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新日本プロレス:New Japan ISM in Ryogoku 2/15/09の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

SlamBamJam製。
2枚、約4時間5分です。

@Jrタッグ王座#1コンテンダーズ・マッチ:裕次郎、内藤哲也vs.田口隆介、プリンス・デヴィットvs.邪道、外道vs.ミラノ・コレクションAT、石狩太一
 Jrなので綺麗にはけられていますね。また打ち合いも見栄えがします。
 しかし基本を押さえているというだけで特筆すべきものはありません。
 オープニングとしてはこのぐらいの軽さでいいのだろうけど
 コスト・パフォーマンスを考えるとやや過剰ぐらいの打ち合いまでやっても良いのではないかと。
 悪くない試合。

A長州力、中西学、井上亘、平澤光秀vs.本間朋晃、カール・アンダーソン、石井智宏、飯塚高史
 長州の基本的なサブミッション時においても
 相手を押さえつけていなければならないという意識は若手も学ぶべきです。
 この試合において語るべきはそれぐらいで
 他は8マンという事で誰かが目立つ事もなく、軽く乱戦を織り交ぜて遺恨を加える程度の内容です。
 少し悪い試合。

Bビア・マニーInc vs.蝶野正洋、AKIRA
 AKIRAがすぐリアクションを返すので細かい一進一退が生まれます。
 蝶野は絵作りで貢献するも攻防を行う能力発揮はなし。
 ビール拭きかけからBMIが余裕を残した形で締めましたね。
 悪くない試合。

CJrヘビー級王座戦:タイガー・マスク(ch)vs.獣神サンダー・ライガー
 序盤のライガーの距離感は素晴らしい。
 間合いを空けている事で動きが際立つし、相手の反応時間も稼げるし、感情を語る事も出来る。
 しかしそんな土台をタイガーは見事に壊してみせる。
 攻めの組み合わせがしっちゃかめっちゃか。
 そんなタイガー相手だからか後半はライガーが押せ押せモード。
 やり過ぎて自分の1つ1つの技の意味合いをなくしています。
 そして最後は必殺技返して変形必殺技使えば格好がつくと思っている悪癖エンディング。
 悪い試合。

D永田裕志vs.後藤洋央紀
 序盤は積極的な攻めあい。
 永田の試合の止め方は上手いし、
 後藤も腕狙いと他のコンビネーションが良いのでリズムが生まれている。
 永田は表情がいまいちながら白目が売りになっているようにそこはもうどうしようもない事ですからね・・・。
 受け自体は良く後藤の攻めを引き出していた事を褒めるべきでしょう。
 続いては永田が膝攻めで反撃する展開。
 こちらも膝に拘って封じ過ぎず根性で反撃する余地を残しているのが良いですね。
 終盤は後藤がまだ永田と対等に戦えるレベルにないのと
 それを補うサブミッションがまだ使いこなせていないために今一歩でしたが
 後藤がステップ・アップするきっかけになる内容でした。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 
Eウェルター級王座戦:ミスティコ(ch)vs.メフィスト
 ミスティコの見得に観客がちゃんと応えていて雰囲気は良し。
 しかしいきなりミスティコが軽く膝を痛めてしまう。
 そのためにいつもより少ない攻防数で切る事になり、
 中核の流れもショート・カットする事になっています。
 1本勝負に適応できていないか、
 それとも日本の観客の反応にむらがあるために流れを掴めていないのか
 長時間見せる構築は余り出来ていません。
 その上、技がちょっとでも綺麗でなかったら
 日本の観客は大きく反応が落ちてしまいますからね。
 負のスパイラルに陥る。
 しかし駄目なりに王座戦として最低限の仕事はしています。
 悪くない試合。

Fカート・アングルvs.ジャイアント・バーナード
 序盤でカートがジャーマンしても利かないとしたように
 バーナードの体躯の見せ方は上手かったですね。
 しかしその序盤は全然活かされない。
 全然必要もないのにカールが介入を始めるし、
 バーナードの攻めターンではカートがまったく動かない。
 またバーナードが危険技だと認知させるために気を払っていて
 結局機動力のある怪物らしさが失っていて終盤もそこまでギアが上がらない。
 最後も介入ネタからのフィニッシュ。
 WWEの通常放送でこれ以上の内容を残していたとしても驚かない。
 悪くない試合。
 
Gタッグ王座戦、ハードコア・マッチ:チーム3D(ch)vs.真壁刀義、矢野通
 前半は観客席での乱闘。
 日本の観客がそこまで熱狂しないので手抜きはしていません。
 リングに戻れば複数の凶器を持ち出し、トルネード式の攻防。
 しかし密度は薄いし、タッグ要素もなし。
 かといって控えがコーナーに戻り通常式になった後もタッグとしての盛り上げはなく
 全然駄目駄目、ハードコア要素があるから楽しめる程度の内容でした。
 少し悪い試合。

HIWGP 王座戦:棚橋弘至(ch)vs.中邑真輔(2/15/09)
 とにかく中邑はMMA的見せ方とプロレス的見せ方の組み合わせが下手。
 既存の流れを使いたくない、なんて
 彼のレベルで望むべき事ではありません。
 避けで緊張感を生もうとした序盤は変調で外します。
 序盤に腕狙いを見せたので振りはありますが
 やっぱり飛びつきアーム・バーのタイミングは唐突。
 中邑はサブミッションを単発で使いますからね。
 サブミッションを入れるために打撃、投げで崩そうという考えがこれっぽちもないのには呆れる。
 ラリアットは下手だし、エルボーの打ち合いは目指している絵にないはずです。
 サブミッションの切り返し、重い蹴り、脚攻めのセルで良い物を見せ良い試合にはなったけれど
 棚橋が鉄板で豊富な切り返しで試合を作っている、からこそです。
 勘違いしてはいけません。
 まあまあ良い試合。

総評
 楽しめなくもないが豪華な面子の割には内容に乏しい。
 (執筆日:12/26/11) 
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@Jrタッグ王座#1コンテンダーズ・マッチ:裕次郎、内藤哲也vs.田口隆介、プリンス・デヴィットvs.邪道、外道vs.ミラノ・コレクションAT、石狩太一
A長州力、中西学、井上亘、平澤光秀vs.本間朋晃、カール・アンダーソン、石井智宏、飯塚高史
Bビア・マニーInc vs.蝶野正洋、AKIRA
CJrヘビー級王座戦:タイガー・マスク(ch)vs.獣神サンダー・ライガー
D永田裕志vs.後藤洋央紀
Eウェルター級王座戦:ミスティコ(ch)vs.メフィスト
Fカート・アングルvs.ジャイアント・バーナード
Gタッグ王座戦、ハードコア・マッチ:チーム3D(ch)vs.真壁刀義、矢野通
HIWGP 王座戦:棚橋弘至(ch)vs.中邑真輔(2/15/09)