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新日本プロレス:Best of NJPW 2012 Vol.2の分析


名勝負 なし
好勝負 Jrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.KUSHIDA(9/7/12)

真壁刀義vs.石井智宏(12/23/12)

@棚橋弘至、曙、後藤洋央紀vs.中邑真輔、田中将斗、石井智宏(7/19/12)
 曙参戦が見所でしたが、メインで戦った石井含め
 曙を単純な巨漢設定として扱っており、
 全日での成長した曙の戦いっぷりは見られず。
 注目の要素がこれでは当然普通の試合に。
 棚橋と田中のスピード感ある攻防や
 ケイオスの連携は良かったですけどね。
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:9/15/12)

AJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.KUSHIDA(9/7/12)
 綺麗な演舞からKUSHIDAが腕狙い
 見せ方はこじんまりしているが丁寧で隙がありません。
 これに対して飯伏が脚狙い。
 正直脚を狙う理由は乏しく、
 両者が一極攻めする単なる構成上の選択に見えますね。
 悪いことではないけれどオメガ戦へのアンチテーゼを題目に挙げた割には
 単にオーソドックスなスタイルに絡め取られているきらいがある。
 KUSHIDAが攻防を加速させると共にハンマー・ロックを積み重ねていきます。
 様々な体勢からハンマー・ロックに持っていく技術力は評価できるが
 どうしても一撃性は弱まるのでハンマー・ロック以外に腕系のサブミッションがあればベター。
 飯伏もここまでされたらもっと腕の痛みを表現しても良い。
 一旦やりきった後エルボーの打ち合いで意地の戦いへ。
 それぞれ気持ちがのっていると感じさせるレベルの動きで良かったですね。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:9/15/12)

Bイリミネーション・マッチ:後藤洋央紀、棚橋弘至、カール・アンダーソン、内藤哲也vs.オカダ・カズチカ、中邑真輔、田中将斗、高橋裕次郎(5/5/12)
 (オーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールあり)
 それぞれ抗争している組み合わせをベースに。
 安定感はありますが、それで満足して流しがちになっていますね。
 スムーズさ優先で単純に小から大へ並べて広げていく構成です。
 まずは後藤が連携技をぶち破るパワフルさを見せて主張。
 一方では試合のテンポを考えていて良い仕事をしていましたが中邑に道連れクローズラインを決め脱落。
 誰かが脱落していかなければならないとはいえ、この2人が最初に抜けるのは残念でしたね。
 観客が巻き込まれかねないワイルド・ブロウルで盛り上げた後、ヒールがリングを制圧して棚橋孤立。
 ここでの問題は簡単にトップ・ロープ下から落としていることですね。
 只ロープの下ではなく上になるだけで脱落するんです。
 そこは落とすにしてもある程度の緊張感を持たないと最初の脱落シーンが報われない。
 後半もシチュエーション優位で、その中でそれぞれの能力発揮は抑えられている印象です。
 オーバー・ザ・トップ・ロープを上手く使った演出ではありましたけどね。
 最後はオカダvs.カール。
 見応えのある攻防でしたが、技をやや軽はずみに使うカールの悪い癖も出ている。
 中々良い試合。
 (執筆日:11/1/12)

C後藤洋央紀、棚橋弘至、内藤哲也vs.オカダ・カズチカ、中邑真輔、石井智弘、田中将斗、高橋裕次郎(6/10/12)
 棚橋とオカダがいきなり切り返し合い。
 そういうのが合っても良いですが、この試合のトップ・マッチがやるべきではないですね。
 石井と後藤が単純明快な真っ向勝負で盛り上げた後ヒールが制圧。
 孤立した後藤に合体技も決めて追い込みます。
 後藤と石井の親和性の高い打撃戦、内藤の味方である棚橋への意識、棚橋のエースとしての華など
 それぞれの個性がシチュエーションに合わせて発揮されています。
 また6人マッチに必要なスムーズさも失われていません。
 最後はややあっさり目にまとめました。
 特にメインでもないので仕方ないでしょうね。
 平均的な良試合。
 (執筆日:11/1/12)

