TOP日本のプロレスNoah 2010年代の大会 →2012 Tag part.1

Noah:2012 Tag part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 GTL公式戦:潮崎豪、本田多聞vs.佐々木健介、宮原健斗(4/29/12)

@近藤修司、大和ヒロシvs.リッキー・マルビン、丸藤正道(1/15/12)
 大和の不意打ちからスタート。
 マルビンが丸藤をエプロン・ツームストンから救い出しダイブを決めます。
 オープニングでもあるし戦局を掴むために
 ジェットコースターのような攻防をしても良かったですが
 ここで一旦試合は落ち着いていきます。
 Noahらしい打撃の打ち合いも絡め
 勝敗100%優先の戦いではなく意地の攻防も行なっています。
 後半は革新的なスポットが幾つも見られました。
 しかしやり口に大きな変化がないので時間が立つにつれ少し単調になりました。
 特に大和のカラーが出にくかったですね。
 らしからぬヒールで行くならもう本来の個性を諦めて
 近藤に補佐を受ける連携技要員に特化しても面白かった。
 前振りしたツームストンで綺麗にまとめました。
 中々良い試合。
 (執筆日:3/2/12)

A小橋建太、森嶋猛vs.潮崎豪、谷口周平(1/15/12)
 森嶋がいきなり襲いかかり観客席に連れ出します。
 正道ではありませんが怪物としての思考性を見せるという点では成功している。
 潮崎のフォーマルな形との鬩ぎ合いで試合は落ち着く。
 小橋は相変わらず動けないので
 潮崎、谷口はヘッド・ロック戦法で対応しています。
 反撃への流れは潮崎がチョップ合戦に応じることでお膳立て。
 交代した森嶋は圧倒しつつも欲のない試合運びで素晴らしい。
 小橋のタッグ・パートナーとして森嶋はベストですね。
 王座戦が控えている森嶋と潮崎の攻防をがっつり見せた後、
 小橋がご祝儀に技を披露、谷口のジャーマン乱れ打ちと3分割して盛り上げました。
 能力、実力、状態の差を仕方ないと諦めた試合ではあるものの
 その中でメインとして胸を晴れる内容としました。
 中々良い試合。
 (執筆日:3/2/12)

BJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.小峠篤司、原田大輔(1/22/12)
 大阪プロレスは打撃が軽く、
 序盤はインパクトに欠けます。
 彼らなら連携技、スピードで押せると思うのですけどね。
 それよりも個々のレスラー像を明確化させる試みですが、
 それが浸透したからといって
 彼らの武器は浸透云々に余り関係ないものなのです。
 パワー・ファイターの原田とエルボーの鈴木の攻防から徐々にギアを上げていきます。
 入り乱れる中で個々が場に求められている技で盛り上げました。
 青木が最後を見事に締めたのには感心したものの
 昨年に比べるとベースでの役回りが小さくなっている気がしないでもない。
 中々良い試合。
 (執筆日:3/2/12)

CJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.近藤修司、大和ヒロシ(2/14/12)
 近藤のパワーをスポットに置くのは良いですよ。
 規格外の迫力がありますから、それで鈴木が孤立するのも納得がいく。
 しかしそんなに強力な技で相手をダウンさせるなら
 何故じっくりと攻める必要があるのか首を傾げるところです。
 大和は相変わらずちょっかいを出す役回りで本来のカラーとは遠い。
 一進一退は適切で均衡の微調整はできているし、
 技の個性によって上手く後半を構成している。
 欲を言えばそれぞれテンポを変えたいですけどね。
 終盤はそれぞれvs.丸藤、マルビン、vs.小峠、原田と同じ要領で見せ場を作っている。
 中々良い試合ながら上記に上げた試合と違いが見られないように
 このカードである意味合いが薄かったのが残念。
 (執筆日:3/2/12)

Dグローバル・タッグ・リーグ公式戦:大谷晋二郎、橋本大地vs.森嶋猛、中嶋勝彦(4/29/12)
 森嶋黙って受け、急に動き出すという人為的な緩急を生み出していますね。
 形を整えつつも抑制を利かせていないように見えるパワフルな技も魅力的。
 大谷はベテランの妙でしっかりした試合運び。
 中嶋とは相変わらずヒートしています。
 中嶋は大地相手に胸を貸していて
 大地の拙さ含めた純粋さを活かしていましたね。
 ただ個性を出している割に
 試合の中でそれぞれが特にストーリーを紡ぎだせていないのが残念。
 最後のフィニッシュもインパクトはあるが、やや流れが弱い。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:5/15/12)

EGTL公式戦:潮崎豪、本田多聞vs.佐々木健介、宮原健斗(4/29/12)
 まずは潮崎と健介がチョップを延々打ち合います。
 その中での潮崎の間の置き方、ペースは堂々としたもので
 まったく小橋x健介のコピーキャットではありませんでした。
 序盤にこのチョップの打ち合いを配置した特異的な構築で
 当然潮崎と健介の絡みが中核になっていくのだろうな、と思いきや
 宮原が潮崎に突っかかって行きます。
 宮原のレベルを考えるとクオリティが下がりそうなものですが
 潮崎の対応が見事で、熱い絡みになっています。
 本田もパートナーとして合体技などを提供し追い込む上で一役買っている。
 最後まで潮崎の仕事っぷりに感心するドラマチック・バウト。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:6/15/12)

FJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.丸藤正道、石森太二(6/13/12)
 鈴木と青木とのタッグが要所に華のある1対2スポットを持ってきて盛り上げます。
 ただタッグはしばしばそうなりがちなんですが
 表面的な盛り上げ作りに終始していますね。
 石森と丸藤のタッグは丸藤がまるで目立たない配分で打開できない。
 しかし青木の腕攻めによって攻防に緩急が出てくると
 連携技も大きな効果を上げるようになり
 クライマックスは非常に素晴らしい攻防となりました。
 最後はタイガー・ドライバーで決着。
 前半、および丸藤が三沢追悼試合という位置づけにフィットしていればもっと上に行けた。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:9/2/12)
 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@近藤修司、大和ヒロシvs.リッキー・マルビン、丸藤正道(1/15/12)
A小橋建太、森嶋猛vs.潮崎豪、谷口周平(1/15/12)
BJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.小峠篤司、原田大輔(1/22/12)
CJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.近藤修司、大和ヒロシ(2/14/12)
Dグローバル・タッグ・リーグ公式戦:大谷晋二郎、橋本大地vs.森嶋猛、中嶋勝彦(4/29/12)
EGTL公式戦:潮崎豪、本田多聞vs.佐々木健介、宮原健斗(4/29/12)
FJrタッグ王座戦:鈴木鼓太郎、青木篤志(ch)vs.丸藤正道、石森太二(6/13/12)