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新日本プロレス:Best of NJPW March 2021 part.2の分析


名勝負 NJC決勝:ウィル・オスプレイvs.鷹木信悟(3/21/21)
好勝負 NJC準決勝:ウィル・オスプレイvs.デイヴィッド・フィンレー(3/20/21)

@NJC2回戦:ジェイ・ホワイトvs.棚橋弘至(3/15/21)
 棚橋が寝てわざと負けるふりしたり
 マッスル・ポーズでジェイをびびらせたりとコミカルに盛り上げます。

 攻防にハードさはなく、
 棚橋が身体的負荷を抑えなければならない事情も感じさせますが、
 2人のスタイルが一致してこその試合運びで、
 この日だからこそのものを見れているという満足感は高い。

 中々良い試合。

ANJC2回戦:KENTA vs.鷹木信悟(3/16/21)
 気が強い2人なのでバチバチを想像する中で意図的にズラして、
 KENTAのヒール・ワーク、アピール力を前面に押し出しています。

 ハードさは影を潜めていますが、
 今のKENTAだからこその内容に仕上がっていますね。

 鷹木はその中で合わせられるように
 自分の強さを上手くコントロールして向かっています。

 終盤の少しノスタルジックな味付けも良かった。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

BNJC準々決勝:ウィル・オスプレイvs.SANADA(3/18/21)
 オスプレイがヒール・タッチを加えたラフな攻め。
 その苛烈さは目を引く一方で、
 受け手のSANADAに目が行きません。

 SANADAはオスプレイの負傷した鼻を攻めるという
 ストーリー上のアクセントが与えられているにも関わらず
 綺麗さを残してしまってそのアイディアが十分に活きない。

 攻防は見応えがあるし、
 ドラゴン・スリーパーをベースにした積み重ねも良い。

 しかし善戦以上の印象を残さないSANADAの欠点が出た試合になっています。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

CNJC準決勝:ウィル・オスプレイvs.デイヴィッド・フィンレー(3/20/21)
 フィンレーがカウンターで切れあるドロップ・キックを決め場外技も叩きで、と
 普段ならオスプレイがやりそうなことをフィンレーに譲ります。

 フィンレーがタッグでは実績ありつつも
 シングルの格がまだ低いことを配慮して上手く導入しましたね。

 オスプレイが主導権を取り返しヒール・タッチ。
 フィンレーとしっかり視線を交わし、
 フィンレーも意識緩めずインパクトある技で応戦。

 ここでもオスプレイはスポットの数を絞り、
 攻防を繋いで意味づけまで持っていく等唸らせるワーク。

 オスプレイがフィンレーをコーナー上から突き落とし、
 フィンレーが足を痛める展開で15分経過からのもう一段階を作り上げます。

 高い壁を感じさせつつ後一歩を感じさせ、
 その上で切って捨てたオスプレイの妙技に痺れましたね。

 狙い通りフィンレーの株も上がったことでしょう。

 ぎりぎり好勝負。

DNJC決勝:ウィル・オスプレイvs.鷹木信悟(3/21/21)
 BotSJ決勝の5スター・マッチが
 NJC決勝で再戦というのは感慨深いですね。

 前半はBotSJに比べると物足りない。
 Jr.ではないことを意識して演舞数を抑え、
 オスプレイのヒール・ワークや
 オスプレイの鼻の負傷、鷹木の腰の負傷など
 複合的に要素を織り込む一方で、
 それぞれが表面的な賑やかしに留まっています。

 本来はもっと個と個の火花の散らし合いが見たかったですね。
 試合運びの緩急、高低差の意識など高いレベルではあるのですが、
 センスある切り返し合いにハネる予感が集中していたのは良くも悪くも偏りが見られました。
 
 試合時間的にも折り返し地点で
 ビーの介入、未遂ながらテーブルを持ち出すシーン。
 ここの部分は脈絡がなく、
 やはりオスプレイのヒール要素が
 試合時間水増しの為に散りばめるように使われていて、
 ヒール要素を尊重するならもっと有機的に使うべきだったかと思います。

 テーブルも意義がなく…。
 ROHが一時期ビッグ・マッチでテーブル葬を定番化させるに当たって、
 リングサイドに元々テーブルがある理由付けをゴングを置く為なりで作っていましたね。
 そのまま流用できないにしてもそういう立て付けって凄い大事だと思います。
 
 試合が後半に移るにつれ切り返し数も向上。
 それに比例して試合の質も上がっていきます。
 鷹木に対する溌溂タイムという実況の表現はダサい気がしますが、
 それはともかくとしてゾーンに入って2人だけの凄い攻防を見せてくれました。

 鷹木仁王立ちからギア・チェンジしたクライマックスは
 更に神がかっていて攻守お見事でした。

 試合後オスプレイは飯伏と対面して火花を散らした後、ビーにオスカッター。
 王座を取るために自分の大事なものも切り捨てて、という意気込み表示という触れ込みですが、
 それならこの試合にビーは介入させない方が良かったのでは、と思ったり。

 ユナイテッド・エンパイアというチームは残るので、
 援護を受けず孤高に王座を追い求めるという明確なシチュエーションでもないですし、
 その中でこの切り捨てに細やかなニュアンス付けができるか、
 英語で通訳もないリング・マイク、バックステージ・コメントでの説明ですから
 結局のところビーをステレオタイプに落とし込むだけになるでしょう。

 そうなるとそれを活かすのって飯伏との王座戦にビーが乱入して平手打ちでもして
 そこで生まれた隙を突いて飯伏がフィニッシャーを決めるしかないと思うのですが、
 それが求められているとも上手く試合演出に活かせるとも思えないですね。

 更にはこのネタの期限が2週間しかないということです。
 まさかここでビーを一度ステレオタイプに落としておいて、
 その後レスラー的素養に焦点を当てて売り出す訳もないでしょうから。

 MOTYではないし試合後の演出は首を傾げるものの
 この2人にしかできないクライマックスは必見です。

 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:3/?/21)


 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@NJC2回戦:ジェイ・ホワイトvs.棚橋弘至(3/15/21)
ANJC2回戦:KENTA vs.鷹木信悟(3/16/21)
BNJC準々決勝:ウィル・オスプレイvs.SANADA(3/18/21)
CNJC準決勝:ウィル・オスプレイvs.デイヴィッド・フィンレー(3/20/21)
DNJC決勝:ウィル・オスプレイ(優勝!)vs.鷹木信悟(3/21/21)