SWE:Best of SWE 2015 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | トミー・エンドvs.クリス・ヒーロー(8/8/15) |
@ウィル・オスプレイvs.ロデリック・ストロング(7/18/15)
オスプレイの良さを出させた後で
ロデリックがヒール的立場で主導権を握ります。
試合の動かし方に気を使いながらも
厭らしく、えぐい攻めのアクセントも加えています。
ロデリックが持ち前の実力でしっかり試合を構築しましたが、
オスプレイの地力をそこまで要求し尽くさず。
ヒールに徹したといえば徹したのだけど、
まだまだできただろうという内容。
好勝負に届かずも中々良い試合でした。
Aトミー・エンドvs.クリス・ヒーロー(8/8/15)
明らかにいつもとは違う静謐な時間が流れます。
緊張感あるレスリングと
売れ線関係なく放たれるハードな打撃の積み重ね。
独自の世界観が最初から最後までぶれないのが
ヒーローの凄いところですね。
弟子のエンドを耐えさせると
そこからの昇り竜をサポート。
上手く立ててあげたな、と思いきやそこで終わらないのがヒーロー。
ここまで来たのだからと更に過酷な攻防へ突入させます。
妥協しない強烈な試合に慟哭。
文句なしに好勝負です。
Bロンドン・ライオッツ(ジェームス・デイビス、ロブ・リンチ)vs.クリス・ヒーロー、タイラー・ベイト
ライオッツのベーシカルな試合運びが良く
ヒーローのハード・ヒット、
ベイトのテクニックがアクセントとして映えます。
ホット・タッグも演出できています。
ただ終盤の入り乱れ方が微妙でクオリティを下げてしまいました。
何故かノン・タイトル戦なので最初から過酷な攻防をするつもりはないのだろうけれど・・・。
まあまあ良い試合。
C30分アイアン・マン・マッチ:クリス・ヒーローvs.タイラー・ベイト(8/9/15)
この2人ですからレスリングをじっくり行うことで時間は稼ぎます。
8分経過した所でヒーローが仕掛けるも
ベイトがいなして、まだ均衡は崩れない。
この動きそうな気配を見せつつ動かない状態を
5分近く続けられたのは大きいですね。
残り半分で展開していけば良いので構成的にかなり楽です。
ユーロの定型レスリング演舞後に
ヒーローが本格的にストライカーにシフト・チェンジ。
ベイトがダウン・モードになりリングアウトしてしまうか、という見せ場に移ります。
その中でビッグ・ブーツをかわしてロープに引っ掛けたところから
ベイトが脚攻めで勝機が見えてくる展開も良い。
しかし丁寧に描いたのにそこからが微妙。
唐突にベイトのバック・スライドで最初の1本が決まると
ヒーローが即座にKOエルボーで取り返します。
それまでの流れを無駄にしますね。
最後の最後もベイトは脚攻めではなく
何故かジャーマン、豪腕ラリアット押し。
他のレスラーならともかくヒーロー相手では
その技は封印したほうが良いぐらいでは。
時間切れ後は5分の延長となりますが、
サドンデス感はなく、
それぞれエルボーとバック・スライドで取り合って再度時間切れ。
なぜ5分延長したのか疑問でブッカーのセンスを疑います。
中々良い試合。
Dウィル・オスプレイvs.トミー・エンド(9/26/15)
エンドが隙を逃さず、的確な脚攻めでオスプレイを仕留めに行きます。
オスプレイは痛みを追いながらハイ・フライで反撃。
攻守のバランスをエンド寄りにしていて
如何にオスプレイへの応援を引き出すかが課題になっているところで
敢えて場外に出してストンプしたスポットは
停滞感を打ち破っていて良し。
終盤溜めに溜めていた攻防を解禁すると
相手の動きを読んでのかわし合いも入り一気に盛り上がりましたね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Eイリミネーション・マッチ:モーガン・ウェブスターvs.クリス・テイラーvs.マーティン・カービイvs.プリッジvs.タイラー・ベイト(10/10/15)
