Diamond Ring:Best of 2012の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 中嶋勝彦vs.鷹木信悟(2/11/12) |
@中嶋勝彦vs.鷹木信悟(2/11/12)
発起点と着火点のシークエンスが地味に完成度高し。
打撃の打ち合いの使い方も完全にコントロールしている。
それ故同じ打撃でもって主導権の掌握を見せることができている。
煽り通りどちらも早熟の天才だなぁ、と序盤から感服させられます。
鷹木の戦いとしての空気感の作り方、
それに合わせたダウン状態の痛がり方も素晴らしい。
エプロン技やトペコンをぐちゃぐちゃと1シーンに詰め込んでいるのは
DG的感覚でもう少し考え直した方が良いとは思うけれど。
中盤にかけては鷹木が脚攻め。
DGには望月がいますから慣れたもので
ドラスクなど破壊的な技でリズムを作っています。
敢えてニュートラルな間を置くことで
鷹木自身の視線、緊張感、態度を雄弁に語ると共に、
団体エース、中嶋の苦しみを読み聞かせる。
中嶋が観客をのせる見事な流れで反撃を開始し終盤へ。
雰囲気作りから瞬間瞬間の判断を要するスピード・バトルである必要性を除外しているとはいえ
相手の持ち技を利用しての攻防をまったく齟齬なく行なっているのは驚異的です。
一方の提案をもう一方が発展させ試合に深みを与えている。
王座戦的な激戦ではないが期待通りの一戦。
2012年日本における最初のMOTYCです。
文句なしに好勝負。
(執筆日:2/22/12)
A中嶋勝彦vs.田中将斗(9/30/12)
激しいエルボー合戦と場外スポット配置。
Noahを髣髴とさせる正統な構築ですね。
田中が凶器を使おうとして没収されるシーンで一時流れを止めます。
これをターニング・ポイントに相対的な攻防から
それぞれの個性をより分離させていきました。
中嶋の反撃からの一進一退で相対に戻していき加速。
ただ流れ優位で必殺技さえ、その中に取り込まれ目立たないのは残念です。
最後は中嶋が連打で押し切ってフィニッシュ。
そういうまとめ方にするなら印象的にドラマを作っていきたかったですね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:11/1/12)