新日本プロレス:Best of New Japan Cup 2017の分析
名勝負 | 準決勝:柴田勝頼vs.石井智宏(3/19/17) |
好勝負 | NJC1回戦:石井智宏vs.ケニー・オメガ(3/12/17) |
@NJC1回戦:EVIL vs.棚橋弘至(3/11/17)
ヘッド・ロックで韻を踏んできたのに
そこからのEVILへの主導権の転換は弱め。
首に椅子を挟んで椅子をたたきつけるスポットが最初の大きなポイント。
棚橋は少しアクション数が減って年齢を感じさせますが、
それでもドラスクからの一つ一つの組み立ては
軽いを見得を上手く使っていて見事。
EVILは正統派過ぎてつまらなくなりかけていましたが
椅子攻撃のアクセントが救いになっていますね。
棚橋が椅子攻撃をやり返したりしていますが、
リベンジとはいえフェイスがこれをやるなら
それなりに演出、意味を持った上でやりたかったところ。
終盤、鏡像でヒートアップさせて
勝敗の理由作りもしっかりできていたが、
幾つか課題点も見られた惜しい試合。
好勝負に少し届かず。
ANJC1回戦:石井智宏vs.ケニー・オメガ(3/12/17)
オメガがリング外の環境を使ったハードなスポット使いで主導権。
意図的に間を空けてきて良いですね。
石井はぶれずに自分らしい頑強なファイトぶり。
オメガがポイントで足を攻撃して石井の動きを止める策も良し。
もう少し足へのカウンター量を増やしても良かったけれど。
トップ・ロープに立った状態でのパワー・ボム、
これは阻止され雪崩式ハリケーン・ラナに落ち着くのだけど
本当にやってしまうのではないか、と思わせたのだから勝ち。
それだけのハード・ファイトを繰り広げていました。
とはいえハード・スポットで押せ押せ一辺倒ではなく
ここぞで思い切って攻防を膠着させる大胆さもあったことを買いたい。
全体最適化の中で後で活きて来ていましたね。
間の処理とか攻防の乱れ等、若干のずれはあるものの
それも何をするんだろうと観客の興味を引く方向に働いていました。
文句なしに好勝負。
B準決勝:柴田勝頼vs.石井智宏(3/19/17)
序盤は様式美、印象化が弱めの立ち上がり。
チョップの打ち合いで石井のターンかと思いきや、
どちらにも転びうるニュートラル・バランス。
ここで強烈なエルボーを延々と打ち合います。
健介vs.小橋のチョップを髣髴とさせるシーンでしたね。
綺麗な一進一退の均衡に
観客の乗り具合も良く右肩上がりにエスカレートし続けました。
この2人らしいバチバチ・ファイトです。
ぎりぎり名勝負。
CNJC決勝:柴田勝頼vs.バッドラック・ファレ(3/20/17)
柴田は相手に合わせビッグ・ブーツで仕掛けます。
ファレは場外戦で柵をたたきつけたりとパワー・ファイト。
環境を使って。肩を攻める理があるので悪くないが
少し退屈なことは否めない。
しかし柴田がシャツでファレの首を絞めたり
椅子を持たせてドロップ・キックと
ハードコア殺法でリベンジすることで
ただの試合ではなくNJC決勝なのだという特別感を生み出しました。
後半の徹底したサブミッション攻めも良かったですね。
柴田はこの試合でもNJC優勝に値する働きを見せました。
中々良い試合。
(執筆日:5/?/17)
注目試合の詳細
なし試合結果
@NJC1回戦:EVIL vs.棚橋弘至(3/11/17)ANJC1回戦:石井智宏vs.ケニー・オメガ(3/12/17)
B準決勝:柴田勝頼vs.石井智宏(3/19/17)
CNJC決勝:柴田勝頼(優勝!)vs.バッドラック・ファレ(3/20/17)