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OTT:Best of OTT 2018 part.2の分析


名勝負 マット・リドルvs.ウィル・オスプレイ(5/12/18)

ノー・リミッツ王座トーナメント決勝:テリー・サッチャーvs.スコット・デイヴィス(5/13/18)
好勝負 OTT王座戦:ジョーダン・デヴリン(ch)vs.ザック・セイバーJr.(5/12/18)

ロウ・キー、ウォルターvs.デイヴィッド・スター、ジョーダン・デヴリン(6/2/18)

ショーン・ギネスvs.ウォルター(7/7/18)

@マット・リドルvs.ウィル・オスプレイ(5/12/18)
 テイク・ダウン一つで注目を集めれて、
 そこから一気にムーブを重ねてぶっ飛ばせる技巧。
 序盤から気合での立ち上がりも交える
 無茶苦茶な理ですが、
 それをスター・パワーと持って行き方で成立させています。
 他がまねできないカリスマ性の凄さを感じさせますね。
 セントーンすら大技のインパクトがある。
 トップ・スター対決ならではのハチャメチャな攻防は
 少し独善的な部分もあるが
 頭部を掴んでの蹴りを連打したりと
 この2人のぎりぎりの攻防は見もの。
 序盤で使った気合受けを再び使っても良い気はしますけどね。
 ぎりぎり名勝負。

Aジェフ・コブvs.石井智宏(5/12/18)
 タックルの受けあいにエルボーの耐えあい。
 予想通りのタフマン・ファイトですが、
 コブが意外に雰囲気を出した試合運びを見せているのには驚きました。
 人気の石井を相手に俯瞰的に試合を捉えて
 素晴らしい攻防が出来ました。
 好勝負に少し届かず。

BOTT王座戦:ジョーダン・デヴリン(ch)vs.ザック・セイバーJr.(5/12/18)
 セイバーのサブミッションに
 デヴリンは大きく受身で引きます。
 世界一のレスラーを適切に迎えます。
 一方で団体トップ王座を持っている者として
 場外へのムーンサルトなど負けない主張ができている。
 セイバーの切れ味鋭い攻めに
 デヴリンもここぞの切り返しで
 必死に食い下がって盛り上げましたね。
 最後のフィニッシュも最高にインパクトがありました。
 文句なしに好勝負。

Cジョーダン・デヴリン、ショーン・ギネスvs.キース・リー、シェイン・ストリックランド(5/13/18)
 演舞をするにしてもキース、ストリックランドは一味違う。
 キースはヘッドシザースをパワーで受け止め、
 ストリックランドは動いた後に見得を切る。
 やり方は違いますが、どちらも静止の使い方が抜群です。
 そしてこの個で上回る2人がエゴを出しつつも、
 相手に押されてやむなく連携を行うことに、という
 ストーリーがまた味わい深いものがあります。
 タッグ自体の進め方は、即席タッグなので
 観客を賑やかしで働きかけるというものですが、
 独特のユーモアが良いですね。
 終盤も細やかに2対1を入れ替えることで盛り上げました。
 トップ・タッグの激突とは違った内容でしっかり勝負しました。
 好勝負に少し届かず。

Dノー・リミッツ王座トーナメント決勝:テリー・サッチャーvs.スコット・デイヴィス(5/13/18)
 デヴリンがOTT王座を獲得したため、
 NL王座を返還し行われることになったトーナメントの決勝。
 世界的には無名同士のカードで期待してませんでしたが・・・

 基本的なレスリングアクションでスタート。
 丁寧でキレも良く、鏡合わせで決勝らしい
 期待感の作り方もしています。
 ただテリーがエプロンからロープ越しに飛びつこうとして
 目測を誤り実質的に墜落。

 これには呆れたのですが、
 一方でそれを見たデイヴィスが即座にフロント・ヘッドロックに捉え
 投げまくるフォローには感心しました。
 その後もスコットが受けのスキルで
 テリーをキャリーし試合を発展させていく技巧に拍手。
 デイヴィスは試合運び、構成でおんぶに抱っこですが、
 場外投げや観客席へのスピアーといった
 ハード・スポットの受け手として貢献。

