新日本プロレス:Dominion 6/16/12の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | Jrヘビー級タッグ王座戦:獣神サンダー・ライガー、タイガー・マスクvs.TAKAみちのく、タイチ 後藤洋央紀、内藤哲也vs.中邑真輔、田中将斗 IWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至 |
@プリンス・デヴィット、KUSHIDA、BUSHI vs.飯伏幸太、ケニー・オメガ、佐々木大輔
A永田裕志、井上亘、キャプテン・ニュージャパンvs.YOSHI-HASHI、石井智宏、ロッキー・ロメロ
BJrヘビー級タッグ王座戦:獣神サンダー・ライガー、タイガー・マスクvs.TAKAみちのく、タイチ
ライガーの怒りの表現はそこらへんの現役選手と比べてもずば抜けています。
TAKAの磐石な攻守、煽りに加えて、タイチがそれに比類するものを見せたので大いに盛り上がりました。
タイガーはいつもと変わらず部外者でしたが、いつものことなのでしょうがない。
TAKA、タイチが見事に場を制圧すると
ライガーのマスク部分を段階的に奪い取ってストーリーを奏でます。
その上でマスクを引き裂くとライガーが狂神に変化し毒霧というサプライズ。
暴れまわってテーブル葬から完結。
二ア・フォール合戦なしの勧善懲悪のため
10分ないものの見事なストーリー・テリングでした。
ぎりぎり好勝負。
Cカール・アンダーソン、タマ・トンガvs.MVP、シェルトン・ベンジャミン
DJrヘビー級王座戦:ロウ・キー(ch)vs.田口隆祐
田口は攻めにリズムがあり、
受けではぐったりと良い感じにダメージ表現。
受け手からの反撃の仕方も良く、
脚へのダメージも忘れていない。
この日の田口はどこから見ても完成されていて感心しました。
逆にロウ・キーに課題が見えましたね。
パワフルだし印象的な切り返しもあるものの
田口に比べるとやや散逸で田口につなぎとめてもらっていました。
田口がBotSJ優勝者として挑戦するという経緯からすると
リアルにロウ・キーが気圧されていても悪くないが
王者としてもう1歩上の仕事を期待したい。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Eタッグ王座戦:矢野通、飯塚高史(ch)vs.天山広吉、小島聡
F後藤洋央紀、内藤哲也vs.中邑真輔、田中将斗
IC王座を争う後藤と中邑の攻防が良いですね。
後藤の過激さと中邑の受けが親和しつつも激しいぶつかり合いもある。
特に中邑の動作はいつも以上に機能的でした。
田中と内藤は両者に共通するスピード感で勝負。
こちらは同じ色合いでの競い合いです。
更には個のぶつかり合いだけでなく
その上位にタッグとしての枠組みがあり連携技も要所に含まれている。
4人の魅力が詰まった濃密な一戦でした。
ぎりぎり好勝負。
G真壁刀義vs.鈴木みのる
打撃の打ち合いからスタート。
真壁の仮想的な調整とみのるのアピールで盛り上げます。
中盤はみのるが脚攻めへ。
真壁の強みを活かし、弱みが出ないようにミックスしていますね。
みのるの各種サブミッションで時間を稼ぎ最後まで作り上げました。
ちょっとくさい攻防だが、それ以外は上出来。
中々良い試合。
HIWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至
序盤のレスリング。
オカダがカリスマ性を感じさせるアピール及びダイナミックな基本技を見せます。
棚橋はこれに対し脚狙い。
序盤らしく抑え気味に攻めて行きます。
1回コーナー上からの転落ネタを挟んでから定番のコーナー上へのドロップ・キック炸裂。
これでオカダのペースとなります。
オカダの攻めは前回に比べ多視点から見ても隙のないものでしたね。
棚橋が低空ドロップに場外へのダイビング・クロス・ボディを決め反撃。
ここまではお互いの正統な良さを出す必然の構築です。
それ故若干既視感は覚えますが、
2戦目らしい読み合いの攻防を後半まで抑え、
前半を完成度の向上に努めたことには好感が持てます。
終盤は棚橋のテキサス・クローバー・ホールドの見せ方が上手く、一層深みのある攻防でした。
完成度はピカイチ。ただ名勝負と呼ぶにはドラマ性、特別性がほんの少し足りないかもしれない。
文句なしに好勝負。
総評
タッグ王座戦以外は他の試合も良い試合だったようで間違いなく年間最高大会候補として食い込んでくるかと。
DVD Rating:★★★★★
(執筆日:9/1/12)
注目試合の詳細
なし試合結果
@プリンス・デヴィット、KUSHIDA、BUSHI vs.飯伏幸太、ケニー・オメガ、佐々木大輔A永田裕志、井上亘、キャプテン・ニュージャパンvs.YOSHI-HASHI、石井智宏、ロッキー・ロメロ
BJrヘビー級タッグ王座戦:獣神サンダー・ライガー、タイガー・マスク(新チャンピオン!)vs.TAKAみちのく、タイチ
Cカール・アンダーソン、タマ・トンガvs.MVP、シェルトン・ベンジャミン
DJrヘビー級王座戦:ロウ・キー(ch)vs.田口隆祐
Eタッグ王座戦:矢野通、飯塚高史(ch)vs.天山広吉、小島聡(両者リングアウト→再開→ノー・コンテスト)
F後藤洋央紀、内藤哲也vs.中邑真輔、田中将斗
G真壁刀義vs.鈴木みのる
HIWGP王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至(新チャンピオン!)