French Catch:Best of Frence Catch 1958 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | チェリー・ビビvs.ポール・デビューン(8/16/58) 3本勝負:ギルバート・ルダックvs.ラコ・ランバン(10/30/58) |
@チェリー・ビビvs.ポール・デビューン(8/16/58)
体格の良いポールは髪を掴んで激しいエルボーを叩き込んだりと
獰猛さを押し出してくるのかと思いきや
意外なレスリングの切り返しを見せたり、
腕に狙いをつけたりとテクニカルな一面も見せます。
ビビも正統派ファイトの範疇を超えて
グラウンドで執拗に殴ったりと
打撃でそれぞれKOを狙い合う遺恨闘争を展開。
最後のそれぞれレフェリーを押しのけ殴り合う展開といい
ユーロ版キラー・カール・コックスvs.ディック・マードックといった所です。
ぎりぎり好勝負。
Aインカ・ペルアノvs.ジョー・ラバット(9/5/58)
(途中から)
ペルアノの緩急の付け方が良いですね。
印象作るための所作も素敵です。
ジョーも堅実なファイトを見せると共に、
グラウンドに転がしてサブミッションに入るスピード感は凄かった。
ペルアノがヘッド・シザースで場外落とそうとするもすっぽ抜けたり、
必ずしも同じ未来図を見ていないものの
それでも双方自力があるので、絵にしていますね。
ぺルアノが煽る動きをコツコツ積み重ねるも
動きが落ちているのでジョーが追い込まれている感がなく、
後半の盛り上がりが弱かったですね。
最後のフィニッシュも印象的だったんですが、
フェイス/ヒールの流れには乗ってなくて少し首を傾げましたね。
平均的な良試合。
B3本勝負:ヴィク・ヘッセル、バート・ロイヤルvs.エドムンド・リーン、ガイ・ロビン(9/11/58)
(途中から)
映像が始まってすぐ1本目は終了。
ガイが良いですね。
セコンドの時でもコーナーに登ったりと
中々持ってうざく感じさせる程煽りスキルがお見事。
バートもフェイスとしての資質があり
少し物足りない部分があっても
それを補うだけの長所があります。
最後のフィニッシュも格好良かったですね。
補佐するヴィク、エドムンドも確かな仕事をしており、
フェイス/ヒール対決として求められる
命題のテンション・コントロールが素晴らしかった。
中々良い試合。
C3本勝負:ギルバート・ルダックvs.ラコ・ランバン(10/30/58)
ルダックの鋭い攻めに対し、
ランバンは大きく体を使ってしっかりとした受け身。
ランバンの組付きに行く流れ、
ヒール要素を混ぜ込み方は良いですね。
美しいレスリングです。
アーム・バーをルダックが倒立から回転して抜け出すシーンも良かった。
ヒートを作って1本目のフィニッシュへの流れも綺麗でした。
この時代にしては構成が素晴らしかったですね。
2本目もランバンが反則まがいのボディ・スラムを繰り出し、
1本目を取り返そうとすればルダックもやり返して
両者の荒々しさを引き立て合います。
そしてランバンがドラゴン・スリーパーでルダックを気絶させる衝撃のフィニッシュ。
3本目もこのドラゴン・スリーパーを中心とした
先進的な攻防で盛り上げ、最後のフィニッシュもとても印象的でした。
ぎりぎり好勝負。
D3本勝負:リノ・ディ・サントvs.リアノ・ペラカーニ(12/13/58)
ペラカーニが心地よいリズムで試合を回し、
サントがフライング・ヘッド・シザースなど
見栄えの良いムーブで彩を加えます。
ペラカーニが回し蹴りからサントをダウンに追い込みます。
ペラカーニの攻撃性の表現、ハードな受けっぷりはお見事ですね。
一方でサントの反撃比率、反撃の見せ方という点では
まだまだ改善の余地がある印象です。
また、しっかり繋がっているストーリーとはいえ
2本目でペラカーニがレフェリーの制止を聞かずDQというのは
少し肩透かしの終わり方であることは否めません。
中々良い試合。
(執筆日:1/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@チェリー・ビビvs.ポール・デビューン(ノー・コンテスト)(8/16/58)Aインカ・ペルアノvs.ジョー・ラバット(9/5/58)
B3本勝負:ヴィク・ヘッセル、バート・ロイヤルvs.エドムンド・リーン、ガイ・ロビン(2-1)(9/11/58)
C3本勝負:ギルバート・ルダックvs.ラコ・ランバン(2-1)(10/30/58)
D3本勝負:リノ・ディ・サントvs.リアノ・ペラカーニ(2-0)(DQ)(12/13/58)