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新日本プロレス:Best of NJPW G1 2021 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 G1公式戦:ザック・セイバーJr. vs.グレートOカーン(9/30/21)

G1公式戦:石井智宏vs.ザック・セイバーJr.(10/3/21)

G1公式戦:飯伏幸太vs.鷹木信悟(10/3/21)

G1公式戦:ジェフ・コブvs.タイチ(10/4/21)

G1公式戦:オカダ・カズチカvs.SANADA(10/4/21)

@G1公式戦:ザック・セイバーJr. vs.グレートOカーン(9/30/21)
 話題性は届いていたものの中々試合を残せていなかったので、
 実は初めてOカーンを見ることになります。

 レスリングをテーマにしたことで
 Oカーンのスポーツ/格闘技の素養をたっぷりと披露。

 レスリングを武器にしているレスラーに比べると
 プロレスの見せ場として要素のデフォルメがまだ改善の余地ありでしょうか。

 ただOカーンのこれからのプロレスを見つめる材料の一つとして
 スポーツ/格闘技スポーツ経験、能力にスポット・ライトが当たった点で
 キャリアが変わる試合になりそうですね。

 後半に入るとOカーンがモンゴリアン・チョップ。
 そこを皮切りにギアを上げていきます。
 
 モンゴリアン・チョップが号令でしかなかったのは残念ですが、
 サブミッション合戦の中にアイアン・クローを溶け込ませたのは上手かった。
 
 移行バリエーションも豊富でしたね。

 今回はかけて側のバリエーションで見せましたが、
 受け手の切り返しを含めて攻防の精度が高まってくると
 ポジションの高い位置での試合もこなせるようになるでしょうね。

 セイバーならではの一撃が最後を衝撃的に締めくくりました。

 ぎりぎり好勝負。

AG1公式戦:石井智宏vs.ザック・セイバーJr.(10/3/21)
 石井の求める一進一退に
 セイバーが精度の高いレスポンス。

 アクションだけでなく挑発的な仕草加えるので石井のキャラも輝きます。

 セイバーがサブミッションのために飛びついた時に石井がそのまま投げる等
 石井の投げが効いていて非常に印象的なシーンが幾つも生まれています。

 相手の行動に対する切り返しも精度高く熱量が上がっていきます。
 
 スピードが上がってもレベルが落ちず、どんどん引き込んでいく。

 石井が痛めた腕のテーピングを外すアピールで更にギアを上げて
 フィニッシュまで文句のつけようのない完成度でした。

 文句なしに好勝負。

BG1公式戦:飯伏幸太vs.鷹木信悟(10/3/21)
 飯伏が荒々しく打撃を放つと
 鷹木がその勢いを利用して倍返し。

 鷹木は抑えつつ段落を付けて
 後半のための布石を散らしていきます。

 緻密に攻防のギアを上げていて中盤の攻防の質が非常に高いですね。

 鷹木が足狙いを絡めつつ、かと思えばパワフルな打ち合い。

 複合的に要素を織り交ぜながらも混線せず適切に繋げて活用。
 王座戦レベルのこのカードにふさわしいクライマックスでしたね。

 文句なしに好勝負。

CG1公式戦:ジェフ・コブvs.タイチ(10/4/21)
 タイチが荒っぽく感情をぶつけながら
 ゆったりと構えるコブに鋭い打撃を叩きこんでいきます。

 試合運びの調和がとれていて思わぬ相性の良さを見せましたね。

 タイチは腰の痛みを愚直に表現して
 コブの規格外の怪物っぷりを際立たせましたね。

 気を衒いすぎることなく着実に努力を積み重ねた結果の内容で好感が持てます。

 ぎりぎり好勝負。

DG1公式戦:オカダ・カズチカvs.SANADA(10/4/21)
 オカダは動と静、そこにブラフも加えます。
 SANADAも素晴らしい緩急ですが、その一歩上をいってる感ありますね。

 コーナー上のSANADAをドロップ・キックで落とした後の
 疲労感の見せ方も素晴らしかったですね。

 一方のSANADAは場外DDT食らった時に
 顔を隠してただ動かなくて表現性に乏しく、
 ここらへんの違いがSANADAに物足りなさを感じる所であります。

 ムーンサルトで裏に回った時に脚を痛めるシーンも
 オカダが脚を攻めるのではない形で、チャンスを拾う展開に繋げて見せましたが、
 SANADA側からすると攻めに痛みを反映させて制限を加える訳でもなく、
 別にいらなかったのでは?と思ってしまいます。

 ここまで比較してオカダ賛美になってますが、
 SANADAも高いパフォーマンスではありました。

 何より終盤の攻防のシンプルな美しさは
 やっぱりSANADAとオカダだからこそ出来るものでしたからね。

 この数え歌に期待するものは全部見せてくれました。

 文句なしに好勝負。

EG1公式戦:グレートOカーンvs.石井智宏(10/7/21)
 Oカーンが石井の得意領域を侵食。
 細かく挑発して絵を作っていきます。
 vs.セイバーに続いてまた殻を破って成長している印象がありますね。

 石井はOカーンをタフな相手として立てる中で
 彼らしい緻密な一進一退を作り上げています。

 終盤はヘッド・バット合戦など激しいものを見せる一方で、
 ちょっとしたズレも感じさせましたね。

 もう少し試合時間を絞った方が良かったかもしれませんね。

 好勝負に少し届かず。
(執筆日:10/?/21)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@G1公式戦:ザック・セイバーJr. vs.グレートOカーン(9/30/21)
AG1公式戦:石井智宏vs.ザック・セイバーJr.(10/3/21)
BG1公式戦:飯伏幸太vs.鷹木信悟(10/3/21)
CG1公式戦:ジェフ・コブvs.タイチ(10/4/21)
DG1公式戦:オカダ・カズチカvs.SANADA(10/4/21)
EG1公式戦:グレートOカーンvs.石井智宏(10/7/21)