TOPルチャ・リブレCMLL 2012年 →CMLL:Best of 2013 Part.3

CMLL:Best of 2013 Part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 NWA世界ウェルター級王座戦、3本勝負:ネグロ・カサス(ch)vs.マスカラ・ドラダ(6/2/13)

3本勝負:ネグロ・カサス、ヴァリエンテ、ストゥーカJr. vs.ヴィルス、ヴァンゲリス、フエゴ(6/14/13)

@IWGP IC王座戦、3本勝負:中邑真輔(ch)vs.ラ・ソンブラ(5/31/13)
 王座戦ながら中邑はルード様式で臨みます。
 フェイントを入れた打撃やアピールを中心にして攻防はやや抑え気味に。
 変形の雪崩式ファルコン・アローで中邑が1本目を取ります。
 2本目は細かいかわし合いを交えながら 
 ジャーマンによりソンブラが追いつく形です。
 3本目は2本目の勢いを引き継がせて攻防で魅せる。
 特別な試合ではないもののソンブラは日本の勝手も分かっているしクオリティは普通にしっかりしている。
 平均的な良試合。

ANWA世界ウェルター級王座戦、3本勝負:ネグロ・カサス(ch)vs.マスカラ・ドラダ(6/2/13)
 基本を抑えた流れに丁寧にドラダのムーブも織り込みます。
 1本目は丸め込みによりドラダが先取。
 2本目はカサスが理詰めで脚を破壊して行く。
 反撃の目を潰すロープに跳ね返ってのクローズラインや
 脚を壊していく過程と見せ方といい卓越したセンスを感じさせます。
 間を置いて"狙い"を見せるのも良い。
 ドラダは脚を攻められているものの自分の魅力であるムーブは緩めず。
 ラ・マヒストラルを防いで行くチェーンの攻防は面白く、そこからカサスが最後は決めて1本。
 3本目。
 まずは演舞。
 ドラダがミスしてしまいます。
 ここで脚の痛みのせいだといいアドリブを決めて欲しかったですね。
 技をやり直すのは少々不細工です。
 細かいことですけどね。
 ドラダがエプロンのカサスにトペコンを狙うも
 カサスがかわして鉄柱にぶつけるなど
 即興で攻防の連鎖を紡ぎだしていきます。
 丸め込みやジャベといった攻防の変化、
 そして場外、花道といった戦場の変化で最後まで千変万化の攻防で楽しませました。
 ぎりぎり好勝負。
 
B3本勝負:ネグロ・カサス、ヴァリエンテ、ストゥーカJr. vs.ヴィルス、ヴァンゲリス、フエゴ(6/14/13)
 まずはヴィルスとヴァリエンテが滑らかな体勢の入れ替えあい。
 カサスとヴァンゲリスの打撃の攻防も見応えがある。
 ヴァンゲリスは荒々しさの見せ方が分かっているし、
 カサスも相手の肉体の硬さを表現して見せた。
 ストゥーカとフエゴは純粋な肉体の躍動で度肝を抜いてきました。
 フエゴが直角にロープ移動を変える転換点から一気にまとめて1本。
 2本目もそれぞれが高い意識で臨むので
 それぞれが素晴らしいアクションを見せる。
 多彩でありながら一つの流れの中に淀みなくミックスされているのが驚異的。
 3本目。
 アピールにシフトする例を良くみかけるけれども今回は2本目の延長戦で。
 相変わらず一級品のムーブを見せてくれます。
 本当にトップ・クラスであるが故に飽きるなんてことはこれっぽっちもない。
 王座戦ではないので熾烈な二ア・フォール合戦はないが、見事な一戦です。
 文句なしに好勝負。

CIWGP IC王座戦、3本勝負:ラ・ソンブラ(ch)vs.ヴォラドールJr.(6/28/13)
 ちょっとずれることあるが
 自由な発想で演舞を作り上げています。
 ダイブ後ドラゴン・ラナで決着。
 難しいムーブに挑戦しているとはいえ
 ムーブのための余計な間のせいで
 疾走間が十分に出し切れていないのは勿体無い。
 2本目は手短に。
 3本目。
 ソンブラがマットを滑って場外のヴォラドールに
 飛びつきトルネードDDTという凄い技を見せたりしています。
 しかし対するヴォラドールのリズム感がいまいち。
 ステージ・ダイブを行うも間の取り方がいまいちです。
 ある程度カウント2でエスカレートしていきますが、
 前回の試合が素晴らしすぎて残念な印象が残る。
 平均的な良試合。
 (執筆日:7/?/13)

