新日本プロレス:Best of NJPW 2018 Januaryの分析
名勝負 | なし |
好勝負 | IC王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる(1/27/18) Jr.ヘビー級タッグ王座戦:ヤング・バックス(ch)vs.六本木3K(SHO、YOH)(1/28/18) US王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジェイ・ホワイト(1/28/18) |
@世界ライト・ヘビー級王座戦:ニエブラ・ロハ(ch)vs.グラン・ゲレロ(1/19/18)
ニエブラが回転してアーム・ロックを取り返そうとするも
ゲレロは微動だにせずロックし直し。
ルチャの偏見がある中でこの出だしを選んできたのは
メインの格式を作る上で有効ですね。
ゲレロがトペコンをキャッチし場外でのパワー・ボム。
強烈な印象付けが出来ましたね。
同時にアピールを多く取り入れつつ
観客の反応をしっかり見ているのが素晴らしい。
ロハがダイブから流れを取り返していくも
ゲレロが強者として立ちふさがってドラマを作ります。
日本でしっかり王座戦として形にしました。
好勝負に少し届かず。
Aウェルター級王座戦:ヴォラドールJr.(ch)vs.バルバロ・カベルナリオ(1/21/18)
ダイブを幾つも織り交ぜた構成。
日本の観客をフォローさせての
一進一退は良いものの
普段の構成力を発揮できていはいないですね。
どうしても観客を引き上げる上で
犠牲になっている部分が少なからずあります。
後半もダイブを連発。
少しマンネリ感も出てきますが、
クライマックス前の大事なダイブの後には
場外での投げに定番のダイビング・ボディ・プレス。
これで弾みをつけて完走しましたね。
本場の一戦には及ばないものの
メインとしては十分なクオリティは満たしています。
好勝負に届かずも中々良い試合。
BIC王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる(1/27/18)
まずは棚橋が脚攻めの前段階。
みのるは得意のロープを使ったアーム・バーから
場外戦に持ち込み椅子攻撃で主導権を掴みます。
棚橋の動きを誘いつつの攻めは印象的で絵になりますね。
棚橋も良く分かっていて、それを自分の形のために活かしさえする。
中盤は棚橋がドラスクから本格的な脚攻めにいきますが、
みのるもまた脚攻めに転じていきます。
棚橋のダメージ表現が素晴らしく、
まだまだ主人公を演じてみせる力量には感服。
みのるもまた観客に媚を売らない
筋の通った脚攻めで完結させて見せました。
最後は敢えて盛り上げきらずに
衝撃のエンディングを演出しました。
文句なしに好勝負。
CJr.ヘビー級タッグ王座戦:ヤング・バックス(ch)vs.六本木3K(SHO、YOH)(1/28/18)
3Kは伸びやかなムーブを意識していますね。
非常に綺麗で見惚れます。
Yバックスがバック・ステージからロメロを連れてきて、
それを3Kに阻止されるも花道からのフライを決め先取。
主導権を握ったらいつもは自分の手数の多さで勝負していくところ。
ただ今回はマットの背中の負傷もあったのでしょう、
物量で押さず3Kに動く余白を十分に残してあげる。
そして3Kが物怖じせず意欲的に絡み、
Yバックスが普段するような良い連携技を提供していきました。
そして枷を負うバックスでしたが、
それならそれでとシングル寄りの思考で間を意識。
ストーリー・テリングが素晴らしく、
総合的に見れば、いつも以上かもしれませんね。
最後はWKのエンディング・シーンを利用しての演出。
2チームのワークを考えると観客の熱量が
少し物足りなかったのが残念でしたが素晴らしい試合でした。
ぎりぎり好勝負。
DUS王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジェイ・ホワイト(1/28/18)
まずはジェイがチョップとバック・ドロップを武器に主導権を握ります。
余韻のある良い攻めでしたが、
オメガが序盤から劣勢に回りすぎて引きが弱いですね。
細かな調整は良いものがありますが、
ロング・マッチを組んだ時に
前半に皺寄せが時々来るのがオメガの課題ですね。
後半になるとオメガが一気に反撃開始。
それぞれスピード感のあるカウンターを使うので
非常にスリリングな攻防となっています。
観客席へのパワー・ボムも食らって逆転された
ジェイが脅威の粘りを見せます。
ジェイは色気のあるレスラーになりつつありますね。
追い込みを笑って耐えるシーンを作りつつも
そこを次の行動に昇華しきれなかったり
まだまだ荒削りの部分はあるものの
レスラーからスターに脱皮してきている印象を受けました。
30分試合ということで
同じラインで踏みとどまるシーンもありますが、
ジェイの戴冠試合とあれば数字で箔をつけるのもありでしょう。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:1/?/18)
注目試合の詳細
なし試合結果
@世界ライト・ヘビー級王座戦:ニエブラ・ロハ(ch)vs.グラン・ゲレロ(1/19/18)Aウェルター級王座戦:ヴォラドールJr.(ch)vs.バルバロ・カベルナリオ(1/21/18)
BIC王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる(新チャンピオン!)(1/27/18)
CJr.ヘビー級タッグ王座戦:ヤング・バックス(ch)vs.六本木3K(SHO、YOH)(新チャンピオン!)(1/28/18)
DUS王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジェイ・ホワイト(新チャンピオン!)(1/28/18)