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新日本プロレス:History of New Japan vs. UWF Feud II Vol.1の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

1枚、約2時間10分です。

@前田日明vs.高田延彦(1/3/86)
 静かなグラウンドから始めて
 蹴りで盛り上げていく、という正道を行きます。
 しかし新日という事でUWFのような熱い戦いにはならず
 UWFスタイルを紹介する事が目的の、
 ちょっと醒めた戦いに見えましたね。
 もしダウンやロスト・ポイントがあれば
 少しは印象も変わったろうけど。
 平均的な良試合。

A前田日明vs.藤原喜明(2/5/86)
 勝者がUWFの代表者になり猪木に挑戦する、という試合です。
 グラウンドは既存のプロレスに近く観やかったでしょうね。
 その上で緊張感もあります。
 それぞれの得意技で鬩ぎあい、両リン。
 上記の状況から引き分けが無いので延長、と良い展開でしたね。
 しかしここからの時間設定が長く、
 藤原の弱点、引き出しの少なさが足を引っ張る事になりましたね。
 落ちながらも藤原がアキレス腱固めを放さずギブ・アップさせるというフィニッシュも
 字面では格好良いけど現実でやるとなると厳しく微妙になってました。
 後半でクオリティを下げ、まあまあ良い試合。

B前田日明vs.アンドレ・ザ・ジャイアント(4/29/86)
 有名なシュート・マッチですね。
 アンドレが前田の攻撃を痛がらず体重を活かして潰そうとします。
 前田は悩みあぐねて膝への真正面からの蹴りを出した所で
 アンドレがグラウンドに寝転がって放棄し終わりです。
 いつもと違う雰囲気、ひやりとする攻防はあるものの
 2人の間自体に遺恨があってのシュートではないので
 試合ではなく時間が過ぎただけ。
 
CIWGP Jrヘビー級王座戦:高田延彦(ch)vs.山崎和夫(8/7/86)
 フェイントを含めた攻めの方法論に自爆を重くする等のダメージ設定、
 世界観がしっかりしていますね。
 高田のハイ・スポット使い、山崎の自然なセール、
 両者の魅力も活かされていました。
 ただ山崎が蹴りで押し、高田が蹴りで盛り返す、という中盤は弱い。
 山崎は蹴り方が違いますが、対比的になる物ではないですからね。
 終盤も山崎の頑張りに盛り上がるもやや筋道が見えない。
 IWGP Jrヘビー級王座としては異色の内容ながら
 UWFでのクオリティの高さに比べれば弱い方か。
 中々良い試合。

Dイリミネーション・マッチ:藤波辰巳、木村健吾、星野勘太郎、ジョージ高野、越中詩郎vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(9/19/86)
 それぞれ前田X藤波、高田X越中、藤原X星野、高野X山崎、木村X木戸と
 相手を決める事でクオリティの高い攻防を生み出しています。
 ただ平均点は高いのだけど
 そこで緩急がつく程飛びぬけた物がないんですよね。
 前田X藤波は試合にちょっとした構築と勝敗をつけたくないために両者転落となるし、
 高田X越中は最後の絡みに抜擢されるもまだ手合わせが足りない。
 藤原は能力に比べ地位が高く、星野は無駄に健闘している。
 山崎は元気が無く、高野は躍動感ある動きを見せるも居場所が与えられていない。
 木村は地味で木戸は職人的キャラを活かしてもらえず最初の脱落者。
 中々良い試合ではあるが前回のイリミネーション・マッチは越えれず。

E異種格闘技戦:前田日明vs.ドン・ナカヤ・ニールセン
 信頼のないブックによって前田が異様な緊張感を持って試合に挑んでいます。
 試合はニールセンが蹴り&パンチ、
 前田が掴み、と明確な色分けがされていますが
 KOにつながる打撃と違ってサブミッションはロープ・ブレイクで逃げられますからね。
 カリスマ性のある前田が圧倒的不利な状況に置かれています。
 その中でニールセンの打撃が一部アクシデントで重く入る物だから
 前田よ頑張れ、と会場は移入し盛り上がっています。
 一本調子で単純ではあるけれど
 終盤への期待感とフィニッシュは素晴らしく数少ない異種格闘技の成功例。
 中々良い試合です。

総評
 純UWFカードは特別な物にならず。
 前田の有名なシュート系マッチ2試合の方が見所でしょうかね。
 (執筆日:5/1/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

