TOPルチャ・リブレCMLL 2012年 →CMLL:Best of 2013 Part.4

CMLL:Best of 2013 Part.4の分析


名勝負 なし
好勝負 スーパー・リゲロ王座戦:ヴィルス(ch)vs.ゲレロ・マヤJr.(10/6/13)

3本勝負:サグラド、スティグマ、トリトンvs.ラジエル、カンセルベロ、バルバロ・カヴァナリオ(12/2/13)

@ライトニング・マッチ:ヴィルスvs.ゲレロ・マヤJr.(9/29/13)
 マヤの長身が活きているものの
 この2人にしては一つ一つの行動に対する意識が軽いですね。
 スピーディな攻防から場外に映ると
 鉄柱を使ってマヤをダウンさせます。
 わかりやすい展開ですね。
 テンポを増しながらマヤを追い込むも
 マヤが逆転してジャベで決着。
 3本勝負の1本目をそのまま行ったような内容。
 既に王座戦に演者も目がむいていて
 限界のあるライトニング・マッチということでやや流した印象を受けました。
 平均より少し上。

Aスーパー・リゲロ王座戦:ヴィルス(ch)vs.ゲレロ・マヤJr.(10/6/13)
 オーソドックスなレスリングの一つ一つを丁寧に行いつつも
 サブミッションの入り方など細微な部分の魅せで
 単なる教科書のなぞりではないと矜持を見せつけています。
 チェーンの際の両者の無駄のない力の伝わり方は心地よかったですね。
 マヤのジャベを逃れたヴィルスがジャベを決めて1本。
 2本目はテンポ付が乱れていましたが、定番通り軽いので深手にはならず。
 3本目。
 マヤが丸め込みを仕掛けて変調させると
 そのまま素晴らしいトペで大きなインパクトを生み出します。
 しかしリングに戻る際にヴィルスが強引に投げて均衡を崩さず緊迫感を維持。
 消耗感を作り出したかと思えばスピード感に転じたりと
 見せ方をめまぐるしく織り交ぜあわせて飛び切りの試合をやってのけました。
 2011年に続き2013年のルチャ・オブ・ザ・イヤーも狙ってきました。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:10/?/13)

Bカベジェラ・コントラ・カベジェラ、シュート・スタイル3本勝負:ブラゾ・デ・プラタvs.レイ・エスコルピオン(10/18/13)
 1本目。
 MMAの様式に沿ってはいるが退屈な基礎の基礎の攻防。
 スリーパーが入って決着。
 2本目。
 エスコルピオンの打撃を耐えたポルキーが
 エスコルピオンを倒してアーム・バー。
 不細工な決め方でしたね。
 3本目。
 一応これまでの攻防を活かしているものの
 他のジャンルのシュート・スタイルと比べると全然低レベル。
 最後はセコンドについていたマキシモがヒート・アップしてDQ。
 少し悪い試合。

Cメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦、3本勝負:アヴェルノ(ch)vs.ティタン(7/9/13)
 1本目は普通に始まったにしてはもう少し尺が欲しいところ。
 あっさりと決着しましたね。
 2本目。
 フェンスにぶつけたり観客を煽ったりと雰囲気作り。
 ティタンがトペから丸め込み決着。
 しかしトペはやや粗かったですね。
 3本目。
 ティタンが得意のスゴ技を次々と披露。
 アヴェルノが自分のペースに戻し一進一退。
 ティタンが切り返してアーム・バーを決めフィニッシュかと思いきや
 アヴェルノが何とか逃げ切ります。
 ここでティタンがトペで追撃しようとするも受け流されフェンスに激突。
 ほぼ緩衝なく激突していてヤバかったですね。
 とはいえティタンを売り出し中なのは分かりますが、
 デヴィルズ・ウィング2発をロープ・ブレイクでかわし、
 雪崩式デヴィルズ・ウィングもカウント2で返したのはなんとも・・・。
 最後はティタンが意表をついた丸め込みで王座奪取。
 内容は余り伴っていなかったですね。
 平均より少し上。

