TOPルチャ・リブレCMLL 2012年 →CMLL:Best of 2013 Part.1

CMLL:Best of 2013 Part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 CMLLウェルター級王座戦、3本勝負:ポルヴォラ(ch)vs.タイタン・グアダラハラ(1/1/13)

3本勝負:ラ・ソンブラ、マスカラ・ドラダ、タイタンvs.ミステル・アギラ、シコシス、ヴォラドールJr.(1/25/13)

レイエス・デル・エアー決勝、3本勝負:ラ・ソンブラvs.ヴォラドールJr.(2/15/13)

@カベジェラス・コントラ・カベジェラス、3本勝負:レオノ、ティグレ・ブランコvs.ボビー・ザバラ、ディスタルビオ(1/1/13)
 最初から荒々しい雰囲気でスタート。
 レオノ、ティグレらテクニコは相手を良く見てダイブを叩き込んでおり、
 見栄えだけに偏っていないのが良いですね。
 ジャベも素晴らしく、短い時間の中で能力を見せ付けました。
 2本目。
 テクニコがそのまま荒っぽく支配するもルードがダイブを絡めて1−1に戻します。
 2本目は典型的な短い内容です。
 3本目ロープ・ワークを排除し、
 乱戦スタイルの中でドロップ・キックなどを決めています。
 そこから控えがコーナーに戻って
 シングル的ニア・フォールを焦点に持って来ました。
 自分のペースを把握しながら緩急をつけれていたので良かったですね。
 凄い技は出てきませんが展開のタイミング、一進一退のやり取りは
 高いレベルで維持されており安心して見れました。
 最後は控えのちょっかいから締めてきました。
 それぞれ仕事人がコントラ戦という舞台を得てしっかり魅せてきた内容。
 中々良い試合。

ACMLLウェルター級王座戦、3本勝負:ポルヴォラ(ch)vs.タイタン・グアダラハラ(1/1/13)
 ポルヴォラは若手の中では構成力が秀でていますから
 スポット・フェスターのタイタンも一つ一つ丁寧に行えば
 それを下にポルヴォラが攻防の形を整えてくれます。
 心理戦的色合いまで加えていたのは見事です。
 雪崩式技からタイタンが先取。
 2本目はペース変化させてスタート。
 タイタンがエプロン技を決め、観客席飛び越えダイブを狙うも失敗。
 逆にポルヴォラが花道から決めてフィニッシュと、
 特殊な場所を使って印象的にまとめあげました。
 3本目はニア・フォール合戦。
 丸め込みやエプロンでの攻防など
 技の攻防も演出も一通り揃っていてバランスが良い。
 タイタンのインパクトある技をポルヴォラが素晴らしい受身で引き立て盛り上げました。
 タイタンという素材を見事に料理しました。
 ぎりぎり好勝負。

Bペケーニョ・レイエス・デル・エアー: アエリオvs.ペケーニョ・オリンピコvs.バン・バンvs.ペケーニョ・ヴィオレンシアvs.マルクリオvs.ファンタジーvs.ペケーニョ・ウォーリアーvs.ペケーニョ・ニトロvs.ショッカーシートvs.アセロvs.ペケーニョ・ウニベルソ2000vs.ペケーニョ・ハルコン(1/6/13)
 ミニの平均レベルは高いですからね。
 テンポを維持しながらクオリティは高く保たれている。
 脱落のタイミングもまんべんなく配置されていますからね。
 個人の印象をそれぞれ述べると・・・
 ウニベルソは体が重たく、多人数という場だから個性で通用しているが痩せる必要あり。
 ニトロは考えながら受けていて評価できる。
 ショッケルは小刻みな動きによるリズム付けが光ります。ダイブも綺麗ですね。
 バン・バンは始動の鋭さが素晴らしい。
 ハルコンは動きを大きく見せる意識が全ての技に
 アエリオは黒人的な合わせにくさを持っていますが、
 丸め込み、ジャベも絡めたバランスの良さは確かに最後まで残したのも納得。
 オリンピコ、ヴィオレンシア、アセロは他と比べると地味でしたが、
 これだけ個人の印象が多人数マッチでしっかり残っているのは素晴らしい。
 中々良い試合です。 

