新日本プロレス:Best of G1 Climax 2017 part.5の分析
名勝負 | G1公式戦:ケニー・オメガvs.オカダ・カズチカ(8/12/17) |
好勝負 | G1公式戦:EVIL vs.オカダ・カズチカ(8/5/17) G1公式戦:棚橋弘至vs.石井智宏(8/6/17) G1公式戦:オカダ・カズチカvs.鈴木みのる(8/8/17) G1公式戦:ザック・セイバーJr.vs.石井智宏(8/11/17) G1公式戦:内藤哲也vs.棚橋弘至(8/11/17) |
@G1公式戦:ジュース・ロビンソンvs.ケニー・オメガ(8/5/17)
オメガが気持ちの良い受身で
ジュースのムーブの良さを引き立てます。
オメガが場外への道連れブレーン・バスターから脚攻め。
環境を活かした定番の演出ですね。
ジュースは脚のセルをするために
テンポを落としていますが、
それでも試合運びの質は落としていません。
オメガの鋭い動き出しと良い化学反応を見せていますね。
オメガのハード・ヒットにもうだめかと思わせて
最後はジュースのクイックでフィニッシュ。
点取り表の状況含めて非常にストーリーにはまった内容でした。
好勝負に少し届かず。
AG1公式戦:EVIL vs.オカダ・カズチカ(8/5/17)
EVILがポイントで止め、椅子攻撃で完全に主導権を握ります。
特別ではありませんが丁寧な攻守の転換。
オカダが場外に出て柵超クロス・ボディを狙うも
EVILが再びの椅子攻撃でオカダの反撃を許しません。
G1では珍しい乱戦。
こういう試合がシリーズの中にあると良いですね。
また、これまで全勝の岡田が全然攻め手に回れない
異常な状況の雰囲気を作り上げていきます。
オカダはスポットが限定され苦戦しますが、
ドロップ・キック系で効率よく成立。
フェイス/ヒールらしい終盤の技使いで盛り上げました。
ぎりぎり好勝負。
BG1公式戦:棚橋弘至vs.石井智宏(8/6/17)
機動力を活かした攻防。
棚橋も頭突きを放ち序盤から火花散らします。
棚橋の脚攻めを受け、
石井は脚に負担をかけない丁寧な試合運び。
しかし棚橋の執拗な脚攻めに
後半石井が脚攻めをやり返して
テキサス・クローバーを決めに行ったのは面白かったですね。
それぞれ相手の領域に踏み込んで
食ってやろうという変わった展開で盛り上げてくれました。
ぎりぎり好勝負。
CG1公式戦:オカダ・カズチカvs.鈴木みのる(8/8/17)
みのるがダメージを受けているのか振りなのか
観ている方に考えさせる深みのある受け表現。
それに加えてオカダが先の初敗北の中で首を負傷したというストーリー。
これによりみのるはエルボーを打ち合うだけで
年齢差を逆転できるというのがポイントになっていますね。
またそのポイントがあるからこそ
みのるもハード・ヒットを強く意識し激しい内容になっています。
間をドラマ、観客の意思をこめるために広く取りながら試合を運ぶ。
オカダも何とか反撃に転じれば
みのるが歳だからと手心を加えることなく
スケールの大きな技を連発していきました。
持久戦の色合いが強いとはいえ
クライマックスが少し演出臭い所はありましたが、
2月の王座戦に比類する素晴らしい内容でした。
文句なしに好勝負。
DG1公式戦:ザック・セイバーJr.vs.石井智宏(8/11/17)
セイバーがダッキングしてのサブミッションで
石井の機動力を封じて生きます。
石井の逃げ道を一つ一つ潰していく
緻密でねちっこい攻め。
それでこそ石井の突破力も栄えます。
と思っていたらアンクル・ロックを放ったりと
石井も直線的なファイトだけでなく他の引き出しも見せて、
お互いのスキルを全開にぶつかり合う一戦となりました。
ぎりぎり好勝負。
EG1公式戦:内藤哲也vs.棚橋弘至(8/11/17)
序盤スポットは控えてじっくりの構え。
本当にお互いスポットは最低限にしていますね。
均衡してどちらにも傾きうる状態。
棚橋がロープを使ったドラスクを狙うも
内藤が棚橋の腕をロープを打ちつけ
部位狙いは先に内藤が主導権を握ります。
棚橋も再びドラスクを狙って成功。
お互いに一歩も譲りません。
腕が痛む棚橋ですが、敢えてのエルボーの打ち合い。
この試合にかける気概を表現しましたね。
2人のライバリティが豊かに花開き、
終盤の得意技を意味ある形で変化させての交錯は天晴れの一言。
文句なしに好勝負です。
FG1公式戦:ケニー・オメガvs.オカダ・カズチカ(8/12/17)
序盤の切り返しあいの中から
いきなりオメガがドラゴン・スープレックス。
オカダもコーナー上にのせてのドロップ・キックと飛ばします。
一瞬の隙も許されない緊張感溢れる空気感を
ゴング直後からいきなり作り出しましたね。
オメガはオカダの負傷している首狙い。
オカダも首狙いで応じます。
同じ普遍的な部位にしてストレートに見せ方を絞る中で
スポットの過激さが最大限に活かされましたね。
オメガがエプロンでドラゴン・スープレックスを放ったりと
NJPW版四天王プロレス、ドル箱カードの王道を行きます。
時間が限られている中で勝利しなければいけない
シチュエーションでのフルスロットルも見応えがある。
このカードに外れはないですね。
文句なしに名勝負。
(執筆日:11/?/17)
注目試合の詳細
なし試合結果
@G1公式戦:ジュース・ロビンソンvs.ケニー・オメガ(8/5/17)AG1公式戦:EVIL vs.オカダ・カズチカ(8/5/17)
BG1公式戦:棚橋弘至vs.石井智宏(8/6/17)
CG1公式戦:オカダ・カズチカvs.鈴木みのる(30分時間切れ)(8/8/17)
DG1公式戦:ザック・セイバーJr.vs.石井智宏(8/11/17)
EG1公式戦:内藤哲也vs.棚橋弘至(8/11/17)
FG1公式戦:ケニー・オメガvs.オカダ・カズチカ(8/12/17)