TOP日本のプロレスNoah 2010年代の大会 →2011 Heavyweight part.3

Noah:2011 Heavyweight part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@潮崎豪vs.谷口周平(5/8/11)
 潮崎の初手ラリアットで谷口が脳震盪を起こしてしまいます。
 唐突なハプニングですが
 潮崎は冷静な試合運びで見事な対応を見せています。
 相手が動けないという前提条件での構築ではありますが、
 潮崎は今年でも屈指の働きでした。
 これが他でも出来たならと思いますね。
 淡々と谷口を追い込み、リングアウトを凌いだ谷口に変形コブラ・クラッチを決めて前振り。
 谷口がコーナーへのパワー・ボムを決めるも潮崎が逆に持ち上げて場外に捨てて、
 谷口がリングアウトかという2回目の見せ場を作る。
 同じ見せ場をより上位のものとして配置できていたのは上手いですね。
 谷口は脳震盪の影響もあったでしょうが迫力に欠けるのが残念。
 リフト・ジャーマンが象徴的ですが、
 関本みたいにゆっくり持ち上げるの狙いは分かりますが
 肝心のマットに叩きつける時までゆっくり。
 打撃も鈍くとてもダメージを与えられているとは思えませんね。
 もう少し見せ方を向上させる必要がありますね。
 もしくは見せ方を余り考えずとも通用する程までにビルド・アップするか。
 潮崎がスリーパーで落ちそうになる事で終盤は熱が入った状態で突入。
 潮崎が変形コブラ・クラッチでオチをつけました。
 谷口は情けないし、魅力的とは言い切れないが、
 潮崎のスマートな構築が存分に楽しめる内容。
 好勝負に少し届かず。

A#1コンテンダーズ・マッチ:潮崎豪vs.森嶋猛(6/11/11)
 冷静な試合運びで、潮崎と森嶋のミックスの完成度は高いですね。
 一つ一つエプロンでのスポットを入れたりしながら
 堅実に一歩一歩試合を高めていきます。
 その中で森嶋の脅威、潮崎の粘りが徐々に形になっていきました。
 しかし一つ一つ丁寧にするために
 どれも同じように重きを置く事になってしまっている。
 もう少しメリハリをつければより良くなったでしょうね。
 潮崎がヒップ・アタックをジャーマンに切り返し、トペ。
 森嶋が強烈なハンマーを連発、とどちらも見事なスポットで攻防。
 森嶋のスーパー・キックといった捻りとラリアットのような単純さ。
 これがバランスよく織り交ざっているため
 最後まで森嶋の強さを壊さずに攻防を続けました。
 ただラリアット相打ちでのフィニッシュは森嶋がやるならまだしも潮崎がやるのは若干違和感。
 好勝負に届かずも中々良い試合でした。

B森嶋猛vs.佐々木健介(7/10/11)
 カード通り真っ向からの打撃の打ち合い。
 しかし打撃を打ち合った後どう切り、どう展開させるかの共通認識が出来ていない。
 そのため相手への配慮なしの攻め合いを演じているのに
 どうする?どうする?とみすぼらしい間が生まれています。
 中々勢いに乗り切れない内容ですね。
 また森嶋の反撃もそれを助長させている。
 メリハリを求められている所で微妙な攻防でした。
 平均レベル。

C佐々木健介、中嶋勝彦、宮原健斗vs.杉浦貴、森嶋猛、モハメド・ヨネ(8/24/11)
 健介と杉浦が真っ向からのぶつかり合いで盛り上げます。
 トリオ故に歪になり過ぎないので思いっきりぶつかってくれて良いのだけど少々長すぎ。
 時間配分だけはもう少し気を使わないといけないですね。
 その方が健介と杉浦の刹那的火花も映えるのに。
 他の4人がどれだけ見劣りしないものが出来るか、に注目していましたが、
 中嶋が他ならぬ杉浦に蹴りを打ち込んでいき、
 そのテンションでヨネとの絡みにつなげ、ヨネが良質な切り方を見せました。
 宮原はカードどおりやられ役として貢献。
 残る森嶋ですが実に存在感がなかったですね。
 当時健介と杉浦の抗争に焦点を当てていたとはいえ
 健介と森嶋なんてこちらも魅力的な額面に思えるけれども。
 最後は綺麗にトリオ・ムーブでまとめました。
 中々良い試合。

注目試合の詳細

なし

試合結果

@潮崎豪vs.谷口周平(5/8/11)
A#1コンテンダーズ・マッチ:潮崎豪vs.森嶋猛(6/11/11)
B森嶋猛vs.佐々木健介(7/10/11)
C佐々木健介、中嶋勝彦、宮原健斗vs.杉浦貴、森嶋猛、モハメド・ヨネ(8/24/11)