TOP日本のプロレスその他 →K-Dojo:Best of K-Dojo 2012

K-Dojo:Best of K-Dojo 2012の分析


名勝負 なし
好勝負 火野裕士vs.関本大介(8/7/12)

@ST-K王座戦:真霜拳號(ch)vs.GENTARO(2/26/12)
 まずはオーソドックスな技で
 一つ一つ動きを加えていきます。
 緻密な構成ではないけれど細やかな積み重ねです。
 GENTAROが脚を破壊しに行き、
 それを退けた真霜はハード・ヒッティングで対抗。
 そこに腕狙いのタッチを加えてきます。
 GENTAROがK-DOJOでは異端の垂直落下、ラリアットを織り交ぜつつ
 この世界観の中で特殊な技でスリーパーに落とし込んだのは面白い。
 深みを見せつけました。
 両者決め技が決まっている中で1本筋を通していますが
 それが試合する前から前提になっている印象も受ける。
 これをやって、駄目だからこう、やはり必殺技でなければ、と
 一つ一つの思考の結果として必殺技という結論が欲しい。
 ただ配置している感、一つ一つの行動のウェイトが並列的だったことは否めない。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:3/25/12)

ATAKAみちのくvs.MEN'sテイオー(8/7/12)
 序盤のレスリングではテイオーが腕に狙いをつけつつ、
 執着しすぎず意味深な印象を与えることに成功しています。
 TAKAのサミングを捕らえたところから腕攻めではなく指攻めに。
 全体の設計は両者歳を取っていることもあり無茶できず抑えた印象です。
 しかし端々でレスリングの技術要素を光らせ引き締めています。
 中々良い試合。

B火野裕士vs.関本大介(8/7/12)
 初対決。
 正統派な攻防にヘビー級ならでは力の重みを加えます。
 ヒップ・トスがもつれての両者場外落下、チョップの打ち合いといった同格の見せ方から
 関本が手早いジャーマンを決めるという意表の突き方で中盤へ。
 試合運びはオーソドックスで味気ないが
 基本的なグラウンドも力がこもっていて目が離せません。
 火野がお返しのジャーマンで主導権を取り返しトペを加えます。
 独創的とは言いがたいが教科書通りの構成で
 綺麗な一進一退をタッチで加えます。
 もうちょっと火野は試合の支配権に対し貪欲になっても良いですね。
 それでも見事な力の見せ方で終盤を盛り上げます。
 様式ではないラリアットの打ち合い、
 いや正確には腕での殴りあいは印象的でしたね。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:11/15/12)

C鈴木みのるvs.TAKAみちのく(11/13/12)
 じっくり魅せるレスリング。
 みのるは体格差を言い訳にせず、ねちっこくレスリングに応じていきます。
 TAKAは脚十時やジャスト・フェイス・ロックで
 しっかりと逆転劇の可能性を感じさせています。
 打撃に転じたところでみのるが感情的になり、
 覆しようのない体重の絶対的差を試合に反映していく。
 リアルな逆転への努力は観る者の心を打ちます。
 ただTAKAの試合には多いのですが、
 現実の前に潰えるというエンディングが多く、この試合も例外ではない。
 意図的に熱戦を演出しても納得する内容だとは思うのだけどなぁ。
 中々良い試合。
 (執筆日:2/2/13)

DST-K王座戦:関本大介(ch)vs.火野裕士(11/13/12)
 今年3度目の対決。
 パワーのぶつかりあいからスタート。
 トップ・クラスのパワーとはいえ五分五分故に
 表立った大きな動きにはつながってきません。
 それでも伝わってくるだけの体躯と重みがあります。
 火野がベリー・トゥー・ベリーから主導権を握ります。
 投げ一発ではありますが、関本がしっかりとそれ相応のダメージ表現を見せていましたね。
 火野のタフなキャラ設定を使いつつ上手く試合を運んでいます。
 関本のトペ、火野のトペと重ね鏡合わせへと収束させます。
 がたいのある者同士の肉を削る戦いは面白い。
 とはいっても決して幅が広い方向性ではないので
 一年の間に3回も続けて行うことがどうかという疑問は残る。
 2試合目をチェックできなかったこともあって特に既視感はなかったですが
 それでもドラマティックにいくべき所が淡々とくみ上げられ、
 水準レベルで満足したまま終盤の攻防になった印象はあるかな。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:12/1/12)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@ST-K王座戦:真霜拳號(ch)vs.GENTARO(2/26/12)
ATAKAみちのくvs.MEN'sテイオー(8/7/12)
B火野裕士vs.関本大介(8/7/12)
CST-K王座戦:関本大介(ch)vs.火野裕士(新チャンピオン!)(11/13/12)