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PWFG:Best of PWFG 1991の分析


名勝負 鈴木みのるvs.佐野直喜(7/26/91)
好勝負 鈴木みのるvs.ウェイン・シャムロック(9/28/91)

@ウェイン・シャムロックvs.佐野直喜(5/19/91)
 ウェイン・シャムロックは後のケン・シャムロック。
 佐野と見応えのあるテクニカル・レスリングを見せますね。
 技もポイントで織り交ぜられ盛り上っていきます。

 とはいえ少し試合時間設定が長かったか。
 佐野がシャムロックが動きたくなるような余地を生んで
 試合を作っていますが、一部停滞感があったし、
 終盤に向けたダイナミズムさに欠けました。

 しかしシャムロックのナチュラルな強さは感じたし、
 大枠の構成は十分に評価に値するクオリティでした。

 好勝負に少し届かず。

A鈴木みのるvs.佐野直喜(7/26/91)
 緊張感を伴った体勢の入れ替え。

 ロープ・ブレイクするサブミッションはどれも説得力十分。

 観客への配慮して停滞しないよう配慮するショーマン・シップがありつつ
 技に移行するに当たっては隙を作るイントロを加える
 U系の拘り、ディティールもあり、まさに完璧となっています。

 見せ場自体も幅広くありながら、
 中途半端ではなく2人の戦いとしてまとまっています。

 疲労感を出して一部膠着しながらの
 残り5分という時間帯を迎えて、
 ここで一気に盛り上げたい所が、
 それまでと同じレベルの見せ場(他の試合なら十分)しかできなかったのが
 唯一の課題というぐらい驚くべきU系トップ・クラスの内容。
 
 ぎりぎり名勝負。

Bウェイン・シャムロックvs.船木誠勝(8/23/91)
 シャムロックが初手ベリー・トゥー・ベリーなど
 見どころを要所で生んでいく一方で、
 船木はリアリストなのか、意識が足りていないか朴念仁な静かなレスリング。

 船木の主導の動きとしては最後の打撃ラッシュくらいしか印象に残らず。
 しかもそれで勝利したなら良いのですが、
 そこで隙が生まれてフルネルソン・スープレックスでKOですから
 勝敗による印象作り上もあまり宜しくないように思えます。

 まあまあ良い試合。

C鈴木みのるvs.ウェイン・シャムロック(9/28/91)
 シャムロックはスポットに対して意識が高く、
 みのるは更にそれを超えてスポット以外の絵姿も注意している。

 ロープ・ブレイクもそれに値する強烈なサブミッションにより起きていて説得力あり。

 終盤にかけてのスタンディングも華のある投げが
 適切に織り交ぜられておりオールラウンドで高いクオリティを誇った試合です。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ウェイン・シャムロックvs.佐野直喜(5/19/91)
A鈴木みのるvs.佐野直喜(30分時間切れ)(7/26/91)
Bウェイン・シャムロックvs.船木誠勝(8/23/91)
C鈴木みのるvs.ウェイン・シャムロック(9/28/91)