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Highspots:The Absolute Best of Johnny Saint Volume.2 Disc Fiveの分析


名勝負 なし
好勝負 ジョニー・セイントvs.スティーブ・グレイ(ITV 2/2/80)

約1時間40分です。

@ジョニー・セイントvs.スティーブ・グレイ(ITV 2/2/80)
 他と一線を画する攻防。
 側転やロープではねての回転、クロス・ロープ・ワークといった
 細かいディティールが光る程観客に一挙手一投足を注目させています。
 要所に多彩な見せ場を配置し、緩急も意識している。
 フィニッシュ前もしっかり加速していていますね。
 自ら丸まって手を出すヨーロッパ得意の誘いかけからフィニッシュなのは
 弱いものの1本目としては適切でしょう。
 2本目以降は追い込まれたグレイが腕に狙いをつける。
 サブミッションのかけ方で持って、白熱する攻防の中から
 敬意に刺々しさが出てくる様を上手く伝えています。
 クライマックス演出がないのが惜しまれるものの素晴らしいレスリング・マッチでした。
 ぎりぎり好勝負。

A1本勝負:ジョニー・セイントvs.ジャッキー・ロビンソン(ITV 1/31/81)
 日本での活躍からジャッキーは結構格のある存在と思っていたのだけど
 今回も1本勝負だしセイントが大袈裟に場外に吹っ飛ばされたりと表面的な見せ場が中心。
 もっとテクニカルなものが見られると思っていただけにどうもしっくりこないですね。
 少し悪い試合。

Bジョニー・セイントvs.ケン・ジョイス(ITV 7/4/81)
 ジョイスはラリー・ヘニングを思わせる曲者。
 技術がある上で真っ向からぶつかる必要は無いと考えるゆとりを持っている。
 ピエロのように道化を演じながらも上手く観客を手玉に取っている。
 セイントも回転着地などの定番の攻め、大きな受けで輝きました。
 ジョイスがややキャリアを過ぎた選手なので2-0で終わってしまうものの
 試合後のジョイスの言葉、セイントが王者である理由が分かったよ、というのが聞いてて嬉しくなるような充実の内容。
 平均的な良試合。

Cジョニー・セイントvs.ジョニー・キッド(ITV 8/?/81)
 キッドは若手という事でセイントが軽くつきあったというだけの内容しか残せず。
 結果も順当に2-0で終わりました。
 悪い試合。

Dジョニー・セイントvs.ヴィク・フォークナー(ITV 1/2/82)
 こちらのフォークナーは若手ではないのだけど技術的にはさほど変わらず。
 キャラも弱く特徴がないですね。
 先ほどと違い無駄に3本目までにもつれこみ
 そこそこのRにまでいくもやる価値は結局見出せず。
 悪い試合。

総評
 Vol.1に比べるとユーロ以外で有名な選手との良試合がありません。
 そのためヨーロピアン・レスリングの初心者には余りお勧めできないものの
 純ユーロ対決で優良選手や数え歌を楽しめるので悪くはない。
DVD Rating:★☆☆☆☆
(執筆日:4/29/11)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ジョニー・セイントvs.スティーブ・グレイ(2-1)(ITV 2/2/80)
Aジョニー・セイントvs.ジャッキー・ロビンソン(ITV 1/31/81)
Bジョニー・セイントvs.ケン・ジョイス(2-0)(ITV 7/4/81)
Cジョニー・セイントvs.ジョニー・キッド(2-0)(ITV 8/?/81)
Dジョニー・セイントvs.ヴィク・フォークナー(2-1)(ITV 1/2/82)