D3本勝負:ゲレロ・マヤJr.、レイ・コメタ、トリトンvs.ヴィルス、ラジエル、カンセルベロ(7/28/13)
 マヤとヴィルスのパズルワークのようなレスリングは見事。
 しかしそれ以外の部分は粗が目立つ。
 トリトンがやりづらい選手で
 コメタはトリトンの割を食って良いとこ見せる場面なしのやられ役。
 全体的に段取り、構成もいまいちでした。
 平均より少し上。

Eブルー・パンテル35周年記念試合、3本勝負:ブルー・パンテル、ネグロ・カサス、アトランティスvs.ネグロ・ナヴァーロ、ソラール、ブラック・テリー(8/16/13)
 CMLL vs.インディーの豪華カード。
 序盤のレスリングからソラールが魅せます。
 歳を感じさせない動きでバックを取り続け、
 相手が対応できなかった時も
 それを段階付けにつなげてフォロー以上のステップ・アップとしたり。
 パンテルも良い動きをしていたが、それを食う動きでした。
 典型としての一つの流れの動きを
 分解して本来の力学的パズルを作り出していました。
 カサスとナヴァーロは打撃戦、
 テリー、アトランティスはスピード感に欠けるも攻防を繰り広げフォールとします。
 動きにこそ出ていないものの決着方法があっさり目な所はやはり歳かなとも思わせる。
 パンテルとソラールの絡みで2本目はジャベで決着。
 3本目。
 入れ替わりながらの攻防。
 若きハイ・フライヤーの領域であるものの
 韻の取り方などで工夫をこらし見所を作っています。
 パンテルの不意をついたダイブから
 アトランティスが華麗に決めてフィニッシュ。
 期待通りの内容です。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:9/?/13)

F3本勝負:ブルー・パンテル、マスカラ・ドラダ、ミスティコII vs.アヴェルノ、ポルヴォラ、レイ・エスコルピオン(8/30/13)
  ルードから仕掛けるもリング内に移る際に主導権を切り替え、
 またパンテルのジャベでも簡単には決まらずと
 1本目からせめぎ合いが見られる内容。
 2本目はケモニート・イジメも絡ませながらルードが煽ります。
 アヴェルノが試合関係なしにパンテルへの遺恨を発散しているので荒々しさは満点。
 ダイブからパンテルがジャベを決め追いつきます。
 ただビッグ・マッチも控えている中で
 普通にパンテルがアヴェルの本人からとってしまうのはどうなんでしょうね。
 試合の構成的にも良くない部分があります。
 3本目。
 ミスティコIIはスピード感があるし、声援を受け止めようとする意識もあります。
 それなりに上手く初代の幻影を背負っていますが
 いかんせんこの試合は技が汚かった。
 ミスティコIIに限らず全体的にテンポ付や流れ作りが甘かったので
 乗りにくい環境ではあったでしょうけどね。
 3本目で伸びなかったのは残念。
 まあまあ良い試合。


注目試合の詳細

なし

試合結果

@IWGP IC王座戦、3本勝負:中邑真輔(ch)vs.ラ・ソンブラ(新チャンピオン!)(2-1)(5/31/13)
ANWA世界ウェルター級王座戦、3本勝負:ネグロ・カサス(ch)vs.マスカラ・ドラダ(2-1)(6/2/13)
B3本勝負:ネグロ・カサス、ヴァリエンテ、ストゥーカJr. vs.ヴィルス、ヴァンゲリス、フエゴ(2-1)(6/14/13)
CIWGP IC王座戦、3本勝負:ラ・ソンブラ(ch)vs.ヴォラドールJr.(6/28/13)
D3本勝負:ゲレロ・マヤJr.、レイ・コメタ、トリトンvs.ヴィルス、ラジエル、カンセルベロ(7/28/13)
Eブルー・パンテル35周年記念試合、3本勝負:ブルー・パンテル、ネグロ・カサス、アトランティスvs.ネグロ・ナヴァーロ、ソラール、ブラック・テリー(2-1)(8/16/13)
F3本勝負:ブルー・パンテル、マスカラ・ドラダ、ミスティコII vs.アヴェルノ、ポルヴォラ、レイ・エスコルピオン(8/30/13)