TOP他大陸のプロレスWXW →WXW:16 Carat Gold Day One 3/5/10

WXW:16 Carat Gold Day One 3/5/10 の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約2時間40分です。

@アーレスvs.マット・ジャクソン
 ネクタイで首絞めやロープ往復からのヘッド・ロックといった触れ合いムーブだけで観客が満足しているので、
 そこまで発展していかない状況になっています。
 しかし落ち着いて楽しめる内容でオープニングとしてはこんなものでしょう。
 平均レベル。

A澤宗徳vs.ポール・トレイシー
 トレイシーは経験量を感じさせる安定した間でヒールを遂行。
 この観客との望ましい距離間の保ち方は最近では珍しいレベルにある。
 一方の澤は楽しんでいるのだろうけど、それが同時に自由に、適当につながっていて、
 一部コミカルに見えたり、観客を乗せたら勝ち、という短絡的な方向性に陥っている。
 悪くない試合。
 
Bマーティン・ストーンvs.岡林裕二
 ストーンはニキタ・コロフを思わせる精悍な体つき。
 容姿だけでも金の取れる選手である事が分かります。
 一方の岡林はインディーとしては体が大きい事が売りなんだろうが
 それをムーブにつなげられず、試合運びも下手で文字通り木偶の坊。
 ストーンが頑張って試合に広がりを持たせるも、
 岡林の切り方のせいでフィニッシュが微妙になっています。
 悪い試合。

Cクラウディオ・カスタニョーリvs.ジョニー・キッド
 黄金時代を知る55歳のキッドの相手を務める事が出来るのは流石CCといった所ですね。
 レスリングでくっつきロープ・ワーク系の見せ場に持ち込む、基本スタイルで試合を作っています。
 しかしヨーロッパ特有の仕切りの多さなので
 身体的なキレ、独創性、融合度がダイレクトに影響してしまう。
 これで十分ではあるけどレジェンド・マッチ以上の物ではないですね。
 平均より少し上。 

DKAGETORAvs.ニック・ジャクソンvs.トミー・エンド
 場外への排除とKAGETORA、エンドの協力で 
 ニックはベビーフェイス用の受けはまだ出来ていませんが
 動きの良さはそれに関係ないので
 悪くない試合。

Eアダム・ポラックvs.エリック・スティーブンス
 たいした事はしていませんが大きな流れと転換、載せ方は一致している。
 可もなく不可もなくで平均レベル。

Fタッグ王座戦:スウィッチブレード・コンスピレシー(ch)vs.アップ・イン・スモーク
 コンスピレシーの、相手に主導権を握らせない抑え方が上手いですね。
 スモークもUWA-HCの時みたいに輝いており、
 両者の魅力が最大限なレベルで激突している。
 中盤の孤立はスモークの動きが少ないもののコンスピレシーは煽れるから問題なし。
 終盤もコンスピレシーが相手を制約しないよう
 個よりタッグを意識して相手にフィットさせ熱のある攻防を見せています。
 中々良い試合。

Gビッグ・ヴァン・ウォルターvs.関本大介
 ウォルターはビッグ・マンとしての間が出来るようになっていますね。
 関本が良い受けをするし、適度な耐えを挟む事でカードの狙いは成功している。
 只後半は倦怠感を覚えるし、
 意味のない力技を数打って披露するだけに陥っている。
 まあまあ良い試合。

Hバッド・ボーンズvs.クリス・ヒーロー
 人気選手の対決を組んで20分の時間をかけたら凄いだろう、という
 WXWらしい安直なマッチ・メイクです。
 汎用性のある構築と苛烈なエルボーの積み重ね。
 良い試合ではあるけれどPWGなら間違いなくBoringチャントがおきている。
 まあまあ良い試合。

総評
 多彩なゲストとテンポの良い時間配分でしたが
 セミ、メインがWXW勢を絡めて伸び足らず。
 まあ、これで満足すべきだとは思うが・・・。
 (執筆日:6/9/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アーレスvs.マット・ジャクソン
A澤宗徳vs.ポール・トレイシー
Bマーティン・ストーンvs.岡林裕二
Cクラウディオ・カスタニョーリvs.ジョニー・キッド
DKAGETORAvs.ニック・ジャクソンvs.トミー・エンド
Eアダム・ポラックvs.エリック・スティーブンス
Fタッグ王座戦:スウィッチブレード・コンスピレシー(ch)vs.アップ・イン・スモーク
Gビッグ・ヴァン・ウォルターvs.関本大介
Hバッド・ボーンズvs.クリス・ヒーロー