新日本プロレス:Best of NJPW 2013 Vol.1の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | NEVER無差別級王座戦:田中将斗(ch)vs.石井智弘(2/3/13) NJC2回戦:オカダ・カズチカvs.カール・アンダーソン(3/11/13) NJC2回戦:後藤洋央紀vs.石井智宏(3/17/13) |
@IC王座戦:中邑真輔(ch)vs.ラ・ソンブラ(1/19/13)
序盤はゆったりとセット・アップ。
ソンブラは軽やかさが薄れていますが
NJPWのヘビー級と渡り合っていておかしくない
重みとゆとりを身に着けていますね。
中邑が握手から不意打ちを狙ったり
マスクに手をかけたりとルードっぽく対応。
観客からソンブラへの応援も良好で盛り上がりました。
ソンブラがシャツを脱いでクライマックス突入。
力強い肉体を活かした技で
中邑と思いのほか良質な攻防を繰り広げました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:2/24/13)
ANEVER無差別級王座戦:田中将斗(ch)vs.石井智弘(2/3/13)
ショルダー・タックルを耐えあい、エルボー打ち合う。
真っ直ぐなぶつかり合いでスタート。
深追いしないことで敢えて打撃戦に踏みとどまり、
手を使わない頭突きの打ち合いにも早々に手を出します。
前の試合を越えようという中々意欲的なスタートと言えるでしょう。
ただしそれ以降はロープ・ワークでくっつけたゴーバvs.スタイナー
スピードとインパクトを両立させた田中vs.関本と比べると
十分にウォール・トゥ・ウォールで成立させることはできていません。
石井がやはり一歩下がったポジションになっていて
もう少しカウンターで応酬したいところでした。
石井が劣勢を挽回したところで良い疲労感にチェンジ・シフト。
根性論に戦いを変えて行きます。
石井の持ち技が単なるブレーン・バスターでインパクトに欠けるものの
田中にエルボー・パッドを外して来い、と指示しての最後の締めは
ドラマティックでそれを補うことができている。
石井が石井のポジションから抜け出すには至らないが
それでも前回の不完全試合と違って目指すべき領域に達している。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:2/14/13)
BNJC1回戦:オカダ・カズチカvs.ランス・アーチャー(3/1/13)
オカダはふらつく受けで
ベビーフェイス的位置づけに回ることができています。
それによりランスの外人としてのパワーが際立ちます。
それは同時にランスの試合運びも試されることになりましたが、
ランスは期待に応え、荒々しい力技と小技を織り交ぜてこなしました。
最後はオカダが新しいジャベでフィニッシュし好発進を切りました。
中々良い試合。
(執筆日:3/?/13)
CNJC1回戦:石井智宏vs.小島聡(3/11/13)
単純なぶつかり合いと予想させておきながら
石井がショルダー・タックルではなくラリアットを打ち込みます。
この捻りを最初に持ってきたのが利いていましたね。
チョップとエルボーの激しい打ち合いも
その後にすぐ行って期待に応える。
また熱くなり過ぎて両者リングアウトになりかけるという
ストーリー・シーンも深みを与えています。
中盤は序盤を余り活かしておらず展開は流し気味。
ただ小島の定型の流れ作りと間との的確な使い分けは良し。
終盤は小技やカウンターが不足しているものの
ラリアットの見せ方は良く、
小島が先に手数をきってしまうことで
上手くオチの理由付けをしましたね。
中々良い試合。
(執筆日:9/1/13)
DNJC2回戦:オカダ・カズチカvs.カール・アンダーソン(3/11/13)
序盤からオカダが打撃に対して強烈に痛みを表現して引き込む。
小技に大きな意味を持たせていますね。
自分のキレのある打撃に対してもそれはプラスになっています。
最初から上質な一進一退。
ロープへのガンスタンを決めカールのターンへ。
かといって一方的な攻撃が続く簡易的な試合運びに甘んじず
すぐに細かい一進一退へと戻っている。
かなり良い関係性が築けていますね。
ハイ・スポットを無駄打ちしている感もあるが、
攻防のクオリティは着実に上がっています。
特にツームストンのそれは面白かった。
オカダの技に行く前の動作は機能的で
カールの見せ方も前より良くなっていました。
最後のレインメーカーが腕打ちになっていたのだけが残念。
ぎりぎり好勝負。
ENJC2回戦:矢野通vs.鈴木みのる(3/17/13)
みのるがセコンドの援護から主導権を掴みます。
矢野押されつつも気概を示します。
演出を序盤に持ってきて
このカードらしさを作り出したのは面白かった。
ボリュームには欠ける印象だが
テイストはフィニッシュ含めて楽しめました。
平均的な良試合。
FNJC2回戦:後藤洋央紀vs.石井智宏(3/17/13)
ショルダー・タックル耐えあいでスタート。
そこから石井が地位上、下手に回されることが多いですが
今回は上手く後藤がバランスを取って石井を下げずに済ませている。
チョップに対してしっかりよろけつつも
同時に食いしばって耐える様を見せてつなげていたのが素晴らしかった。
空間の使い方、コーナー・ワークに高さを織り交ぜてステップ・アップさせたりと
単純さで押すための構築も完全に掴んでいた。
終盤戦においても石井はvs.田中と違って
後藤と同じ位置で真っ向から一進一退をしてのけた。
ややラリアット系にこだわりすぎな印象もあるが最後までやりぬきました。
文句なしに好勝負。
GBOTSJ公式戦:ケニー・オメガvs.KUSHIDA(6/6/13)
まずは軽量級としてオーソドックスな立ち上がり。
オメガがブレーン・バスターを抵抗され下ろすかと思いきや
力で投げきったシーンで最初の盛り上がり。
続いては俊敏性を活かしてスピード感満載の攻防。
KUSHIDAの試合運びは正確だし、
オメガとのカウンター合戦も冴え渡っている。
大いにヒート・アップし盛り上がる中で、
KUSHIDAが場外へのスワントーンを敢行します。
しかし、これで一息ついて
その後は単純に相同性に任せた打ち合い。
直前に見えた素晴らしい未来にまでは辿り着けなかった。
中々良い試合。
注目試合の詳細
なし試合結果
@IC王座戦:中邑真輔(ch)vs.ラ・ソンブラ(1/19/13)ANEVER無差別級王座戦:田中将斗(ch)vs.石井智弘(2/3/13)
BNJC1回戦:オカダ・カズチカvs.ランス・アーチャー(3/1/13)
CNJC1回戦:石井智宏vs.小島聡(3/11/13)
DNJC2回戦:オカダ・カズチカvs.カール・アンダーソン(3/11/13)
ENJC2回戦:矢野通vs.鈴木みのる(3/17/13)
FNJC2回戦:後藤洋央紀vs.石井智宏(3/17/13)
GBOTSJ公式戦:ケニー・オメガvs.KUSHIDA(6/6/13)