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新日本プロレス:Best of the Super Juniors Cup 2017の分析


名勝負 BotSJ公式戦:ウィル・オスプレイvs.リコシェ(5/18/17)

BotSJ公式戦:KUSHIDA vs.田口隆祐(5/29/17)

BotSJ決勝:KUSHIDAvs.ウィル・オスプレイ(6/3/17)
好勝負 BotSJ公式戦:ドラゴン・リーvs.高橋ヒロム(5/17/17)

BotSJ公式戦:KUSHIDA vs.BUSHI(5/22/17)

BotSJ公式戦:マーティ・スクールvs.リコシェ(5/31/17)

@BotSJ公式戦:ドラゴン・リーvs.高橋ヒロム(5/17/17)
 鉄板のライバル対決は張り手の打ち合いで開始。
 リーが側転キャンセルからエプロン・ヘッド・シザース、トペとまずはご挨拶。
 ヒロムもハードな技を自然と流れの中に入れ込んで反撃。
 リーも日本の観客を盛り上げるのになんらズレはなし。
 もう手馴れたものですね。
 このカードお約束の場外へのサンセット・フリップ・パワー・ボムから
 終盤はライバルらしい綺麗に一進一退で盛り上がりました。
 ぎりぎり好勝負。
 
ABotSJ公式戦:ウィル・オスプレイvs.リコシェ(5/18/17)
 特別なことはしていない合わせ鏡の攻防ですが
 形だけとせず観客にも惑わされず
 必要十分量を行ってセットアップ。
 こうなると場外ダイブせずとも惹きつけることができます。
 間を空けて地味なスポットでも主導権の鬩ぎ合いとして
 意味づけできているのが大きい。
 その上で行うダイブやコーナー上の技は
 大きなスポットとして丁寧に位置づけている。
 それぞれ成長して一流になったとはいえ
 デビュー当時は凄い技を次々やってのレスラーでしたから
 ここまで正統派ど真ん中の素晴らしい試合が生まれるとは思わなかった。
 文句なしに名勝負。

BBotSJ公式戦:リコシェvs.高橋ヒロム(5/21/17)
 王座戦と同じダイブ・シークエンスで掴みますが、
 前回とも変えなくてはという意識が働いたか、
 中盤は少し退屈ですね。
 それでも終盤の大技の鬩ぎ合いは見応えがあり、
 前の試合には劣るものの一興行のメインとしては十分。
 好勝負に少し届かず。

CBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.BUSHI(5/22/17)
 初っ端BUSHIがレフェリーをぶつけるも
 KUSHIDAも警戒していて対応。
 テンプレートなフェイス/ヒールに陥らず
 あくまでKUSHIDA、BUSHIとして
 めまぐるしく攻守の鬩ぎ合いをしました。
 自由な攻防の中、日本人同士らしいニア・フォールで盛り上げました。
 ぎりぎり好勝負。

DBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.田口隆祐(5/29/17)
 単なるヒップ・アタック、ドロップ・キックを同時に打っただけなのですが、
 それが格好良く映る程前段のレスリングで
 雰囲気を作り上げることができています。
 KUSHIDAは去年の同日にようやく田口に初勝利したという
 先輩/後輩の舞台背景を活かし、
 アーム・バーで一発逆転をチラつかせつつも
 脚攻めを受けて劣勢の立ち位置になるという見事なストーリーを選択。
 そして脚攻めx腕攻めで一定クオリティを満たしてくる形かと思いきや、
 攻防の一から十まで冴え渡っていて
 予想もつかない切り返し、効果的な掟破りの使い方が数多く見られます。
 双方にとってキャリア・ベストになるぐらいのマジック・タイム。
 文句なしに名勝負です。

EBotSJ公式戦:マーティ・スクールvs.リコシェ(5/31/17)
 マーティは奇襲を仕掛ける等ヒールの立ち回り。
 リコシェは既にNJPWでも実績十分でフェイス素養は文句なし。
 2人のクロックとスポットが噛み合っているので
 高クオリティ安定の試合内容となっていますね。
 終盤の切り返しあいも1つで形になるところを
 2つ3つと更に重ねて上昇志向は十分。
 10分台前半の時間設定の中で
 飛び級の仕掛けに走ることなく、
 質実剛健な全体設計でショーをスティールしました。
 ぎりぎり好勝負。

FBOTSJ公式戦:KUSHIDA vs.ヴォラドールJr.(6/1/17)
 ヴォラドールがルチャの優雅さを、
 KUSHIDAが一極攻めという理屈を持ち込み、
 その上でお互いトップ・プレイヤーとして譲らない打ち合いを見せます。
 期待通りだが、予想の範囲内ではある。
 KUSHIDAがミスティカを繰り出す等
 工夫が無いわけではないが、少し足りないか。
 好勝負に少し届かず。

GBotSJ決勝:KUSHIDAvs.ウィル・オスプレイ(6/3/17)
 相手の脚を止めて腕を攻める。
 KUSHIDAが常道の二極攻め。
 そこにオスプレイが感情的な出して
 常道ならざる雰囲気も加えます。
 更にハイ・フライの前にハード・ヒットの世界観を加えてきましたね。
 ダイブは控えめですし、スピードに依存することも無い。
 ヘビー級と比較して演舞といった形で評される
 Jr.の欠点に真っ向から向き合ってきましたね。
 その上で適切なタイミングで
 ロープに干した相手にSSPなんていう
 Jr.でしか見られないトンデモ技を繰り出してくるのだから
 相当に盛り上がるのは必然です。
 想像を遥かに超える壮絶な打ち合いの終着点に
 ステップ・キックやグー・パンチといった
 ヘビー級的打撃スポットを持ってきたのも面白かった。
 2010年代のJr.ここに極まれり、といった最高峰の内容。
 文句なしに名勝負です。
 (執筆日:6/?/17)
 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@BotSJ公式戦:ドラゴン・リーvs.高橋ヒロム(5/17/17)
ABotSJ公式戦:ウィル・オスプレイvs.リコシェ(5/18/17)
BBotSJ公式戦:リコシェvs.高橋ヒロム(5/21/17)
CBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.BUSHI(5/22/17)
DBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.田口隆祐(5/29/17)
EBotSJ公式戦:マーティ・スクールvs.リコシェ(5/31/17)
FBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.ヴォラドールJr.(6/1/17)
GBotSJ決勝:KUSHIDA(優勝!)vs.ウィル・オスプレイ(6/3/17)