CMLL:Best of 2014 Part.2の分析
名勝負 | 3本勝負:バルバロ・カベルナリオ、ネグロ・カサス、ドラゴン・リーvs.ヴィルス、ハチセロ、カチョーロ(5/23/14) |
好勝負 | エン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:バルバロ・カベルナリオvs.カチョーロ(4/18/14) 世界スーパー・ライト級王座戦、3本勝負:ヴィルス(ch)vs.フエゴ(6/15/14) |
@エン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:レイ・ハチセロvs.バルバロ・カベルナリオ(4/8/14)
転がしてからのレスリング。
打撃のかわしあいからアクセントでカウンター、カバーを入れリズムをつけます。
ハチセロの独創性は目を見張るものがありますね。
ハチセロがエプロンから場外ドロップ・キックを狙うもかわされフェンス激突。
続いてバルバロが場外ダウンのハチセロにダイビング・ボディ・プレス。
ライトニング・マッチながら派手なハード・スポットを入れ込んできました。
そのまま仕留めにかかるが、ハチセロが反撃してジャベでフィニッシュ。
7分半という短い内容ながら2014年波にのった2人が充実の一戦を繰り広げました。
中々良い試合。
Aエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:バルバロ・カベルナリオvs.カチョーロ(4/18/14)
インサイド・ワークの細かなやり取りから
複数の見せ方を組み合わせて構成。
ラフ・ファイトの要素もあるのですが、非常に均衡のとれた状態で
繊細なやり取りが失われていないのには感嘆します。
迫力あるトペの一方で、細かい芸もありました。
10分という制限時間を意識しつつ、
それで充分と言えるほど、全力で双方ぶつかっていました。
これは見応えありましたね。
ぎりぎり好勝負。
Bエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:ドラゴン・リーvs.カベルナリオ(4/29/14)
まずはレスリングですが
カベルナリオがリーにできないところまでは詰めず適度なものを。
打撃でリーをダウンさせてアピールですが、
もう気後れせずに堂々とこなせていますね。
リーの前にスプリングボード式ドロップ・キックを決めるサプライズ。
リーを追い込んでいきます。
明らかに凄技特化で他の能力イマイチな
リーも負けじと強烈な技で応戦で中々の熱戦に。
10分ぎりぎりにまとめあげ、密度は予想より高かった。
平均的な良試合。
Cメキシカン・ナショナル・ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:メフィスト(ch)vs.ヴァリエンテ(4/29/14)
まずは密着性の高いレスリング。
地味ながら呼気を通わせて見応えがある。
しかしフライングといった軽い味付けの仕方は微妙。
2本目はメフィストがヴァリエンテをダウン・モードに追いやります。
煽りもヴァリエンテの反撃もかなり押さえつけてフィニッシュ。
3本目。
ヴァリエンテが押せ押せ。
複数のトペを織り交ぜる形ですが、
そらならもっとメフィストがいなすべきだし、3本目のみに集中させるのは無理があるか。
なんだかんだ帳尻を合わせてきたもののまあまあ良い試合程度。
Dエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:バルバロ・カベルナリオvs.ゲレロ・ネグロJr.(5/13/14)
ルード対決ということで普段ラフ・ファイトを仕掛ける方が
受け手に回ることで新たな一面が見られます。
ただ融合という点においては不十分だったことは否めない。
ラフをベースにしながら、ここぞのポイントにおいては
ハードなスポットを組み込み、スターを駆け上がろうという意気込みを感じさせる。
最後の断崖式ブレーン・バスターでのフィニッシュなんか
この熱いエン・ブスカ・デ・ウン・イドロを象徴していました。
平均的な良試合。
E3本勝負:バルバロ・カベルナリオ、ネグロ・カサス、ドラゴン・リーvs.ヴィルス、ハチセロ、カチョーロ(5/23/14)
リズミカルな選手入れ替えの中で、
まず目立った活躍を見せたのはリー。
スターとしてしっかり見得を切れていました。
ちょっと前まで只のハイ・フライヤーだったのに成長しましたね。
カサスのラ・マヒストラルを狙うもジャベに切り返され、
まずはヴィルス側が1本を取ります。
2本目。
カチョーロがトップ・クラスのクイックネスでブースト。
リーも引き続きアピール能力を存分に発揮。
トリオ・スポットに強制的に持ち込む流れの中から
トリオとしてお互いを邪魔し合ってフィニッシュ。
場外ダウン相手へのダイビング・ボディ・プレスなど
迫力あるスポットもあり通常の2本目と違って充実していましたね。
3本目。
リング真ん中で妙の利いた技の攻防。
ここでもリーが気性の激しさで観客を乗せると同時に
場外へのヒップ・トス受けを全力で行っており、3本通じて光っていましたね。
スピーディな切り返し合いから最後はハチセロがフィニッシュ。
