新日本プロレス:Complete Inoki V.7 Disc 2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | アントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(4/18/85) |
約2時間5分です。
@NWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン(4/3/80)
猪木が狙いを最初からぎらぎらと出しすぎですね。
もう少し淑やかに行きましょう。
がむしゃらさは伝わるもののポテンシャルを考えると表層的な面白さに留まってしまった内容です。
意味性までは出ていない。
しかしウェスタン・ラリアートもワン・オブ・ゼム化してのクライマックスはかなり派手でしたね。
80年の試合とは思えないものがありました。
まあまあ良い試合。
ANWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン (9/25/80)
随所に挟まれる猪木の見得の切り方が
凄く上手くて素晴らしい雰囲気が作り上げられます
技にしてもクルーシーフィックスの締めを担ぎ上げて投げに返したり
ラリアット相打ちなどドラマチックなシーンが見られました。
只雰囲気がやや先行していて実が比類せずそれを活かし切れなかったのはあると思います。
ここらへんはハンセンの攻めまくるスタイルが抱える1つの問題ですね。
中々良い試合。
(執筆日:?/?/09)
BNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン (4/23/81)
十字ロープ・ワークで絵を作ってのスタート。
ハンセンのエネルギッシュに動きアクション量で圧倒していきます。
重みがありますね。
これに対して猪木は受け主体。
相手がハンセンなので劣勢を表現するのは良いですが
反撃を試みる各シーンで印象に残せていないのが問題です。
ポイントを作らないままひっそりとシーンが衰弱死している。
ハード・ヒッティングな打ち込みで幾分助けられた試合。
まあまあ良い試合でした。
Cアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(4/18/85)
猪木がブロディのスケール性を堪能する間の使い方を魅せていますね。
立ち構えも正確でブロディが本当の意味で試合の本質に近づけている。
全日のように印象化でありながらそれはリアルで
いつ反撃しても良い戦いがあります。
両者のスタイルの固有する狙いが完全にフィットしている。
中盤ミスや崩れる動きがあったのは残念だが、
それはそれでリアリティーがあると思ってしまうような空白の魅力は兼ね備えている。
コンビネーション、流れで上手く終盤へ繋げます。
そこからの終盤でギアを上げるかと思いきや
落ち着かせてくどい攻防になってしまったのは残念。
最後の締め自体は試合の性質に沿った物で良かったけれど
終盤のインパクトはやや不足している。
ブロディのシングル・ベスト。
内容のみならず初対決という事実も観客を熱狂させている。
ぎりぎり好勝負。
Dアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(8/1/85)
いくら雰囲気を出す意図があるとはいえ実質的接触までに時間をかけすぎです。
そのくせ最初のアクションが猪木の防御によって脱げたブーツを叩きつける攻撃ってんだから。
初手によるダメージ設定がブロディを穴あき試合運びに陥らせます。
不必要な弱技が散見されます。
猪木は大技での連続打ちで観客を再び熱狂させていますが、
クオリティも特異性もまったく前回の足元には及びません。
クライマックスは場外、マットなしのパイル・ドライバーを食らった猪木が椅子で滅多打ちにするもの。
中途半端な威力且つ回数が多いので、反則にならないの、と醒めた目で見てしまいますね。
そして予想通り反則エンドです。
盛り上がりだけ。
平均レベル。
Eアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(8/3/85)
ハワイという事を意識しているせいか変な間や大技ばらまきの構築が目立ちます。
我慢が足りませんね。
かと思えば後半は一転してだるくなる。
更に最後は周りが見えなくなる程ヒートしていないのに両リン。
駄目だ、こりゃ・・・。
悪い試合。
総評
ハンセンは安定して良い試合になっている。
ブロディは外れがちでフルタイム戦ではない事が不満だったが
初対決だけは素晴らしい出来でよい意味で期待を裏切ってくれた。
(執筆日:8/19/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆
注目試合の詳細
Cアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(4/18/85)ブロディが組み付く。
