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Noah:Best of Noah 2003の分析


名勝負 GHC王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(3/1/03)

Jrタッグ王座戦:KENTA、丸藤正道(ch)vs.リッキー・マルヴィン、フベントゥー・ゲレラ(11/1/03)
好勝負 初代Jrタッグ王座決定トーナメント決勝:金丸義信、橋誠vs.KENTA、丸藤正道(3/1/03)

Jrタッグ王座戦:丸藤正道、KENTA(ch)vs.金丸義信、橋誠(9/12/03)

@初代Jrタッグ王座決定トーナメント決勝:金丸義信、橋誠vs.KENTA、丸藤正道(3/1/03)
 最初から激しい打撃戦で盛り上げると
 金を払う価値のあるスケールの大きな技を連発。
 橋がKENTAに火花を散らしていますが
 KENTAの心理的なヒートの見せ方はまだまだ洗練されておらず
 今のところ金丸との華々しい攻防の方が売りになっていますね。
 しっかり理由付けをした上で孤立シーンへ。
 孤立の維持と同時に追い込みの意味もつけて連携技を披露。
 丸藤は華を押し出していて細かい部分は荒削りですね。
 それならと金丸が簡単に反撃を許さず、
 丸藤のビッグ・スポットを活かす関わり方をしていました。
 やや雑ながら若さ溢れるエネルギーに圧倒される。
 ぎりぎり好勝負。

AGHC王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(3/1/03)
 3年ぶりの黄金カード。
 三沢にそろそろ衰えが見える中にもかかわらず
 予想を裏切って往年以上に過激度な方向へと走り
 序盤から必殺技を狙うし
 かつては腕攻めにつなげたエプロンから柵への自爆スポットの後には
 場外でのハーフネルソン・スープレックスを打ちます。
 更に終盤には花道から場外へのタイガー・スープレックスなんて技も出る。
 これまで以上にリアルなダメージに頼っているものの
 その結果としてこらまでの小橋vs.三沢の精練された正の鏡合わせではなく
 ドロドロとした負の感情の奔流のぶつかり合い、という
 四天王プロレスの原点に回帰しました。
 そして間違いなくこの試合は四天王プロレスの中でも
 最も壮絶な試合という名を冠するに値するのです。
 1/20/97には敵わずとも歴史的な名勝負です。
 (執筆日:12/20/07)

BGHCヘビー級王座戦:小橋健太(ch)vs.本田多聞(4/13/03)
 10年目という節目にシングル王座を狙う本田。
 そのストーリー通り本田の気持ちが伝わってきますね。

 バック・ドロップ連打の仕掛けも良いし、
 積極的にレスリング技術も見せれている。

 小橋は本田の用意した多彩な技を
 丁寧に試合の中に組み込んで受け止めていますね。
 執拗なヘッドロックも展開として良かった。

 後半にかけても本田が花道へのデッド・エンドに
 小橋の痛めている肘を攻めることで最後まで一進一退。
 予想を超えて迫力のある終盤になっていましたね。
 
 両者の良さが噛みあった素晴らしい試合です。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:6/?/20)

C獣神サンダー・ライガー、リッキー・マルヴィン、村浜武洋vs.KENTA、鈴木鼓太郎、丸藤正道(6/29/03)
 軽妙なテンポで攻防。

 丸藤/KENTAのタッグは鉄板だし、
 ライガー、村浜も大阪プロレスのタッグ王者にもなっているので悪くない。
 
 ただマルヴィン、鼓太郎がいなければ
 2組共より濃度高く連携要素見せれたのではないか。

 マルヴィンなので対抗戦の位置づけにもなっていませんしね。

 終盤の控え入り混じっての派手な競演はトリオならではですが、
 そういうメリットより制限の方が強く感じてしまった。

 中々良い試合。
 (執筆日:6/?/20)

