Others:Best of Lucha Indies 2011 part.1の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
@3本勝負;ブラック・テリー、トラウマI & II vs.ロッキー・サンタナ、サディコ、ロビン・マラヴィージャ(UWE 1/19/11)
まずはテリーがロッキー相手にテンポにのった攻防。
抑え目ですが単純なロックでもテリーが魅せてきました。
続いてサディコxトラウマI。
サディコは鈍ったくてこの中では実力不足ですね。
ただトラウマIは肩を痛めているので
ある程度動きが遅い方がやりやすい、と言うメリットもあったろうかと思います。
トラウマIの体をひっかけたムーブが良かったですね。
トラウマIIxロビン。
ロビンもサディコ程ではないがテリーらの領域に踏み入れられない選手。
トラウマIIが一方的にジャベを披露する形でしたね。
特にポーズがかったジャベが素晴らしかった。
2本目はテリーらが仕掛けリングを制圧。
そのまま攻防をやっていても発展しなかったでしょうしこの判断は正しいですね。
その乱戦は形式的ではなく勢いがあり、
ロビンを観客席の上に落としたりするラフさもあります。
ロッキーらの反撃も全員で盛り返している印象を与えていてよかったですね。
3本目は技の攻防になるのでレスリングではいまいちだったロビン、サディコも良い所を見せました。
2本目からの試合のまとめ方、見得を切って一体感といった
インディーでは中々見れない要素で持って後半も魅力的に仕上がっています。
試合時間も16分、8分、5分とボリュームあります。
好勝負に少し届かず。
A予選:フエルザ・ゲレラ、エル・ダンディvs.ウルトラマン、レイ・メンドーサJr.(Lucha Indie 1/29/11)
(途中から。複数カットあり)
ここからの4試合はルチャ・レジェンド・ファン必見のトーナメントから。
この試合は打撃ベースの内容。
ベテランなりではあるもののハード・ヒットで
そこにしっかりした間と鉄板のやられ芸が付随しています。
オーソドックスな流れで試合が進行。
ウルトラマンが頑張ってトぺを放っていますが、
そのトぺもあくまで一つのスポットとして構成出来るほどに安定していましたね。
最後はメンドーサがロー・ブローを食らいながらもフエルザのマスクを剥ぎ取ります。
レフェリーは証拠がある方の言い分を採用しフエルザがDQで勝ち上がる事になりました。
まあまあ良い試合。
B予選:ブラック・テリー、ソラールvs.ネグロ・ナヴァーロ、ヴィジャノIV(Lucha Indie 1/29/11)
(カットあり)
こちらはグラウンド中心。
テリーxヴィジャノがじっくりした入り、かけた状態での鬩ぎ合いで魅せます。
ソラールxナヴァーロはいつも通りテンポ良くホールドを披露していきます。
結構飛ばし目で最初から印象的なホールドを幾つも見せていましたね。
パートナーを無視しているといっても過言ではない程2人の世界に没入していました。
もう少し織り交ぜたら同じレスリングでもそこにある違いが強調されたと思うのですけどね。
ヴィジャノxテリーでテンポ・アップすると控えも入り乱れ伝統的なスポットで終盤を盛り立てました。
レスリングの幅が広く、普段にはないカジュアルな見せ場もあります。
中々良い試合。
C決勝:ネグロ・ナヴァーロ、ヴィジャノIV vs.フエルザ・ゲレラ、エル・ダンディ(Lucha Indie 1/29/11)
どちらのスタイルで行われるかに注目していましたが、
予選でレスリングを見せていたヴィジャノ、ナヴァーロから
ラフ・ファイトを仕掛けていきました。
ナヴァーロは最近レスリングばっかりしているだけに
こういうスタイルは新鮮で面白かったですね。
ダンディも気丈に耐えた後、今もって魅力的なスマッシュで反撃し盛り上がりました。
まあまあ良い試合。
Dネグロ・ナヴァーロvs.ヴィジャノIV(Lucha Indie 1/29/11)
決勝で勝利したチームメイトでの対決。
ヴィジャノが打撃で仕掛けてスタート。
リングに戻るとジャべの掛け合いです。
多少疲れは見えるし年齢からスピードはたいした事ありません。
しかし一瞬でも気を許すとどんな体勢でも締め上げうる面白さがあり、
ベテランのレスリングに求めるものはすべて提供してくれる。
まあまあ良い試合。
EトラウマI & II vs.ファビー&マリー・アパッチェ(DTU 1/29/11)
序盤こそアパッチェがサブミッションをかけトラウマがロープに逃げる形ですが
すぐにトラウマがテクニカルなサブミッションで押さえつけにかかります。
それに対してアパッチェが同等とまではいかないまでも何とか同じ土俵で戦おうとします。
