CMLL:Best of 2018 Part.1の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ウェルター級王座戦、3本勝負:メフィスト(ch)vs.ティタン(1/23/18) マスカラ・コントラ・マスカラ、3本勝負:アンヘロ・デ・オロvs.クアトレロ(3/16/18) 3本勝負:ソベラーノJr. vs.バルバロ・カベルナリオ(3/27/18) ソベラーノJr. vs.ネグロ・カサス(5/11/18) |
@カベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:サム・アドニスvs.ネグロ・カサス(1/1/18)
1本目。
アドニスがカサスを場外に誘い出すとロープ越しに攻撃。
これをカサスが凌ぐと
テーズ・プレスからシャープ・シューターで〆。
端的ながらキャラ・アピールと
フィニッシュの流れの明示をしっかりやっていますね。
2本目。
アドニスが奇襲を仕掛けます。
会場が十分に温まったと判断した所で450を決め1-1。
3本目も引き続きアドニスの支配。
軽妙なダイブ合戦にいきがちな現代ルチャの中で
アドニスが抑制の効いた構築で徐々にあげていったのは感心しました。
カサスがテーズ・プレスを再度決めて
終結を予感させた所から一気にまとめあげフィニッシュ。
振り返って見ればダイブが1本もなかったですね。
カサスの年齢を慮った所もあるかもしれないけれど。
決してロング・マッチではありませんが、
コンパクトに完成された内容です。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Aウェルター級王座戦、3本勝負:メフィスト(ch)vs.ティタン(1/23/18)
1本目、2本目は軽い内容ながら
メフィストが先取し、2本目で花道パワー・ボムも決めたので
普段よりは幾ばくかストーリー性は強めか。
いつもながら本番は3本目。
重要な場外シーン1つ目をダイブから始めず
ユニークなスポットの組み合わせで作ったのは素晴らしかったですね。
ティタンがエプロンからのテーズ・プレスを狙うも
メフィストがキャッチして場外パワー・ボム。
追撃の一手で腰を狙いどころに据えるメフィストも良いし、
簡単に受け手に回らず4の字で切り替えしたティタンも良い。
これはボルテージが上がっていきます。
更には得意技も焦点に加えて攻防を豊かに。
倒立ネタを終盤に持ってくるティタンも
最後をジャベで締めたメフィストのセンスも良かった。
味わい深い一戦でしたね。
文句なしに好勝負。
Bライトニング・マッチ:ニエブラ・ロハvs.ソベラーノJr.(2/23/18)
惜しみなくダイブを使いつつも
間や観客への働きかけ等
必要な時間はしっかり取った上でアクション。
バランスの良い構成で細やかな一進一退を見せてくれます。
時間が迫る中でダイブに賭けて
攻めあう攻防も若干形骸化していたが良かった。
中々良い試合。
Cトルネオ・デ・パレハス・インクレイブレス決勝:ヴォラドールJr.、ウルティモ・ゲレロvs.ルーシュ、テリブレ(2/23/18)
1本目はルーシュ、テリブレが乱戦を仕掛け制圧。
場外で柵攻撃を挟んだことで端的に演出できていますね。
2本目。
ダイブを使わずともスポットの数を揃えて反撃成功。1-1。
3本目はまずアピール・タイム。
やや流れが緩くなりますが、
ダイブを挟んだ後の一進一退でギアを上げていきます。
それぞれ脱落するところまで
ニア・フォールを一定量用意して
決勝らしい盛り上がりを作りました。
中々良い試合。
Dマスカラ・コントラ・マスカラ、3本勝負:アンヘロ・デ・オロvs.クアトレロ(3/16/18)
オロがトペを放つもかわされフェンスに激突。
それだけで終わらずクアトレロが観客席にパワー・ボムなど
追撃をしっかりした上で1本。
2本目もクアトレロの容赦ない攻めが続きますが、正確で良いですね。
オロがまったく反撃できない状態の割には起伏をつけることができています。