ちょっとフィニッシュだけが地味だったか。
ぎりぎり名勝負。
Fルーシュ、ラ・マスカラ、ティタンvs.ネグロ・カサス、ショッケル、フェリノ(6/6/14)
テクニコのルーシュ側から奇襲を仕掛けリングを制圧。
テクニコとは思えない激しさと刺々しさです。
淡泊な印象のあるマスカラも熱に充てられて良い動きを見せていましたね。
ショッケル側の反撃を防ぐと、ピンポイントで技を配しますが、
見栄えの良さよりもえげつなさが際立っており、
この試合の雰囲気にジャスト・フィットしたチョイスです。
3本目も敢えて試合の様相を変えず、
ラフにラフに、と遺恨を前面に押し出しました。
ルーシュxショッケル、カサス・シリーズにまた見応えのある一戦が加わりました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
F3本勝負:ラ・ソンブラvs.ショッケル(6/9/14)
ショッケルが奇襲から主導権を取ります。
適切に動かしながら試合を進めているものの
ソンブラがぐったりしていてリアクションが薄いため、
ただ時間を引き延ばしているようにしか見えないのが辛い。
ソンブラが丸め込みから先取。
2本目もショッケルが主導権を取る形。
1本目の攻防を被らせたり、
ソンブラが耐えや激しい打撃を繰り出して流れを作り〆。
3本目。
シャツを脱いでより感情にのったムーブを見せるとニア・フォール合戦へ。
一度、勝敗から戦局の引き寄せ合いに見せ方を変え、
煮詰まった印象を与えないようにしたのは上手かった。
平均的な良試合。
G世界スーパー・ライト級王座戦、3本勝負:ヴィルス(ch)vs.フエゴ(6/15/14)
きっちりサブミッションをロックするので
ゆったりしつつも動くべきタイミングで動けば見応えがある。
受け身でしっかり音をたてているのも心地よいアクセントです。
様式にのりつつ、それでいて勢いに身を任せずコントロール。
スポットではない部分での奥ゆかしい見せ場にも目を見張ります。
3本目も良いリズムで技を重ねながら、
ポイントでは見応えあるニア・フォールが生まれていました。
ヴィルスの王座戦と聞いて期待する内容通りの高クオリティ。
ぎりぎり好勝負です。
Hエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ決勝:エル・ハチセロvs.エル・カベルナリオ(6/20/14)
決勝ということで大きなスポットを普段以上に盛り込んでいる印象ですが、
それが却って2人の魅力を十分に出せない結果になっていたように思えますね。
そういう意味ではハチセロは実力を証明しつつも課題が残る形になりました。
一方でカベルナリオはそもそもコンディションが十分ではなかったか。
期待値には届かない内容。
まあまあ良い試合程度です。
I王座戦:ギャロ(ch)vs.アルカンヘル・デ・ラ・ムエルテ(6/24/14)
1本目、2本目は良くある内容。
ギャロはルチャドールとしては体が重いものの
バランスが良くて普通のプロレスができる強みがあります。
そういう意味ではアルカンヘルと手があう。
高度な技を使わなくても盛り上げられることを証明した内容。
ギャロの細かなアピールも良いアクセントになっていましたね。
地味に充実の一戦です。
中々良い試合。
(執筆日:8/?/14)
注目試合の詳細
なし試合結果
@エン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:レイ・ハチセロvs.バルバロ・カベルナリオ(4/8/14)Aエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:バルバロ・カベルナリオvs.カチョーロ(4/18/14)
Bエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:ドラゴン・リーvs.カベルナリオ(4/29/14)
Cメキシカン・ナショナル・ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:メフィスト(ch)vs.ヴァリエンテ(2-1)(4/29/14)
Dエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ公式戦:バルバロ・カベルナリオvs.ゲレロ・ネグロJr.(5/13/14)
E3本勝負:バルバロ・カベルナリオ、ネグロ・カサス、ドラゴン・リーvs.ヴィルス、ハチセロ、カチョーロ(2-1)(5/23/14)
F3本勝負:ルーシュ、ラ・マスカラ、ティタンvs.ネグロ・カサス、ショッケル、フェリノ(2-1)(6/6/14)
G3本勝負:ラ・ソンブラvs.ショッケル(2-1)(DQ)(6/9/14)
H世界スーパー・ライト級王座戦、3本勝負:ヴィルス(ch)vs.フエゴ(2-1)(6/15/14)
Iエン・ブスカ・デ・ウン・イドロ決勝:エル・ハチセロvs.エル・カベルナリオ(優勝!)(6/20/14)
Jライトニング・マッチ:ブルー・パンテルvs.エフェスト(6/22/14)
K王座戦:ギャロ(ch)vs.アルカンヘル・デ・ラ・ムエルテ(新チャンピオン!)(6/24/14)