D初代NEVER王者決定トーナメント準決勝:石井智宏vs.田中将斗(11/15/12)
 激しいエルボー戦からスタート。
 石井は田中や関本が戦場とする
 スピーディな肉弾戦を行えるだけの才能がありますからね。
 非常に期待感が高まりました。
 しかしハード・ヒットをベースに
 田中の気合起きなどを駆使した試合構成に田中は確かについていってはいるものの
 タフ・マンを
演じて特化試合にする気概がそこにはない。
 アンダーカード・レスラーとして日々過ごしているために
 どういうことをすれば良いのか分かっていない、
 そもそも今までの枠をぶち破る能力があることや、
 それを許されるレベルに自分が押しあがっていることが十分認識されていないように思えます。
 一歩踏み込めば激変する可能性は見たもののまだまだな試合内容。
 平均的な良試合です。

Eタッグ・リーグ公式戦:オカダ・カズチカ、YOSHI-HASHI vs.中邑真輔、石井智宏(11/21/12)
 見るからにオカダに傷をつけないために
 パートナーに抜擢されたようなYOSHI-HASHIですが
 この試合では石井と良い無骨なぶつかり合いを見せています。
 石井もYOSHI-HASHIが相手とあって対等な意識で試合を運んでいましたね。
 中邑とオカダの火花を散らした攻防は当然に良く、
 そこに深くはないものの煽りから合体技までタッグ要素をまんべんなく取り込んで、
 中々良い試合に仕上がっています。
 (執筆日:12/31/12)

F真壁刀義vs.石井智宏(12/23/12)
 Noahばりにエルボーの打ち合い。
 この対等な位置づけに戻すシーンを中心に据えながら、
 石井が一歩引いても戻す一進一退の攻防を繰り広げます。
 単純に戻しやすく安定している分、
 画一的に陥りやすい欠点のある構築ですが、
 この試合は見事にコントロールし調整してのけている。
 その上で技の重みを高く押し上げていて、
 現代では見慣れたスーパープレックスもインパクトがあったし、
 石井のパワー・ボムもカウントが3取れそうに見えた。
 そしてそこには同時に石井に勝って欲しいと思わせる思いものっていました。
 ラリアット相打ち、エルボーの打ち合い、ヘッド・バッドの打ち合いをクライマックスにのっけって盛り上げました。
 残念ながら石井は敗北してしまいましたが、
 ちょっとしたマジック・タイムだったといっていい素晴らしい試合。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:1/13/13)

G獣神サンダー・ライガーvs.鈴木みのる(12/23/12)
 ライガーが上半身裸、飾りなしのマスクで登場。
 かつてのvs.UWFプレイバックとばかりに
 意図的には引かないリアルなレスリングの攻防を繰り広げます。
 みのるがベースボール・スライドに対してアキレス腱固めに捕らえてからの
 後半戦はレスリングから抜け技の戦いになります。
 しかし打撃の位置づけが良く
 序盤のレスリングにおける緊張感が依然としてある。
 最後のフィニッシュも素晴らしい見せ方でした。
 中々良い試合。

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@棚橋弘至、曙、後藤洋央紀vs.中邑真輔、田中将斗、石井智宏(7/19/12)
AJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.KUSHIDA(9/7/12)
Bイリミネーション・マッチ:後藤洋央紀、棚橋弘至、カール・アンダーソン、内藤哲也vs.オカダ・カズチカ、中邑真輔、田中将斗、高橋裕次郎(5/5/12)
C後藤洋央紀、棚橋弘至、内藤哲也vs.オカダ・カズチカ、中邑真輔、石井智弘、田中将斗、高橋裕次郎(6/10/12)
D初代NEVER王者決定トーナメント準決勝:石井智宏vs.田中将斗(11/15/12)
Eタッグ・リーグ公式戦:オカダ・カズチカ、YOSHI-HASHI vs.中邑真輔、石井智宏(11/21/12)
F真壁刀義vs.石井智宏(12/23/12)
G獣神サンダー・ライガーvs.鈴木みのる(12/23/12)