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新日本プロレス:Best of NJPW 1986の分析


名勝負 IWGPヘビー級王座決定リーグ戦:藤波辰爾vs.前田日明(6/12/86)
好勝負 タッグ王座戦:藤波辰巳、木村健吾(ch)vs.前田日明、木戸修(8/5/86)

@IWGPヘビー級王座決定リーグ戦:藤波辰爾vs.前田日明(6/12/86)
 不完全燃焼であった前田に対し藤波がとことんつきあって受けた。
 そんな試合。
 21世紀にこういうのをやった場合、蹴りをひたすら打つのだろうけど
 前田はアキレス腱固めを重く見ていて
 情熱を格闘マシーンのような冷静さに包んだファイトを見せるのが違いますね。
 このために感情に惑わされる事無く等身大の闘いがずっしり響いてくる。
 その上で藤波の脚の痛みを耐え忍び、
 頭部に蹴りを食らっても起き上がる姿が心を打ちのせられます。
 ベースとなるグラウンドの攻防もこれまで通り藤波は素晴らしい仕事をします。
 欠点はフィニッシュ含め前田がそんなにダメージを受けてないはずなのにダウンするシーンが目立つ事ですね。
 これは勝負としてのリアリティに欠けます。
 しかし上述の通り別の形でのリアリティは充実しており
 どちらが勝つかはさほど重要でない境地にまで到達している。
 フィニッシュもシンボル性、絵になるという点ではこの上ない選択ですからね。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:9/?/09)

Aタッグ王座戦:藤波辰巳、木村健吾(ch)vs.前田日明、木戸修(8/5/86)
 UWF vs.新日本プロレス。
 
 高い熱量の基に技術とプロレスの華をぶつけあいます。

 藤波vs.前田は有名なシングル戦と同じくらい
 噛み合って上質な攻防を見せてくれますし、
 木村vs.木戸も面白かったですね。

 ただタッグとしての全体構成はなく、
 シングルの出来高で勝負しているので、
 上記で木村vs.木戸も良かったと言いましたが、
 やっぱり藤波vs.前田=試合時間関係なくクライマックスという認識にならざるを得ず、
 木戸vs.木村で終わったのは木戸クラッチの性質もあって唐突な幕切れ感は否めなかった。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/20)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@IWGPヘビー級王座決定リーグ戦:藤波辰爾vs.前田日明(両者KO)(6/12/86)
Aタッグ王座戦:藤波辰巳、木村健吾(ch)vs.前田日明、木戸修(新チャンピオン!)(8/5/86)