C3本勝負:ラ・ソンブラ、マスカラ・ドラダ、タイタンvs.ミステル・アギラ、シコシス、ヴォラドールJr.(1/25/13)
 アギラといえば使えないロートルのイメージですが見事にビルド・アップしてきましたね。
 それによりベテランとしての佇まいも生まれています。
 ティタンは若手としてクイックに
 シコシス、ドラダは軽量級らしくめまぐるしく攻防。
 一つ一つの飛距離が平均値を雄に越していて見応えがある。
 ティタンが技だけでスムーズさに欠けるのは課題店ですけどね。
 ダブル・トペ及びリバース・ハリケーン・ラナでアギラらルードが先取。
 ルードが引き続き主導権を握りますが、
 厳しい技を叩き込んでいてまったく気を許すことができません。
 花道への大きなヒップ・ドロップでテクニコが0-2で負けるという
 ありえない展開が一瞬頭をよぎったところでドラダが花道からのヘッド・シザース。
 このスポットの入れ方は意表を突いていて素晴らしかった。
 独創的なクライマックスで締め。
 3本目。
 ヴォラドールがシャツを脱いでソンブラと対面。
 ライバル対決として同じ色合い、そして個性の違いを同時に出していきます。
 そういうアピール要素を含めつつもスピード感をまったく落としません。
 ドラダは引き続き凄い技を放って華を添えます。
 ただ高難易度というだけでなく今回は特に動きを大きくしようと言う意識がそこにはある。
 立体的に攻防からまさかのトリプル・ダイブ。
 ソンブラxヴォラドールに戻して、最後は2人同時に技を決め決着。
 想像以上に充実し、独創的な一戦でした。
 ぎりぎり好勝負。

DCMLL王座戦、3本勝負:エル・テリブレ(ch)vs.ルーシュ(1/26/13)
 オーソドックスな攻防ながら
 棘があり荒々しさをチラつかせています。
 勝負に込める気持ちが伝わってきますね。
 1本目はジャベでフィニッシュ。
 2本目は丸め込みによりテリブレが追いつきます。
 1,2本目は軽いのがルチャの常ですが
 この試合は雰囲気が1本目から作られているのが大きい。
 これはルーシュの力ですね。
 試合を崩さずにカリスマ性を活かせるようアピール力を伸ばしてきました。
 観客の反応を良く見て、余裕を持って間を空けていますね。
 3本目は流れの攻めを織り交ぜて緩急をつけています。
 1回完全に区切ってクライマックスは消耗感の攻防。
 ルチャよりかプロレス寄りの内容ながらCMLL王座にふさわしい内容です。
 中々良い試合。
 (執筆日:2/2/13)

E世界ライト・ヘビー級王座トーナメント決勝、3本勝負:ヴォラドールJr. vs.レイ・エスコルピオン(1/29/13)
 1本目。
 演舞といいつつもその流れをなりで行わなずしっかりした攻防。
 ヴォラドールの綺麗なトペにエスコルピオンは真っ直ぐ観客席まで吹っ飛びます。
 リングに戻ったところでカウンターの投げによりエスコルピオンが逆転フィニッシュ。
 2本目。
 花道のヘッド・シザースにステージ・ダイブへの流れが弱いし、
 ここまでビッグ・スポットを使ったにも関わらず、
 その後、更にダイブも加えたりとスポットが過多。
 2本目は定番ゆえに見るほうの緊張感も薄れているので
 スポット・パフォーマンスが悪いので改善の余地あり。
 3本目。
 かなり長時間の二ア・フォール合戦となっています。
 ミスティコの独特なダウンの捉え方には達していませんが
 ヴォラドールは中々良い調節を見せているし、
 エスコルピオンも良い雰囲気作りをしている。
 だからこそダレることはありませんが、
 余りにヴォラドールの技の比率が大きいので
 成立しているにも関わらず長い試合がしたい、
 勝敗無視の部分が色濃く出てしまっています。
 しかし最後はエスコルピオンが強烈なパイル・ドライバーを決め、
 観客に衝撃を与えるエンディングで強烈に締めてきました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