Dイリミネーション・マッチ:藤波辰巳、木村健吾、星野勘太郎、ジョージ高野、越中詩郎vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(9/19/86)
  前田対藤波で試合開始。
  前田がファイヤーマンズ・キャリーからヘッド・ロック。
  藤波が起き上がり回転して腕を取る。
  体勢を変えられるも捻り直す。
  前田が脚を取って倒しレッグ・ロック。
  藤波が反転。
  前田が放す。
  前田が蹴りへ。
  受け止められたので延髄切りへ。
  藤波はガードするとレッグ・ロックへ。
  前田がアーム・バー。
  起こすと自陣に連れて行き木戸にタッチ。
  藤波が離れ木村にタッチ。
  木戸が上になって押し込む。
  木村がフロント・ヘッド・ロックへ。
  木戸がハンマー・ロック。
  木村が起き上がりドロップ・トー・ホールドからヘッド・ロック。
  木戸がハンマー・ロック。
  木村が起き上がりボディ・スラム。
  高野にタッチ。
  木戸は藤原にタッチ。
  高野は星野にタッチ。
  組むと星野がコーナーに押し込む。
  藤原が体勢を入れ替え張り手。
  星野が脚を取って倒しボストン・クラブを狙う。
  藤原が耐えてモンキー・フリップ。
  フロント・ヘッド・ロック。
  ハンマー・ロックに返されるも脇固めへ持っていく。
  星野がロープに逃げる。
  藤原が腕を取って倒しハンマー・ロック。
  星野は起き上がると殴り倒す。
  藤原は起き上がると高田にタッチ。
  星野は越中にタッチ。
  越中がロープに走り止る。
  高田が蹴りでフェイント。
  組むと越中が張り手。
  ヒップ・アタック。
  ボディ・スラムにチン・ロック。
  高田がハンマー・ロック。
  回転させて倒す。
  放す。
  ナックル・ロック。
  高田がバックを取る。
  越中が脚を取ろうとするも高田はロープに逃げる。
  越中が高野にタッチ。
  高田が山崎にタッチ。
  山崎がバックを取る。
  高野が腕を取る。
  山崎がドロップ・トー・ホールド。
  高野が逃れる。
  組むと高野がバックを取る。
  山崎が腕を取ろうとする。
  高野が前転し逃れる。
  高野がドロップ・トー・ホールドからインディアン・デス・ロック。
  弓矢固め。
  山崎が逃れレッグ・ロック。
  高野がロープを掴む。
  山崎は高野を起こすと蹴りを叩き込んでいく。
  高野が受け止めドラゴン・スクリュー。
  4の字を狙う。
  山崎は耐えると反転させる。
  ロープ・ブレイク。
  組むと山崎がスクール・ボーイで倒しレッグ・ロック。
  高野が蹴って逃れようとする。
  山崎は放さず決め直す。
  引っ張り自陣にいくと高田にタッチ。
  高田がベリー・トゥー・ベリーからレッグ・ロック。
  高野が転がってロープに逃げると同時に星野にタッチ。
  星野が高田に張り手を入れる。
  張り手をいれ蹴り。
  高田が蹴りを連打しソバット。
  自陣のターン・バックルにぶつけ藤原にタッチ。
  星野が藤原を殴りまくる。
  コーナーに追い詰め殴りまくる。
  藤原がヘッド・バッド。
  星野は後ろに下がり木村にタッチ。
  藤原は入ってきた木村にヘッド・バッド。
  起こしてヘッド・バッド。
  タッチした木戸がネック・ブリーカー。
  カバー。カウント1。
  ロープに振りドロップ・キック。
  バック・ドロップからカバー。カウント2。
  アッパーカートへ。
  木村がバック・スライドで1,2,3!
  木戸が脱落!
  前田がすぐ入り蹴りつけていく。
  木村が蹴りを打ち返し蹴り払う。
  ヘッド・ロック。
  前田がロープに振りニール・キックへ。
  木村はかわすとスピン・キック。
  ボディ・スラム。
  コーナー上へ。
  前田がデッドリー・ドライブ。
  クロス・フェイス・チキン・ウィングに捕らえギブ・アップさせる!
  木村が脱落!
  越中が入る。
  前田が脚を取って倒し山崎にタッチ。
  山崎がニー。
  蹴りをいれボディ・スラム。
  ロープに走りバック・エルボー。
  ロープに走る。
  越中がヒップ・アタック。
  ブレーン・バスターでカバー。カウント2。
  タッチした藤波がロープに振ろうとする。
  耐えた山崎にニー。
  ロープに振りドロップ・キックを狙う。
