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新日本プロレス:Best of BOTSJ 2020 part.2 & WTL 2020の分析


名勝負 なし
好勝負 BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.ロビー・イーグルス(11/29/20)

BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.SHO(12/2/20)

BotSJ決勝:高橋ヒロムvs.エル・デスペラード(12/11/20)

@BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.ロビー・イーグルス(11/29/20)
 最初の演舞。
 両者同時に跳ね起きても良い所でヒロムは場外に避難し間を置きます。

 トップ・スターのヒロムが敢えて一歩引いてゆとりを出したところに
 ロビーが踏み込んで良い距離感が生まれています。

 ロビーがトペコンでヒロムを柵に圧殺すれば
 ヒロムもエプロンへのパワー・ボム。

 ヒロムはロビーへのチャントを使ってバカにします。
 声を出せない今だからこその面白い試合運びでしたね。

 ロビーの小気味良い連続攻撃は
 新応援様式の呼吸を踏まえた見事な試合運び。

 一方で攻防の精度等の面では
 合わせている感がやや強く、
 他のヒロムの試合と比べると丸い印象も。

 それまでの過程を踏まえつつ
 制限要素として強くならない程度に。
 しかし印象的なレベルで攻防を繰り広げており、
 最後までかなりの密度と痛みが伝わってくる内容でした。

 本トーナメントで一番の試合でしたね。

 文句なしに好勝負。

ABotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.SHO(12/2/20)
 SHOは首にテーピングをしている状態ですが、
 最初から飛ばしてラリアットの耐え合い。

 サンセット・フリップ・パワー・ボムを防いでアーム・バーを決めたりと
 一歩先を読んだ攻防作りで十分な掴みになっていますね。

 反撃したヒロムが執拗な柵攻撃。
 SHOの気丈さを引き立てていてドラマチックですね。
 ただSHOに焦点を当てすぎていて
 ヒロム自身の自己主張がもう少し見たかった。

 ヒロムのサンセット・フリップ・パワー・ボム炸裂から
 大きな転換を期待していましたが、エルボーの打ち合い。
 それまでの過程を考えると一回ヒロムに寄せても良かったですね。

 SHOも常にMAXボルテージではなくもう少しメリハリをつけても良かった。

 伸びしろを残しつつも十分見応えのある一戦になっています。

 ぎりぎり好勝負。

BBotSJ公式戦:石森太二vs.SHO(12/6/20)
 石森の土俵でハイ・スパートなスタート。
 石森がエプロンでパイル・ドライバーを決め、続いてクロス・フェイス。
 テンポを落としつつ強度は緩めない素晴らしい試合運びです。

 SHOも悲壮感さえある気骨のファイトで真っ向からの攻め合い。

 打撃の打ち合いからサブミッションの追い込みまで
 オールラウンドな攻防を見せてくれました。

 ただ少しダウンの入れ方が不細工で改善の余地あり。

 好勝負に少し届かず。

CBotSJ決勝:高橋ヒロムvs.エル・デスペラード(12/11/20)
 ベーシックに様式を作りつつ
 デスペラードが変則を加え曲者感を出していきます。

 デスペラードがレフェリーを盾にしてヒロムの動きを止めて主導権。
 上手く間を手繰って倦怠感を出しつつも、その脚攻めは厳しい。
 デスペラードの個性が出ていますね。

 ヒロムは通常と変えた技使いで苦境を表現。
 脚の痛みもコンスタントに挟んでいますね。
 完成度は前回の試合よりやや落ちている気がしますが、
 それはその分決勝としての印象作りに力を入れているからこそ。

 それでもヒロムがサンセット・フリップ・パワー・ボム空振りしたシーンだけは微妙。
 ミスなのか即座に起き上がって追撃狙ってましたが、ここは普通に自爆で大ダメージで良かったはず。

 デスペラードが脚にイス攻撃連打し、ヌメロ・ドスの重ねがけで追い込み。
 レフェリーにぶつけローブローなどヒールの定番演出を多用しながら
 ベースの戦いとしての骨子を維持しています。

 ヒロムがマスクを引き裂くデスペが自らマスクを脱ぎ熱のある打撃戦。
 通常マスクマンにとって命であるマスクですが、
 こういう演出ができるのはデスペラードが自らの個性をしっかり作り上げてきた
 これまでの歴史あってこそで、これは今年を代表する名シーンの一つに挙げられるでしょうね。

 しかしこの名シーンにも関わらず
 デスペラードのモード・チェンジが印象化されておらず、
 一進一退への落とし込みからヒロムの勝利への単なる足掛かりにしかなっていないのは残念。
 
 工夫の割には小さくまとめてしまいましたが、今年を代表する試合の一つです。

 ぎりぎり好勝負。

DWTL公式戦:棚橋弘至、トーア・ヘナーレvs.SANADA、鷹木信悟(12/4/20)
 ヘナーレはセコンドの鷹木を攻撃したりと火花バチバチ。
 鷹木が上手く格上感を出すのでこのストーリー・ラインは
 良い要素として試合に貢献していましたね。

 鷹木はヘナーレに対する個人の動きもさながら
 SANADAとのタッグ・ワークがまたキレキレでしたね。

 棚橋も流石の存在感で充実の内容です。

 中々良い試合。

 (執筆日:12/?/20)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.ロビー・イーグルス(11/29/20)
ABotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.SHO(12/2/20)
BBotSJ公式戦:石森太二vs.SHO(12/6/20)
CBotSJ決勝:高橋ヒロム(優勝!)vs.エル・デスペラード(12/11/20)
DWTL公式戦:棚橋弘至、トーア・ヘナーレvs.SANADA、鷹木信悟(12/4/20)