Dトルネオ・シベルネティコ:クラネオ、サイコ・リッパー、ヴォラドールJr.、モーフォシス、ミステル・アギラvs.ブルー・パンテル、マスカラ・ドラダ、ヴァリエンテ、ミスティコII、ラ・マスカラ(11/29/13)
 CMLLvs.侵略軍。
 ヴォラドール、ミスティコ、マスカラ、ドラダなど
 屈指のハイ・フライヤーは良い働きを見せていますね。
一方で体が重いルードもいる。
 試合としては適度に多人数スポットもあり、
 全般的に楽しめる内容ながら特段エスカレートしていく感はない。
 最後はルード軍のみ勝ち残り。
 ヴォラドールを沈めた後、アギラがリッパー相手に寝て終了です。
 まあまあ良い試合。

E3本勝負:サグラド、スティグマ、トリトンvs.ラジエル、カンセルベロ、バルバロ・カヴァナリオ(12/2/13)
 安定感あるルード・トリオとあって
 それぞれ相手の演舞を盛り立たせながらスムーズにつなぎます。
 1本目だからと軽く終わらせず次々と入れ替えていきました。
 バルバロは初めて見ましたが大げさな見た目と違って動きも良いですね。
 ラジエルも素早い攻防にここまで対応できるかと改めて感心しました。
 早送りしているかのような素晴らしい攻防でフィニッシュ。
 2本目。
 観客を同一化させる働きかけを混ぜながらアピールに寄りすぎません。
 ちょっとしたムーブの付け加えなど非凡なセンスを感じさせる。
 シャツを脱ごうとして引っかかるも
 アドリブを利かせて孤立シーンに移行させる。
 場外ダウンの相手にダイビング・ボディ・プレスという
 地味に強烈なスポットも混ぜながら2本目をまとめました。
 3本目。
 ここぞのスポットの見せ方はトップ選手に比べると弱いことは否めないが、
 地味に凄いことを次々と畳み掛けていく。
 この圧倒的テンポでのアクションは見事でした。
 最後はルード側の仲間のジェガが現れて気をそらしてフィニッシュ。
 ぎりぎり好勝負。

Fライトニング・マッチ:ブルー・パンテルvs.ネグロ・カサス(12/13/13)
 スタンディング/グラウンドの変化を組み合わせ
 レスリングの妙を見せています。
 変化の工程を魅せようとする意識が良いですね。
 プランチャなどを織り交ぜつつも
 あくまでレスリングがベースにあります。
 抗争の遺恨がない分、期待通りの美しさに仕上がっていました。
 中々良い試合。

G3本勝負:ブルー・パンテル、デルタvs.奥村茂雄、ヴィルス(12/23/13)
 パンテルと奥村のレスリングから。
 サブミッションをかけている際の姿勢が実に綺麗ですね。
 デルタとヴィルスが抑えつつ演舞を。
 デルタは自分の動きがしっかりと見えている様子です。
 2本目。
 パンテルとヴィルスが鉄板の攻防。
 お互い絵図を共有できているからこそですね。
 奥村もサポートで自分の強みを出している。
 デルタも演舞のスピードを落とさず抑えながら突っ走りました。
 3本目。
 3人以上が絡むスポットの前後で精度が低い部分も見られましたが最後まで盛り上がりました。
 中々良い試合。

 (執筆日:12/?/13)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ライトニング・マッチ:ヴィルスvs.ゲレロ・マヤJr.(9/29/13)
Aスーパー・リゲロ王座戦:ヴィルス(ch)vs.ゲレロ・マヤJr.(2-1)(10/6/13)
Bカベジェラ・コントラ・カベジェラ、シュート・スタイル3本勝負:ブラゾ・デ・プラタvs.レイ・エスコルピオン(2-1)(DQ)(10/18/13)
Cメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦、3本勝負:アヴェルノ(ch)vs.ティタン(新チャンピオン!)(2-1)(7/9/13)
Dトルネオ・シベルネティコ:クラネオ、サイコ・リッパー、ヴォラドールJr.、モーフォシス、ミステル・アギラvs.ブルー・パンテル、マスカラ・ドラダ、ヴァリエンテ、ミスティコII、ラ・マスカラ(11/29/13)
E3本勝負:サグラド、スティグマ、トリトンvs.ラジエル、カンセルベロ、バルバロ・カヴァナリオ(12/2/13)
Fライトニング・マッチ:ブルー・パンテルvs.ネグロ・カサス(12/13/13)
G3本勝負:ブルー・パンテル、デルタvs.奥村茂雄、ヴィルス(2-1)(12/23/13)