オロがクイックからのジャベで一発逆転1−1。
3本目。
そこからリベンジの流れを3本目の笛がなる前に作り
その流れのままステージ・ダイブまで行います。
一進一退はオロの軽快さとクアトレロのコントロール力が利いていますね。
ダイブ合戦後の二ア・フォール合戦は
玉石混合で良し悪しありましたが、予想以上に見応えがありました。
ぎりぎり好勝負。
E3本勝負:ソベラーノJr. vs.バルバロ・カベルナリオ(3/27/18)
カベルナリオが奇襲して試合開始。
場外でフェンスに叩きつけてKO、リングアウトで1本です。
ルードとしてまずはアピールして土台作りですね。
2本目。引き続きカベルナリオが支配。
少しソベラーノの反撃が待ち遠しい。
ようやく反撃したかと思いきや
カベルナリオが反撃を封じてマスク剥ぎでDQですからね。
3本目もカベルナリオが優位に立った状態からですから
ルード・アピールのために少し攻防を抑えすぎた印象。
それでも溜めてきた分、3本目中盤から爆発させてきます。
ダイブで反撃を成功させたソベラーノは
ステージからのビッグ・ダイブも繰り出します。
ここでダイブを決めた後、颯爽とリングに飛び込んだ
ソベラーノの色気がたまらないですね。
しかもその動きを利用して更なる場外ダイブへの
アクションに繋げ観客を圧倒し続けます。
前半が少しまどろっこしいものの
テクニコとルードのそれぞれの魅力がしっかりはまった内容。
ぎりぎり好勝負です。
左
Fメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦:ソベラーノJr.(ch)vsマギア・ブランカ(5/1/18)
1本目は演舞からのジャベですが、
単純に小気味良い動きを行いあっているだけでなく、
根底にしっかりと相互理解があることが読み取れます。
2本目は定番どおり軽目でジャベにより1-1。
3本目。
引き続き切り返し合いは良好で、
伸びやかなダイブ等のスポットの配置も適切。
大一番ということで気合が入りつつもミス・ムーブもない。
ルチャにしては珍しいほどトータル・パッケージの内容。
好勝負に少し届かず。
GソベラーノJr. vs.ネグロ・カサス(5/11/18)
レスリングの延長でカサスがDDT。
そこから自然にプロレス技を織り込んでいきますが、
ソベラーノが受けでしっかり引くので
躍動感のあるアクションになっていますね。
ビッグ・スポットはダイブになりますが、
それで終わらせず次々と攻防がチェーンしていく。
25歳と58歳。
33歳も離れている中で、まったく淀みのない素晴らしい化学反応。
強烈な一発でも決まらず、ニア・フォールに心躍る要素まであるとは。
10分ほどの1本勝負ですが、非常に美しい試合でした。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:5/?/18)
注目試合の詳細
なし試合結果
@カベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:サム・アドニスvs.ネグロ・カサス(2-1)(1/1/18)Aウェルター級王座戦、3本勝負:メフィスト(ch)vs.ティタン(2-1)(1/23/18)
Bライトニング・マッチ:ニエブラ・ロハvs.ソベラーノJr.(ダブル・リングアウト)(2/23/18)
Cトルネオ・デ・パレハス・インクレイブレス決勝:ヴォラドールJr.、ウルティモ・ゲレロ(優勝!)vs.ルーシュ、テリブレ(2/23/18)
Dマスカラ・コントラ・マスカラ、3本勝負:アンヘロ・デ・オロvs.クアトレロ(2-1)(3/16/18)
E3本勝負:ソベラーノJr. vs.バルバロ・カベルナリオ(2-1)(3/27/18)
Fメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦:ソベラーノJr.(ch)vsマギア・ブランカ(2-1)(5/1/18)
GソベラーノJr. vs.ネグロ・カサス(5/11/18)