DJrタッグ王座戦:丸藤正道、KENTA(ch)vs.金丸義信、橋誠(9/12/03)
 前回と同じく激しい打撃の打ち合いからスタート。
 しかし情動に身を任せていた前回と違って
 ゆったりとして踏み込んでいきません。
 橋がKENTAにエプロンでリバースDDT、
 金丸が花道から場外へのボディ・スラム、と
 分かりやすいスポット2連発でKENTAの孤立につなげます。
 丸藤のダイブを挟んで今度は橋の孤立。
 安定した展開ですね。
 橋の腕狙いも深みを増している。
 今何をすべきかが明確なので
 それをこなす選手側からも観ている観客側からも分かりやすい内容。
 完成度の低さをがむしゃらさで誤魔化していたのとは正反対ですね。
 両方の良いとこ取りが出来るとベストだけど。
 ぎりぎり好勝負。

EJrタッグ王座戦:KENTA、丸藤正道(ch)vs.リッキー・マルヴィン、フベントゥー・ゲレラ(11/1/03)
 試合前マルヴィン、フービーの日本語アピールで笑いが起きましたが
 フービーらの襲撃から試合がスタートしてみれば
 トルネード式に入り乱れながら華やかな連携技、
 美しい軌道を描く攻防に魅了されます。
 マルヴィン、フービーのアピールで仕切ると通常タッグ形式に戻りますが
 一般的な軽量級の攻防を素晴らしいスピードで実現。
 場外に落下した丸藤に控えのフービーがブルドッグを決め孤立に結び付けたりと
 初タッグであるマルヴィン、フービーは連携技だけでなく戦略も見事にこなしています。
 マルヴィンがアンクル・ロックに切り返した所で
 控えのフービーがダイビング・レッグ・ドロップで合体させたところは印象的でした。
 またメキシカン・ストレッチを上手く使った試合運びも良い。
 所々に散りばめられたユーモアもにくいですね。
 一方の丸KENも驚異的な技の数々を披露。
 1対2スポットからDGばりの立体技で盛り上げ、
 ここらへんで終わるかなと思いきや、
 更なるクライマックスとしてフービーvs.KENTA、丸藤vs.マルヴィンのシングル対決が待っている。
 終わらないことが幸せな素晴らしい時間でした。
 文句なしに名勝負。
 (執筆日:1/?/12)

FGHCヘビー級王座戦:小橋健太(ch)vs.小川良成(11/1/03)
 小川が不意打ちして水吹きかけでスタート。
 小川の兵法と小橋のでかさ、凄みがそれぞれ際立っていますね。

 小川が活き活きと翻弄。
 小川に踊らされるのを観客も楽しんで会場の熱量も十分です。

 小川が脚攻め。
 小橋も気持ちで跳ね除ける反撃で益々盛り上がります。

 更には小橋が小川を鉄柱にぶつけ、
 ナックルを小川の額に打ち付けると流血。
 ここまでは最高でした。

 ただ流血後は前半の攻防の域を抜け出ず、
 新しい風景は見えなかったですね。

 vs.秋山は極端だったとはいえ、
 あれで折角小川が問題提起したのに
 GHC王座戦は何だかんだ20分超えないといけないという
 常識に縛られてしまった感があります。
 終盤は小川の血も引いてしまって絵が弱くなり勿体なかった。

 もう少し時間絞って走り切れば好勝負だったでしょう。
 しかし特別な試合で小川フリークは必見。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:10/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@初代Jrタッグ王座決定トーナメント決勝:金丸義信、橋誠vs.KENTA、丸藤正道(初代チャンピオン!)(3/1/03)
AGHC 王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(新チャンピオン!)( 3/1/03)
BGHCヘビー級王座戦:小橋健太(ch)vs.本田多聞(4/13/03)
C獣神サンダー・ライガー、リッキー・マルヴィン、村浜武洋vs.KENTA、鈴木鼓太郎、丸藤正道(6/29/03)
DJrタッグ王座戦:丸藤正道、KENTA(ch)vs.金丸義信、橋誠(9/12/03)
EJrタッグ王座戦:KENTA、丸藤正道(ch)vs.リッキー・マルヴィン、フベントゥー・ゲレラ(11/1/03)