TOP日本のプロレスその他 →大日本プロレス:Best of 2018 part.2

大日本プロレス:Best of 2018 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 ストロング・ヘビー級王座戦:橋本大地(ch)vs.中之上靖文(2/27/18)

ストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.野村卓矢(6/20/18)

デス・マッチ・ヘビー級王座戦、蛍光灯300本デス・マッチ:竹田誠志(ch)vs.伊東竜二(9/16/18)

デス・マッチ・ヘビー級王座戦、バリケード・オブ・デス:竹田誠志(ch)vs.高橋匡哉(11/11/18)

@ストロング・ヘビー級王座戦:橋本大地(ch)vs.中之上靖文(2/27/18)
 粗野にエルボーを打ち合います。
 中之上が重みある打撃を放ちつつ、
 受けでは相手を立てて攻めを引き出す、
 見事なコントロール術を見せてくれました。
 大地は王者を任され成長した印象を持ちましたが、
 中盤以降の試合運びに強制力を感じず
 悪い意味での若さが残ります。
 それでも再び中之上が見事なワーク。
 タフな打ち合いに引き込んで
 大地の良さを引き出して行きます。
 これは三冠王者時代の小島を彷彿とさせましたね。
 天晴れ。
 ぎりぎり好勝負。

A一騎当千公式戦:関本大介vs.鈴木秀樹(3/11/18)
 鈴木らしいオールド・スクールなレスリング。
 静かに見守るタイプのレスリングです。
 細かな味付けもしっかりして
 最後だけラリアットといった力技で
 一気に盛り上げてまとめた内容。
 上質な内容ながら特殊なことをしていないので
 12分の試合ならば中々良い試合がせいぜい。

Bストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.関本大介(5/5/18)
 鈴木は側転でかわしつつも
 敢えて次のアクションを続けず、そこで止まる。
 水面に石を投げてその波紋を見せるかのような
 じっくりとしたグラウンド。
 鈴木は首狙いで関本は腰狙い。
 関本はロング・マッチでは試合運びがフラットになりがちですが、
 今回はアルゼンチン・バック・ブリーカーを早期に繰り出す等
 思い切った繋ぎを見せていて、
 ボストン・クラブへの持って行き方も良かったですね。
 残り5分になってロープ・ワークや場外を交えるという英国プロレス的構築。
 それまでと繋がりはあるけれども形式的にならざるを得ず、
 この構成はかえって失敗だったような
 印象を最後につけてしまった気がします。
 好勝負に少し届かず。

Cストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.野村卓矢(6/20/18)
 野村のMMAスタイルに対して、
 鈴木もレスリング・スタイルを
 MMAの一つとして、いつもより本格派に見せて対応。
 野村がストライカー・スタイルに移行すると
 印象的な絵と緊張感が生まれましたね。
 鈴木も乗ってきて普段見せないハイ・キックに顔面蹴り。
 殺意の波動を見せます。
 リドルが良く見せるようなレフェリー・ストップのフィニッシュには
 一部ブーイングもありましたが、
 この特殊なコンセプトにふさわしいフィニッシュでした。
 彼らとリドルを戦わせて見たいですね。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:7/?/18)

Dデス・マッチ・ヘビー級王座戦、蛍光灯+ダブルボード・デス・マッチ:竹田誠志(ch)vs.宮本裕向(8/19/18)
 五寸釘ボード、画鋲ボードと
 しっかり段階踏んで盛り上げます。
 それぞれ張り合って綺麗な主張していきますね。
 ただストレートな内容なので、
 宮本がダブル・ニーをかわされ危うい形になったアクシデントを
 脚攻めに繋ぐとかそういうアドリブが少し欲しい。
 テンポ押しで打ち合い、
 最後はえげつない投げでフィニッシュ。
 好勝負に少し届かず。

