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Noah:Best of Noah 2023 part.1の分析


名勝負 GHCヘビー級王座戦:清宮海斗(ch)vs.拳王(1/1/23)
好勝負 ナショナル王座戦:エル・イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.(ch)vs.征矢学(2/5/23)

@KENTA、丸藤正道vs.杉浦貴、小島聡(1/1/23)
 張り合いの様式で全盛期に届かない部分を補います。

 杉浦は調整力良く柔軟に応対していて、
 KENTAも良い意味で誤魔化し力高くなっていますね。

 丸KENの連携こそ見られませんが、
 KENTAのNoah参戦を良い形で楽しませるマッチメイクで素晴らしかった。

 クオリティとしては中々良い試合ながらお年玉的特別感あり。
 (執筆日:2/?/23)

AGHCヘビー級王座戦:清宮海斗(ch)vs.拳王(1/1/23)
 それぞれ自分の形を持っているので
 攻防の綱引きが明確ですね。

 セカンド・ロープに乗った清宮を拳王が引き離すようにジャーマン。
 場外に転がり落ちたところにダブル・ストンプで追撃。
 セミとはいえ、セミに回されたからこそ
 ショーをスティールしなければという気負いを感じますね。

 メインにはできない若き身体能力を発揮。

 蹴りを受け止めた時の跳ね除け方、
 すぐに攻防を続けず間を置ける関係性、
 ライバル関係の新しい風景を模索できています。

 そしてそれは長時間の試合時間を必要としなかったのも、
 勿論セミという位置付け上彼らだけに決定権はないとはいえ、大変好ましく思えます。

 コーナー上で拳王が清宮を持ち上げるとエプロンに落とす実質断崖式のような危険技を踏まえ終盤へ。

 受けの拳王が攻めで輝き、
 武藤戦を経て攻めの持ち技特性が強くなった清宮が受けっぷりを見せる。

 常道とは違う変速でありながらライバルの戦いど真ん中。
 惚れ惚れしました。

 ぎりぎり名勝負。

Aグレート・ムタvs.シンスケ・ナカムラ(1/1/23)
 奇跡!
 そう銘打たれた試合。
 ナカムラがWWE所属でこの試合はまさしく奇跡と言えるでしょう。
 ビンスが炎上していなかったら無かったでしょうし。
 
 ナカムラは大太鼓とリーイングランドJr.の生演奏の基、白いローブを着て登場。
 対するムタはクラシカルに演出控えめに登場。
 ナカムラがローブを脱ぐと、その下はムタと同じ黒と赤を基調にしたコスチューム、と
 入場シーンはWM感がありましたね。

 さて試合ではありますが、
 雰囲気のある仕草でまずは盛り上げます。
 2人の顔をしっかり捉えるカメラワークが良い仕事してましたね。

 ムタの制限下の中でアピール性での勝負に特化しており、
 試合中のコミュニケーション、化学反応という点では
 昨年の武藤vs.清宮と比べて全然物足りないですね。

 ただ毒霧合戦の演出が秀逸で
 入場時と同じくらい鮮烈な印象で奇跡の試合を〆ました。

 ムタ、ナカムラの仕事としては実際の所そこそこ。
 ブッカーやカメラマンなど裏方の仕事は最高レベル。

 総じてならすと、好勝負に少し届かず、の評価。
 (執筆日:1/?/23)

Cナショナル王座戦:エル・イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.(ch)vs.征矢学(2/5/23)
 ワグナーはオールラウンダーとして様々な変化を見せます。
 それが征矢の真っすぐさと対比的になっていて良いですね。
 
 昨年のvs.稲村はいまいち惹かれませんでしたが、
 この試合は良い調和で心地良いですね。

 後半も良好。
 征矢が翻弄されるばかりでなくポイントでは切り返しも見せて、
 それでまたワグナーも輝く好循環になっています。

 また征矢の頑張る姿が応援を引き出します。
 一般人とはかけ離れたパワーを持っているのに
 同じ感覚で応援したくなる独特の彼の良さが出ていましたね。

 ぎりぎり好勝負。

D中嶋勝彦、拳王、征矢学vs.宮原健斗、青柳優馬、諏訪魔(2/21/23)
 全日から選りすぐりの3人が参戦。
 この3人を東京ドームで見られる嬉しさがありますね。

 健介オフィス出身の中嶋と宮原の再会は10年ぶりとあって
 出し惜しみしてましたが、どこかでシングルを見たいですね。

 試運転の部分残しつつも
 団体交流戦としての雰囲気あり、
 トリオとしての一定のボリューム感もありました。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:2/?/23)