男女対決というよりは師弟対決といった方がしっくりくる内容でしたね。
徐々にラフになりトラウマズが連携技でファビーの顔にランニング・キックを叩き込んだのには驚きましたね。
マリーにもロープ越しにダブル・ストンプを叩き込んで、
試合のヒートは一気に高まっていきました。
力量差を埋める説得力はなく勢いで押していった形ながら
男女対決という色物にジャンルされないだけの見応えがある内容。
平均的な良試合。
F3本勝負:ブラック・テリー、シュー・エル・ゲレロvs.ネグロ・ナヴァーロ、エル・シグノ(Lucha Indie 2/14/10)
決まりきる前に切り返すレスリングの攻防です。
ナヴァーロはゲレロ相手にいつもよりグラウンドに拘ったものを見せていました。
もう一方のシグノxテリーはハイ・フライングで被るのを避けるかと思いきや
シグノが積極的にレスリングを行い、尚且つこれが結構見応えありましたね。
控えのナヴァーロが仕掛け、そのまま打撃押しで1本。
2本目はナヴァーロらが継続してルード・ファイト。
打撃で追い込んでいきます。
これをひっくり返して短めでフィニッシュ。
3本目はラフ+ジャベのバランスを取った戦いですが、
テリーが元気がなかったのが残念ですね。
またそれぞれの脱落もあっさりですし、
最後のフィニッシュはレフェリーの目を盗んで控えが蹴りつけただけです。
股間を蹴りつけたならまだ説得力あるんですけどねぇ。
まあまあ良い試合。
G3本勝負:ドクトル・セレブロ、トラウマI & II vs.ヴィルス、タイガー・キッド、プーマ・キッド(FMLL 3/5/11)
セレブロはレスリングで相手を翻弄。
技術の差を見せつけます。
トラウマスは普段戦わない相手でやりにくそうでしたね。
相手関係なしに自分の価値を維持できてこそ本物というもの。
そういう意味ではまだまだ若いな、と思いますね。
しかし調子を合わせている感は目立つものの
試合を進める中で徐々に良い攻防を生み出す事は出来ていました。
一方のCMLL側。
ヴィルスは気迫が桁違いで、メジャーとしての意地が見て取れましたね。
技術、スピード、気持ち全て揃っていました。
ただ残り2人はカードから見て分かる通りおまけ。
技を出すときも披露しているという印象を必要以上に与えてしまっている青二才です。
全員で制圧する際の試合運びもまるで出来ていませんでしたね。
ヴィルスがIWRGのスターと戦う面白さはあったが
若手2人に足を引っ張られた形です。
まあまあ良い試合。
H3本勝負:エル・サタニコ、ソラールvs.ブルー・パンテル、ネグロ・ナヴァーロ(FMLL 3/5/11)
マエストロが一堂に会した一戦。
1本目はパンテルxサタニコ、ソラールxナヴァーロ。
前者も決して悪くはないのですが、後者が凄過ぎて見劣りします。
ナヴァーロはこれまで見たことのないようなホールドを次々と変化させて披露しています。
試合時間も十分で1本目は12分。
ダブル・フォールで一気に3本目へ。
3本目は別の組み合わせ。
ソラールxパンテル、サタニコxナヴァーロが見られます。
ここではソラールxパンテルが素晴らしかったですね。
ソラールは組みついての変化を見せ、
パンテルはその点で劣るもハイ・フライングを織り交ぜる形で対抗し密な関係を築いている。
この3本目もそれぞれ1人ずつ脱落する大ボリュームでした。
面子を見て期待するだけのレスリングが見られる試合。
中々良い試合でした。
(執筆日:12/1/11)
注目試合の詳細
なし試合結果
@3本勝負:ブラック・テリー、トラウマI & II vs.ロッキー・サンタナ、サディコ、ロビン・マラヴィージャ(2-1)(UWE 1/19/11)A予選:フエルザ・ゲレラ、エル・ダンディvs.ウルトラマン、レイ・メンドーサJr.(DQ)(Lucha Indie 1/29/11)
B予選:ブラック・テリー、ソラールvs.ネグロ・ナヴァーロ、ヴィジャノIV(Lucha Indie 1/29/11)
C決勝:ネグロ・ナヴァーロ、ヴィジャノIV vs.フエルザ・ゲレラ、エル・ダンディ(Lucha Indie 1/29/11)
Dネグロ・ナヴァーロvs.ヴィジャノIV(Lucha Indie 1/29/11)
EトラウマI & II vs.ファビー&マリー・アパッチェ(DTU 1/29/11)
F3本勝負:ブラック・テリー、シュー・エル・ゲレロvs.ネグロ・ナヴァーロ、エル・シグノ(2-1)(Lucha Indie 2/14/10)
G3本勝負:ドクトル・セレブロ、トラウマI & II vs.ヴィルス、タイガー・キッド、プーマ・キッド(2-1)(FMLL 3/5/11)
H3本勝負:エル・サタニコ、ソラールvs.ブルー・パンテル、ネグロ・ナヴァーロ(2-1)(FMLL 3/5/11)