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新日本プロレス:Wrestle Kingdom 10 1/4/16の分析


名勝負 IWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至
好勝負 IC王座戦:中邑真輔(ch)vs.AJスタイルズ

@Jr.タッグ王座戦:レッドラゴン(ボビー・フィッシュ、カイル・オライリー)(ch)vs.バレッタ、ロッキー・ロメロvs.ヤング・バックス(新チャンピオン!)vs.マット・サイダル、リコシェ
A初代NEVER無差別級6人タッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ、矢野通vs.タマ・トンガ、高橋裕二郎、バッドラック・ファレ
BROH王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.マイケル・エルガン
CJr.ヘビー級王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.KUSHIDA
Dタッグ王座戦:ドク・ギャロウズ、カール・アンダーソン(ch)vs.本間朋晃、真壁刀義
E後藤洋央紀vs.内藤哲也

FNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.柴田勝頼
 序盤のダウンはダウンじゃないことを
 しっかりと表情・仕草で見せて起き上がり、
 攻撃させて耐えあうNeverらしい立ち上がり。
 石井の方が耐えるにしてもダメージはしっかりあるんだよ、と
 伝えようという意識は強いですね。  
 その違いが良く出るか悪く出るか。
 受け手になっても我慢して張り合いに再び持ち込む
 パターンが多く展開、戦局の変化が余り無いのがネックなので
 後半を見ていると柴田の融通利かない部分、
 受けの表現力の足りなさが足を引っ張っている方に働いている印象。
 張り合う際の技にもう少しバリエーションを持たせると
 その印象も和らいだかもしれませんけれども。
 また別の可能性としては石井も柴田が相手なら
 場面によってはダメージ表現を軽くする場面があっても良い。
 好勝負に少し届かず。

GIC王座戦:中邑真輔(ch)vs.AJスタイルズ
 オーソドックスな動きから
 予期せぬ動きに繋げて可能性を感じ取らせ、
 観ているものの感覚を養います。
 動きのキレを場面に合わせてコントロールすると、
 強引さも混ぜながら弾みをつけて中盤へ。
 ここでも中盤なりに情念を込めて技を打つ。
 100%の力を出すのは難しいですが、 
 100%の力を出せるコンディションで
 その力量を意図的に調整するのは一層難しいことです。
 それぞれ一流の選手ですから
 一方の動きに相手も反応して動きます。 
 しかしながら、その反応を全て良しとはせず
 必要なら更に上回る動きを重ねて 
 妥協を許さない姿勢を見せ続けました。
 結果として一部空白の時間も出来てしまいましたけどね。
 終盤も細かな理由をつけて粘り合い。
 初試合ならではの化学反応を期待通り実現してくれました。
 文句なしに好勝負。

HIWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至
 棚橋のエルボーでライバリティを描いた後、
 棚橋が強制力のある脚攻めへ。
 展開する前にロックアップを挟み、
 そのロックアップで力の入れ具合を十分に伝えたことが利いてますね。
 オカダは今回七色ドロップ・キックによる構築。
 変則ドロップ・キックを
 反撃のキー・ムーブにしていますね。
 棚橋の脚攻めが展開ベースなのに対して
 スポットで華を添えられるのが強い。
 まさに構築スタイルとしてかみ合っています。
 ライバルならではの鬩ぎあいで
 中盤のボリューム感は見事でした。
 棚橋の脚攻めもえぐさを増し、
 定番のリングアウト寸前シーンも
 いつも以上の説得力を感じさせましたね。
 カウンターのネック・ブリーカーへの切り返し合いといい
 何度も手を合わせた2016.1.4だからこそできる動きがあります。
 中盤直後の脚攻めの引きずり合い具合が
 少し軽い印象を受けるもののそれ以外は感心し放し。
 棚橋は挑戦者の位置づけから始まりつつも 
 攻めの流れは流石で団体エースとして昇華し、
 情念の面でも一歩も二歩も上のものを見せる。
 一方でオカダも王者として相手の激流を全て押切り、
 最後に正調ドロップ・キックで完結させるシンプルで完成度の高い試合構築。
 それぞれの必殺技をカウント2で返す、
 単純ながら最後のステージを登るに値する内容。
 文句なしに名勝負。


DVD Rating:★★★★★
(執筆日:1/?/16)
 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@Jr.タッグ王座戦:レッドラゴン(ボビー・フィッシュ、カイル・オライリー)(ch)vs.バレッタ、ロッキー・ロメロvs.ヤング・バックス(新チャンピオン!)vs.マット・サイダル、リコシェ
A初代NEVER無差別級6人タッグ王座戦:ブリスコ・ブラザーズ、矢野通(初代チャンピオン!)vs.タマ・トンガ、高橋裕二郎、バッドラック・ファレ
BROH王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.マイケル・エルガン
CJr.ヘビー級王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.KUSHIDA(新チャンピオン!)
Dタッグ王座戦:ドク・ギャロウズ、カール・アンダーソン(ch)vs.本間朋晃、真壁刀義(新チャンピオン!)
E後藤洋央紀vs.内藤哲也
FNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.柴田勝頼(新チャンピオン!)
GIC王座戦:中邑真輔(ch)vs.AJスタイルズ
HIWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至