抵抗する猪木に蹴り。
猪木が離れる。
組むとブロディがヘッド・ロック。
猪木がロープに振りドロップ・キック。
ブロディは食らうも倒れない。
組むとブロディがアーム・ロック。
足をかけて倒す。
起き上がった猪木にチョップ。
ロープに振る。
猪木がショルダー・タックル。
耐えられたのでロープに走る。
ブロディがパワー・スラム。
レッグ・ドロップ。
ボディ・スラム。
アーム・ロック。
猪木が起き上がりエルボーを入れていく。
ブロディが猪木の頭部を蹴り飛ばしていき倒す。
ロープに振りビッグ・ブーツ。
カバー。カウント2。
アーム・ロック。
猪木が腕折りの状態に持っていく。
ブロディが耐える。
猪木は狙いを変えアルゼンチン・バック・ブリーカーを狙うも持ち上げられない。
ブロディが殴りつけロープに振る。
猪木は蹴り上げると胸に蹴りを叩き込み延髄切り。
延髄切り。
3発目。
ブロディがロープにもたれる。
猪木がナックル・パンチ。
殴りつけロープに振ろうとする。
ブロディが振り返しドロップ・キック。
ブレーン・バスターを狙う。
猪木がロープに逃げる。
ブロディが蹴り飛ばす。
蹴り飛ばして倒す。
場外に落とす。
場外に下りる。
猪木がリングに戻る。
エプロンに上がってきたブロディを殴りつけていく。
スナップ・メアでリングに入れる。
首4の字。
猪木が蹴り上げる。
側頭部を蹴りつける。
もう1発。
殴りつける。
スープレックスを狙うも崩れる。
ブロディが上になりアーム・ロック。
フロント・ヘッド・ロック。
猪木が後ろに回る。
スリーパー。
ブロディはおんぶして起き上がる。
下りた猪木に変形ブレーン・バスター。
ブレーン・バスターを狙う。
猪木が逆にブレーン・バスター。
カバー。カウント2。
変形ヒップ・トスからアーム・ロック。
ブロディが体勢を起こす。
持ち上げようとする。
猪木が尻を蹴りつけて逃れる。
猪木がコーナーのブロディを殴りつけていく。
コーナーに振る。
ブロディがカウンターで蹴りをいれ倒す。
起こそうとする。
猪木が蹴り上げる。
ロープにもたれたブロディにエルボー。
ロープに振る。
ブロディが蹴り上げコーナー上へ。
猪木が避難して距離を取る。
ブロディが諦めリングに下りる。
組むと猪木がアブナミドル・ストレッチ。
卍固め。
ブロディが強引に振りほどく。
ニー・ドロップ。
カバー。カウント2。
ボディ・スラム。
再びニー・ドロップへ。
猪木は避けて自爆させるとコーナーに上りダイビング・ニー・ドロップ。
カバー。カウント2。
延髄切り。
ブロディが場外に転落する。
リングに戻る。
猪木がロー・キック。
足への蹴り、ストンピングを連打。
エプロンに出たブロディの脚にストンピング。
ロープ越しに殴りつける。
エプロンからブロディの脚を蹴り続ける。
場外に下りると脚を柵にかけて引っ張る。
レッグ・ロック。
脚を蹴り。
リングに戻すと変形4の字を狙う。
決めきれずストンピング。
ロー・キック。
殴りつける。
蹴り。
ロー・キック。
ブロディが近づいてきた猪木に蹴り。
蹴り飛ばす。
不完全ながらダイビング脳天チョップ。
猪木がアリ・キック。
ブロディは脚から流血。
ブロディが胸に張り手にチョップ。
猪木が殴りつけていく。
バック・ドロップ。
両者ダウン。
猪木がカバー。カウント2。
ブロディが猪木をロープに振ろうとする。
猪木が体勢を入れ替え場外に落とす。
コーナーに上る。
エプロンに下りるも場外でダウンするブロディの脚にニー・ドロップ。
ロー・キック。
ロープに振りロー・キック。
ブロディがドロップ・キック。
猪木がストンピング。
ブロディがレフェリーを盾にする。
レフェリー気絶。
猪木が執拗に脚へのストンピング。
ブロディが場外に転げ落ちる。
猪木が追うと柵に絡めて引っ張る。
リングに戻す。
シンレフェリーが入ってくる。
ロープに振りロープに走る。
テーズ・プレスを狙う。
ブロディが打ち払う。
ジャイアント・スイング。
両者ダウン。
猪木が延髄切り。
もう1発決めるとブロディが場外に転落。
ブロディは猪木を場外に引きずり出すとパイル・ドライバー。
ここでリングが鳴る。
両者リングアウトとなる。
試合結果
@NWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン(4/3/80)ANWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン (9/25/80)
BNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.スタン・ハンセン (4/23/81)
Cアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(両者リングアウト)(4/18/85)
Dアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(DQ)(8/1/85)
Eアントニオ猪木vs.ブルーザー・ブロディ(両者リングアウト)(8/3/85)