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French Catch:Best of Frence Catch 1961の分析


名勝負 3本勝負:ロジャー・デラポルテ、アンドレ・ボレvs.ギルバート・ルダック、ロバート・ガセル(12/14/61)
好勝負 なし

@アンドレ・ドラップ、バーナード・ヴィニャールvs.ジャック・デ・ラザーテス、ロバート・デューラントン(1/20/61)
 (2本目から)
 ラザーテスが見事ですね。
 道化的で、一方で絵も作って自由自在に空気感を操る。
 長身なので存在感もあります。
  
 対するドラップも見事なドロップ・キックを中心に良い動き。

 この2人がリードしながら
 タッグとしてセコンドが機能してヒート・アップ。

 見せ場をテンポ感で演出していますね。

 2本目の盛り上がりと比べると3本目がやや差別化に弱いものの
 フィニッシュは勧善懲悪の帰結として良かった。

 中々良い試合。
 (執筆日:4/?/21)

Aレネ・ベン・チモールvs.ジュゼッペ・ダイドーネ(3/10/61)
 チモールはユーモラスでありながら
 力学も感じさせるバランス感が相変わらず良いですね。

 ジュゼッペは受け手に回った際の
 能動性にやや物足りなさを感じるものの
 フェイスを立てるヒールとしては悪くはない。

 特別感はないものの坪を押さえて安定感のある内容でした。

 まあまあ良い試合。
 (執筆日:4/?/21)

Bレネ・ベン・チモールvs.ボブ・アンソニー(4/7/61)
 韻踏みレスリング。
 密着、距離を取る動き、硬軟使い分けていますね。

 アンソニーがロックされたところを一回転してのがれたりと
 華やかな動きもあって良いですね。

 ただ全体的な展開はまったり。
 3本勝負だと盛り上げきれるのでしょうが、
 1本勝負なので折角の熱を逃がしてしまった所もあった。
 
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:4/?/20)

C3本勝負:インカ・ペルアーノ、ジュセッペ・ダイドーンvs.マイケル・シャレ、ジーン・フリスク(11/10/61)
 軽妙に変転するグラウンド。
 
 ダイドーンは絵を作り、インカが華麗で攻撃的な攻め。
 フリスク、シャレも独自性を出してそれぞれが個性を打ち出しています。

 インカは展開への入り口をしっかり作っていて
 細かな所への目の付け所が素晴らしいですね。

 セコンドが羽交い絞めにしたり
 ちょっかい出しながら熱を高めて一本。
 
 2本目もそれぞれが個性を出して躍動。
 アクション量が全然落ちずフレンチ・タッグらしい内容でフィニッシュも形になっています。
 
 3本目。
 一部完成度が落ちたりムーブの失敗も見られますが、
 それを押してなお魅力的な勢いあるアクション。
 ただクライマックスがまったりヒール・ワークで今更感がありましたね。
 
 好勝負に届かずも中々良い試合。

D3本勝負:ロジャー・デラポルテ、アンドレ・ボレvs.ギルバート・ルダック、ロバート・ガセル(12/14/61)
 (20分経過時から)
 ガセルは今回フェイスの役回りですが、アクションはヒール時のまま。
 荒々しい大ぶりの打撃は殺気を感じさせるし、
 ダウンするルダックを無理やり自陣に引っ張ってタッチしたりします。

 一方のルダックはピュアなテクニシャンで
 デラポルテ、ボレのヒール戦術に真っ向から挑んでボコボコにされます。

 このフェイスとヒールが合体したような
 間反対のタッグだからこその緩急が素晴らしかったですね。
 
 デラポルテ、ボレも鉄板のワーク。
 長時間マッチでしたが、観客を上手くコントロールし、
 要所の技も派手で、全て揃った試合運びで全く退屈せず。
 1本目は孤立させたルダックを押し切る形でしたが、
 それでも十分な納得感がありましたからね。

 3本目が余り試合時間残されておらず、
 60分時間切れという結末故ノー・フィニッシュなので、
 2本目のクライマックスを超えれなかった印象は残りましたが、
 フレンチ・タッグの歴史に残る試合の一つだったと思いますね。

 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:4/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アンドレ・ドラップ、バーナード・ヴィニャールvs.ジャック・デ・ラザーテス、ロバート・デューラントン(2-1)(1/20/61)
Aレネ・ベン・チモールvs.ジュゼッペ・ダイドーネ(3/10/61)
Bレネ・ベン・チモールvs.ボブ・アンソニー(4/7/61)
C3本勝負:インカ・ペルアーノ、ジュセッペ・ダイドーンvs.マイケル・シャレ、ジーン・フリスク(2-1)(11/10/61)
D3本勝負:ロジャー・デラポルテ、アンドレ・ボレvs.ギルバート・ルダック、ロバート・ガセル(1-1)(60分時間切れ)(12/14/61)