最初こそ5人でロープ・ワークを伏せたりして
5ウェイならではの動きがありましたが、
すぐに1vs.1をテンポ良く入れ替わりながら行う展開に。
そうなると以前スピード・キング王座でやっていた
4コーナーズ・マッチと何が違うのか、って感じですね。
技一つ一つのインパクトは大きくなっていますが、
それは時代の流れですしね。
最後のシングルも尺短め。
楽しいスポット・フェストですがメインとしては物足りないですね。
平均的な良試合。
Fスピード・キング王座戦、ストリート・ファイト:ジミー・ハヴォック(ch)vs.エル・リゲロ(10/10/15)
TVプロレス的な様々な凶器をまずこなしていった後、
観客席裏の乱闘に移り、
バー・カウンターを使ったりとして見せ場作り。
リングに戻って画鋲の解禁、有刺鉄線ボードの追加となりますが
それまでに比べると焦らして思ったより過激化せず。
最後も乱入を絡めて幕閉じ。
平均的な良試合。
Gオースチン・エリーズvs.ウィル・オスプレイ(10/24/15)
エリーズが完成度の高い動きでいきなりホーンズ・オブ・エリーズ。
オスプレイも才気あふれる動きを見せ、
観客の期待感も自然に高まっていきます。
そしてその期待感を特殊なことはせずとも
しっかり満たす高いクオリティを実現し続けました。
エリーズらしい試合っぷりでしたね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
H神風プロ・リレントレス・ディビジョン王座戦:ピート・ダン(ch)vs.エル・リゲロ(10/28/15)
ピートがしっかり試合をコントロール。
もう少し受けを素早く行って
リゲロの技を1テンポ早く打たせたら
スピード感が増してより良くなったでしょうね。
オープニングということもあり10分で終わってしまいましたが、
もっと時間をかけた試合も観てみたくなる内容。
平均的な良試合。
IYTC決勝:ピート・ダンvs.トレヴァー・リー(11/1/15)
ピートの奇襲からダイブ、ステージ、エプロンの攻防と移り、
効率よく決勝らしい激しい雰囲気を作り出します。
リングに戻ればトレヴァーの過激技が光り盛り上がります。
ただ3戦目ということが考慮され試合時間は11分程度。
そのためピートのコントロール力は余り活かされませんでしたね。
最後も乱入劇からの幕閉じだし、
この好カードは時間を割いてやって欲しかったな、という思いが残ります。
平均的な良試合。
Jピート・ダンvs.トミー・エンド(12/27/15)
エンドの攻めにピートはもっと上手く受けたいですし、
エンドも守勢に回った時に何もしなさ過ぎ。
2人のレベルを考えるとギアがかかるのが遅く、
失敗試合の汚名を返上できないまま終了。
悪くない試合。
(執筆日:6/?/17)
注目試合の詳細
なし試合結果
@ウィル・オスプレイvs.ロデリック・ストロング(7/18/15)Aトミー・エンドvs.クリス・ヒーロー(8/8/15)
Bロンドン・ライオッツ(ジェームス・デイビス、ロブ・リンチ)vs.クリス・ヒーロー、タイラー・ベイト
C30分アイアン・マン・マッチ:クリス・ヒーローvs.タイラー・ベイト(1-1→30分時間切れ→5分延長→2-2→時間切れ)(8/9/15)
Dウィル・オスプレイvs.トミー・エンド(9/26/15)
Eイリミネーション・マッチ:モーガン・ウェブスターvs.クリス・テイラーvs.マーティン・カービイvs.プリッジvs.タイラー・ベイト(10/10/15)
Fスピード・キング王座戦、ストリート・ファイト:ジミー・ハヴォック(ch)vs.エル・リゲロ(10/10/15)
Gオースチン・エリーズvs.ウィル・オスプレイ(10/24/15)
H神風プロ・リレントレス・ディビジョン王座戦:ピート・ダン(ch)vs.エル・リゲロ(10/28/15)
IYTC決勝:ピート・ダンvs.トレヴァー・リー(11/1/15)
Jピート・ダンvs.トミー・エンド(12/27/15)