新日本プロレス:Best of NJPW 1993 part.2の分析
名勝負 | 武藤敬司vs馳浩(9/24/93) |
好勝負 | なし |
@SGタッグリーグ公式戦:馳浩、武藤敬司vs.橋本真也、蝶野正洋(4/11/93)
橋本、蝶野は勝てば優勝、引き分けでジュラシック・パワーズとの優勝決定戦。
武藤、馳は勝てばジュラシック・パワーズとの優勝決定戦にもつれ込むことができる状況。
オーソドックスな攻防ながら小気味良い鬩ぎ合い。
見せ場は抑えめですがアクション密度は高く全編平均点が高かったですね。
軽い脳震盪か馳に途中でアクシデント。
綺麗なアドリブで控えに引っ込み武藤のローン・バトルとなります。
橋本、蝶野がセコンドの馳を執拗に殴り落とした上でのタッチ成功で大きな盛り上がり。
30分時間切れも迫る中で良い攻防を見せましたね。
ただ大きな仕掛けが不足していた印象。
シチュエーションを考えれば武藤、馳が短期決戦を狙う等の筋があっても良かったかもしれませんね。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:1/?/21)
Aイリミネーション・マッチ:天龍源一郎、ストロング・マシーン、阿修羅原、石川敬士、後藤達俊vs.橋本真也、長州力、蝶野正洋、藤波辰巳、馳浩(6/15/93)
(オーバー・ザ・トップ・ロープは廃止されています。)
新日vs.UWFで素晴らしい試合を残した同形式で
新日vs.WARはどんな試合を見せてくれるのかと期待していましたが・・・。
オーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールの廃止に伴い、
見せ方の幅が狭まり試合自体の演出の幅が狭まりました。
またその演出にしても随一のバランス感覚を持つ馳がいきなり退場、
天龍がカットの混乱に乗じた後頭部ラリアット+丸め込みとはいえ
2番目に退場するという悪い意味でのサプライズ尽くし。
脱落し方自体は素晴らしいと思いますけどね。
大将がいなくなった試合に火花はなく、
下手な長州がしゃしゃり出て最後は石川が1対3という展開。
特に波乱なくずるずると時間をかけた後石川が力尽きて0-3、新日の勝利です。
勝敗に重きを置いていた新日ファンでさえこの試合にはがっかりしたのではないか。
平均より少し上。
(執筆日:1/?/15)
BJr.ヘビー級王座戦:獣神サンダー・ライガーvs.ワイルド・ペガサス(8/8/93)
(放送日は8/14/93)
(途中から。カットあり。14分中9分)
スーパープレックスが中盤に出るなど
彼ららしいハードな試合だし、
カウンターも利いていて一進一退。
試合を流さない真摯な態度が
試合のクオリティに繋がっていますが、
細やかにカウンター合戦する中で
最後の裏投げをフィニッシャーにするのは
余り上手くない選択に思えますね。
中々良い試合。
(執筆日:5/?/20)
C武藤敬司vs馳浩(9/24/93)
期待通りのじっくりとしたグラウンド。
馳が武藤の真似をしてきたりと静かな火花を散らします。
スムーズに逆転できる技として4の字を活用するのですが、
これを意味を変えて反復利用したのが凄い。
現代プロレスみたいな技の派手さ、凄さはないが、
一つ一つの技がそれまでの展開を受けて意味ある行動として行われている。
馳の真骨頂ですね。
武藤も追い込まれてから定番ムーブで色気の演出。
しかし終盤になっても馳は引かず、
マスタープランが見える追い込み。
だからこそカウント3を信じさせ、
ニア・フォールに盛り上がります。
技自体のインパクトだけでなくて、
その背景で出来るというのが素晴らしい。
そしてそのまま終わるかと思ったところで
馳がクライマックスで敢えてのチョップ連打。
時代の先を行く見せ方で信じられませんね。
更に裏投げの切り返し合いを加えて大満足の一戦。
文句なしに名勝負。
(執筆日:12/?/18)
注目試合の詳細
なし試合結果
@SGタッグリーグ公式戦:馳浩、武藤敬司vs.橋本真也、蝶野正洋(4/11/93)Aイリミネーション・マッチ:天龍源一郎、ストロング・マシーン、阿修羅原、石川敬士、後藤達俊vs.橋本真也、長州力、蝶野正洋、藤波辰巳、馳浩(6/15/93)
BJr.ヘビー級王座戦:獣神サンダー・ライガーvs.ワイルド・ペガサス(8/8/93)
C武藤敬司vs馳浩(9/24/93)