 試合を通してぐんと評価をあげたデイヴィスが
 不慮の流血に追いやられるも気力を落とさず終盤を続行。
 このタイミングでテリーが脚攻め開始。
 その脚へのタックルはがむしゃら感が出ていて
 終盤にやっても遜色なく説得力がある。
 450スプラッシュ連打も思いっきり入れていて熱がこもりますね。
 ここまで完全にレールを作ってもらっていましたが、
 終盤に来て一瞬で自分を大きく押し上げました。
 こうなるとデイヴィスも更にのって熱い攻防を繰り広げます。
 気合い受けも解禁しMOTYを狙っているオール・イン・マッチ。
 クレイジーな攻防には笑うしかない。

 見事な27分の試合です。
 ぎりぎり名勝負。

Eロウ・キー、ウォルターvs.デイヴィッド・スター、ジョーダン・デヴリン(6/2/18)
 OTTが待ち望んだスターの参戦。
 確かなアクションは平常運転を大きく超えるものではないものの
 このカードを見れるという幸せには十分浸れる。
 そして中盤は今年の数え歌であるスターvs.ウォルターを
 前面に押し出して孤立シーンで緊密に描きました。
 後半OTTとしてしかるべきタイミングで組むであろう
 ウォルターvs.デヴリンを要所に配置し盛り上げます。
 タッグとしての絵作りも出来ていましたね。
 最後はウォルターがデヴリンを落とすという
 王道の伏線でフィニッシュ。
 素晴らしい内容でした。
 ぎりぎり好勝負。

Fショーン・ギネスvs.谷嵜なおき(6/17/17)
 谷嵜が人を食ったヒール・プレイ。
 ただ海外初参戦の場ということを考えると
 もう少し直接観客を煽っても良いでしょう。
 慣れない環境でいつも通りの仕事を発揮できているのは
 キャリアを積んで成長した今だからこそのものですが、
 いつも通りでは不足です。
 ただ後半のギネスの動きに対してフォローは良かった。
 また呼ばれることも十分あるでしょう。
 ギネスは悪くない選手ですが、
 細かな要素のつめこみがなく、
 WWEプロレス的なフォーマルさを感じます。
 そしてそれで勝負するには少し物足りない。
 まあまあ良い試合。

Gショーン・ギネスvs.ウォルター(7/7/18)
 谷嵜に続きウォルターの相手にも選ばれたギネス。
 シングル・レスラーとしてプッシュされていますね。
 vs.谷嵜では物足りなさを感じましたが、
 今回はスターをお手本にしているのでしょう
 ウォルターとラリアットを打ち合ったり、
 一方でウォルターの容赦ない攻めに
 ぼろ雑巾のようなハード・バンプの連打も見せる。
 スリーパーの攻防もしっかり用意して、と事前準備が光る内容。
 10分前半ながら内容は実に濃密です。
 ぎりぎり好勝負。

 (執筆日:7/?/18)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@マット・リドルvs.ウィル・オスプレイ(5/12/18)
Aジェフ・コブvs.石井智宏(5/12/18)
BOTT王座戦:ジョーダン・デヴリン(ch)vs.ザック・セイバーJr.(5/12/18)
Cジョーダン・デヴリン、ショーン・ギネスvs.キース・リー、シェイン・ストリックランド(5/13/18)
Dノー・リミッツ王座トーナメント決勝:テリー・サッチャー(新チャンピオン!)vs.スコット・デイヴィス(5/13/18)
Eロウ・キー、ウォルターvs.デイヴィッド・スター、ジョーダン・デヴリン(6/2/18)
Fショーン・ギネスvs.谷嵜なおき(6/17/17)
Gショーン・ギネスvs.ウォルター(7/7/18)