  山崎はロープに掴まって止まり自爆させる。
  ボディ・スラム。
  コーナーにのぼりミサイル・キックへ。
  藤波はかわすとシャープ・シューター。
  新日側の控えが入ってカットしに入れないように待ち受ける。
  山崎が脱落!
  高田が入る。
  藤波は組むとコーナーに押し込みニー。
  スナップ・メアからチン・ロック。
  交代した越中が高田にストンピング。
  起こすとボディ・スラム。
  ロープに走りショルダー・タックル。
  ロープに走る。
  高田がソバット。
  バック・ドロップからアーム・バー。
  星野が入りカット。
  越中が高田を起こし高野にタッチ。
  高野はコーナーに上がると越中に羽交い絞めにされている高田にミサイル・キック。
  高田をロープに振りドロップ・キックへ。
  高田はロープにつかまって止まり自爆させる。
  藤原にタッチ。
  高野は入ってきた藤原にヘッド・バッドを決め自陣に押し込む。
  張り手。
  ツームストン。
  ダイビング・ヘッド・バッドへ。
  藤原は避けて自爆させる。
  高野が起き上がり藤原にストンピング。
  ブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  ロシアン・レッグ・スイープを決めカバー。カウント2。
  ブレーン・バスターを狙う。
  藤原が脇がために返しギブ・アップさせる!
  高野が脱落!
  藤波が藤原に襲いかかりチン・ロック。
  起こすと押さえつける。
  星野が入りロープに走ると藤原に体当たりして道連れで場外に落とす。
  星野と藤原が脱落!
  高田が越中にタックルを決めて倒しボストン・クラブ。
  越中が体勢を起こし上になる。
  高田がサンセット・フリップ。
  越中が逃れる。
  越中がバック・ブリーカー。
  ボストン・クラブ。
  ストンピング。
  ボディ・スラム。
  タッチした藤波がダイビング・ニー・ドロップ。
  ブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  高田が前田にタッチ。
  前田が藤波に蹴りを叩き込んでいく。
  ガードされるもボディ・スラム。
  腕を巻き込んで首4の字。
  藤波がロープを掴む。
  藤波がヘッド・ロック。
  ロープに振られショルダー・タックル。
  ロープに走る。
  前田がニール・キックへ。
  藤波は受け止めるとシャープ・シューターへ。
  前田は流れに沿って回転し防ぐと同時にボストン・クラブへ。
  藤波が逃れロープに走る。
  クローズライン。
  蹴りを叩き込む。
  前田がバックを取る。
  藤波がバックを取る。
  前田がバックを取り返しフルネルソン。
  藤波がロープの方へ突進。
  前田が場外に転落!
  藤波はエプロンに何とか留まろうとするも落ちてしまう!
  前田と藤波が脱落!
  高田が越中に蹴りを叩き込みハイ・キック。
  ハイ・キックでダウンさせる。
  起き上がった越中にソバット。
  ツームストン。
  カバーするもカウント2。
  レッグ・ロック。
  越中が回転してロープに逃げる。
  高田がスナップ・メアからクロス・フェイス・チキン・ウィング。
  越中がロープに脚をかける。
  20分経過。
  高田がフルネルソン。
  腰中はコーナーに押し込んで逃れるとジャーマン。カウントは2。
  ロープに走りヒップ・アタック。
  起こすとロープに振りヒップ・アタック。
  カバーするもカウント2。
  起こすとランニング・ツームストン。
  カバーするもカウント2。
  ロープに走りラリアット。
  高田の方へ。
  高田がダウン状態から張り手。
  ボディ・シザースで丸め込み1,2,3!
  UWFの勝利!

試合結果

@前田日明vs.高田延彦(1/3/86)
A前田日明vs.藤原喜明(2/5/86)
B前田日明vs.アンドレ・ザ・ジャイアント(ノー・コンテスト)(4/29/86)
CIWGP Jrヘビー級王座戦:高田延彦(ch)vs.山崎和夫(8/7/86)
Dイリミネーション・マッチ:藤波辰巳、木村健吾、星野勘太郎、ジョージ高野、越中詩郎vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(9/19/86)
E異種格闘技戦:前田日明vs.ドン・ナカヤ・ニールセン