FNWA世界ウェルター級王座戦、3本勝負:ネグロ・カサス(ch)vs.ヴァリエンテ(2/4/13)
 ヴァリエンテが若干重くなったせいかズレは見られるものの
 技術的なレスリングでスタートします。
 1回目のジャベで決めるのではなく攻防を挟んで2回目のジャベでフィニッシュ。
 ちょっとした工夫ですがそれを行うに値する絡みです。
 2本目は定番通り短めに。
 カサスが伝家の宝刀ラ・マヒストラルを抜いて追いつきます。
 3本目。
 ヴァリエンテのダイブを要所に配置しながら
 カサスが上手く調整を加えて攻防を作り上げていきます。
 最後まで磐石の上手さを見せてまとめあげました。
 ヴァリエンテとなら良い試合になるかと思っていて実際そうなったけれど
 リアルな部分で技量、コンディションの差を見せ付けられた形でしたね。
 中々良い試合。

Gレイエス・デル・エアー決勝、3本勝負:ラ・ソンブラvs.ヴォラドールJr.(2/15/13)
 1本目。
 ロープを挟んでのムーブを始動にして攻防。
 ソンブラは両腕を広げてからのダイブなど
 身体能力に技の見せ方を考える意識が加わっていますね。
 好感が持てます。
 要所ではかわし合いが挟まれますが、
 相手を良く見ているので単なる演舞ではなくライバル性から来ているものであると感じさせる。
 2本目もその攻防の妙は貫かれていて素晴らしかった。
 3本目。
 伝統的な形式を踏みながらも自由闊達に試合を進めていて、
 花道の攻防からステージにつなげたシーンは素晴らしかった。
 移動、技、間が独立せず絡み合った考えが出来ているからですね。
 ソンブラが高難易度の凄技を絡めながら魅了すれば、
 ヴォラドールは若干体重オーバー気味なので
 ムーブではなく受身の調節で色を添えている。
 華麗さの一方で投げを中心にハードな削りあいを行い、
 空中戦がどうしても持っている画一性を脱却して見せた素晴らしい一戦。
 最後はティランテスの水を差さない程度のスロー・カウントから
 マスク剥ぎ→マスク剥ぎ返しによる見事なフィニッシュ。
 ライバリティーが最高潮に達した一戦は必見です。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:3/2/13)
 
 


注目試合の詳細

なし

試合結果

@カベジェラス・コントラ・カベジェラス、3本勝負:レオノ、ティグレ・ブランコvs.ボビー・ザバラ、ディスタルビオ(2-1)(1/1/13)
ACMLLウェルター級王座戦、3本勝負:ポルヴォラ(ch)vs.タイタン・グアダラハラ(2-1)(1/1/13)
Bペケーニョ・レイエス・デル・エアー: アエリオvs.ペケーニョ・オリンピコvs.バン・バンvs.ペケーニョ・ヴィオレンシアvs.マルクリオvs.ファンタジーvs.ペケーニョ・ウォーリアーvs.ペケーニョ・ニトロvs.ショッカーシートvs.アセロvs.ペケーニョ・ウニベルソ2000vs.ペケーニョ・ハルコン(1/6/13)
C3本勝負:ラ・ソンブラ、マスカラ・ドラダ、タイタンvs.ミステル・アギラ、シコシス、ヴォラドールJr.(2-1)(1/25/13)
DCMLL王座戦、3本勝負:エル・テリブレ(ch)vs.ルーシュ(2-1)(1/26/13)
E世界ライト・ヘビー級王座トーナメント決勝、3本勝負:ヴォラドールJr. vs.レイ・エスコルピオン(新チャンピオン!)(2-1)(1/29/13)
FNWA世界ウェルター級王座戦、3本勝負:ネグロ・カサス(ch)vs.ヴァリエンテ(2-1)(2/4/13)
Gレイエス・デル・エアー決勝、3本勝負:ラ・ソンブラ(優勝!)vs.ヴォラドールJr.(2-1)(2/15/13)