Eデス・マッチ・ヘビー級王座戦、蛍光灯300本デス・マッチ:竹田誠志(ch)vs.伊東竜二(9/16/18)
 2010年の同一カードでは
 アクシデントがあり壮絶な流血戦になったカード。
 そこを消化不良だった、今度こそ思いっきりやる、と
 真意はともかくストーリーに組み込んできました。
 そしてその試合ですが、
 伊東が受け手として相変わらず淡白で
 アクシデントとはいえ大きな効果をもたらしたであろう
 流血に勝るものを本人のコントロールしきった力で
 提供しきれたかは正直疑問です。
 とはいえその弛まない血と努力は
 上記の思いを本物と感じるだけのものがある。
 断崖式の蛍光灯トラップへの投げや注射器など
 ハードな内容がまったく緩むことなく詰まっている。
 旬の竹田を相手に伊東が良くも悪くも伊東らしい本領を発揮しました。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:11/?/18)

Fマッドネス・マサカー・リターンズ:伊東竜二、アブドーラ小林vs.葛西純、沼澤邪鬼(11/11/18)
 タッグとしての面白みはないものの
 伊東と葛西を中心に
 マッドネス・マサカー・リターンズを名乗るだけの
 血みどろ劇を展開して見せます。
 しっかりと回顧させつつ
 目の前の攻防でも盛り上げました。
 平均的な良試合。

Gストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.関本大介(11/11/18)
 前半はレスリング。
 ロックをかけると相手が体勢を変えても安易に外さない、
 鈴木らしいじっくりとしたものを見せてきます。
 関本もちゃんと付き合っていましたね。
 ただ10分経過しての変化の中で
 鈴木がレスリングに足をつけつつ技を織り込んだ一方で、
 関本は技を放つと完全に中盤モード。
 普通の試合なら良いけれど
 今回の試合の中では演者としてある意味負けだと思いますね。
 試合のストーリー・ラインとして
 大日の象徴である関本を鈴木が乗り越えようというものがある以上
 関本としては中盤移行も鈴木の狙う世界観を
 しっかりこなした上で最後地につけないと
 内容と結果が合っていない印象を受けてしまう。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Hデス・マッチ・ヘビー級王座戦、バリケード・オブ・デス:竹田誠志(ch)vs.高橋匡哉(11/11/18)
 空き缶ボードとハサミでまずはしっかり流血。
 シャツを着ていた高橋も早々にシャツを剥ぎ取られ五分の状態に。
 場外を挟む試合構成も良いですね。
 思いのほかベースのプロレスで勝負できている。
 場外の有刺鉄線トラップも
 Noahでいうところの断崖式スポット的位置付けになっている。
 リングに戻っては不器用な気合の打ち合いですが、
 流血一層ひどくなり両者の顔面は真っ赤。
 それにより十分壮絶さが感じられる。
 スポット単独では特筆すべきレベルにないものの
 綺麗な試合内容になっていましたね。
 ぎりぎり好勝負。

 (執筆日:3/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ストロング・ヘビー級王座戦:橋本大地(ch)vs.中之上靖文(2/27/18)
A一騎当千公式戦:関本大介vs.鈴木秀樹(3/11/18)
Bストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.関本大介(30分時間切れ)(5/5/18)
Cストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.野村卓矢(6/20/18)
Dデス・マッチ・ヘビー級王座戦、蛍光灯+ダブルボード・デス・マッチ:竹田誠志(ch)vs.宮本裕向(8/19/18)
Eデス・マッチ・ヘビー級王座戦、蛍光灯300本デス・マッチ:竹田誠志(ch)vs.伊東竜二(9/16/18)
Fマッドネス・マサカー・リターンズ:伊東竜二、アブドーラ小林vs.葛西純、沼澤邪鬼(11/11/18)
Gストロング・ヘビー級王座戦:鈴木秀樹(ch)vs.関本大介(新チャンピオン!)(11/11/18)
Hデス・マッチ・ヘビー級王座戦、バリケード・オブ・デス:竹田誠志(ch)vs.高橋匡哉(新チャンピオン!)(11/11/18)