TOP日本のプロレス年度ベスト版 →Highspots:Best of the 2000's Disc 9:2006-2007

Highspots:Best of the 2000's Disc 9:2006-2007の分析


名勝負 なし
好勝負 BotS Jr決勝:稔vs.タイガー・マスク(6/18/06)

ケージ・オブ・デス(フォール を取られた者はマスクを脱ぐか髪を切られる):ミスティコvs.ペロ・アグアーヨJrvs.ヴィジャノIVvs.ドクトル・ワグナーJr vs.ウルティモ・ゲレロvs.リスマルクJr vs.ブルー・パンテルvs.アトランティス(CMLL 74th Anniversary 9/28/07)

サモア・ジョーvs.ネクロ・ブッチャー(IWA-MS Something to Proove 6/11/05)

Highspots製。

@IWGP王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.中邑真輔(1/4/06)
 レスナーが様式に従わないフット・ワークを見せています。
 新日本から求められたのであろうリアリティーを意識した試合運びとなっていますね。
 こういう世界観の中では試行錯誤が重要ですので、
 中邑の唐突もその中で許容される。
 9分なかったものの狙った方向性を上手く収めている。
 平均的な良試合。

ABotS Jr決勝:稔vs.タイガー・マスク(6/18/06)
 まずは仕掛けを防ぎあい決勝らしい舞台を作り上げます。
 タイガーの融通の利かなさ、MMAの素養が上手く活かされていて緊張感がありますね。
 序盤とはいえ稔の視線の置き方がいまいちだったのが勿体無いですけど。
 中盤はタイガーが稔の負傷箇所、腕に狙いをつける。
 時々どう進めるべきかラインを見失う場面もありましたが
 全体的に強烈なサブミッションとそれ以外の技を織り交ぜる事が出来ていました。
 トぺの直後にツームストンで駄目押ししたのはインパクトがありましたね。
 稔は変則的な形で反撃を試み、独特のリアリティーを生み出します。
 判官びいきな会場の雰囲気を一層掻き立てました。
 終盤は技の数量に頼っている印象が強く、
 ここぞという時に1つの技で語りきれていませんが、
 クイック及びアーム・バーの織り交ぜが成功しており、
 稔の面白さがストレートに反映されたクライマックスとなっています。
 ぎりぎり好勝負。

B武藤敬司、蝶野正洋vs.天山広義、小島聡(新日本プロレス 1/4/07)
 武藤がいきなりシャイニング・ウィザード・・・。
 タッグになると間が使えずワン・パターンぶりが目立ちますね。
 蝶野と連携技が見せれる訳でもないし、豪華な張りぼての印象。
 技をばらまき無為の一進一退で何とか悪い試合になる事は逃れています。
 若手の勢いvs.ベテランのコントロールで上手く交われば良かったのですけどね。
 相手に足りない所が目立って成功せず。
 平均レベルです。 

Cグレート・ムタ、RG vs.インリン、TAJIRI(6/17/07)
 RGが魔法のランプを壊すとムタが出てくる、という開始直後のスキットからタッグ・マッチに。
 ムタXタジリなら時間を稼ぐ事も出来たでしょうが、
 ムタXタジリ含め、全て顔合わせから生み出る以上の物は求めず
 台本プロレスのラインを決して踏み越えない、短めの内容になっています。
 ファン・マッチとしてなら楽しめる。
 悪くない試合。

Dケージ・オブ・デス(フォール を取られた者はマスクを脱ぐか髪を切られる):ミスティコvs.ペロ・アグアーヨJrvs.ヴィジャノIVvs.ドクトル・ワグナーJr vs.ウルティモ・ゲレロvs.リスマルクJr vs.ブルー・パンテルvs.アトランティス(CMLL 74th Anniversary 9/28/07)
 最初から全員がケージに入ると
 脱出で抜けて行き最後の2人になるとフォールのみの決着、という試合形式。
 8人いるのでルチャらしい攻防も余り無く
 ウォー・ゲームス系の試合ですが予想以上に楽しめましたね。
 その一番の理由は脱出の連続で単調になりがちな中で
 アグアーヨという仕掛けが利いているから。
 ルードのアグアーヨは1人だけノン・マスクなんですね。
 髪切りも屈辱ですがマスクの比ではありませんから、まあずるい状況にありまして
 この上入場時にミスティコを襲撃してしまうんだから
 ルードとして最高の反応を受けます(勿論彼自身も素晴らしいパフォーマンスを見せました)。
 こうなると他のレスラーの脱出とアグアーヨの脱出は同列ではなく緩急が生まれるんですね。
 他にもアトランティス、ウルティモ、ヴィジャノの結託など
 脱出への持って行き方も多様で素晴らしい。
 脱出の順序含め上手く試合を構築していましたよ。
 只残り4人に なってからの死闘モード以降は
 もう少し攻防を頑張れると思いますけどね。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/25/08)

@サモア・ジョーvs.ネクロ・ブッチャー(IWA-MS Something to Proove 6/11/05)
 ルールも観客も関係ねぇ、という雰囲気を立ちかまえで
 一気に作り上げると苛烈且つハードな攻め合いで
 かつてない程スピード感のある戦いを見せました。
 またジョーにその気が無くても投げでは
 ネクロが頭から落ちていて驚異的なスポットになっています。
 クライマックスも柵の導入というシンプルな仕掛けが利き、
 リアリティーのある10カウント・ダウンまでやりきりました。
 疲れを無視している訳でもないのに全編弾けあって
 リプレイが実際の試合時間より長いという摩訶不思議な現象が起きる程濃密でした。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:11/9/09)

総評
 ここからは元ネタがない訳ですが、
 2005年からおまけで1試合引っ張ってくるという反則技もありつつ
 他と遜色ない内容に仕上がっています。
DVD Rating:★★★☆☆
 (執筆日:9/1/11)

注目試合の詳細

Dケージ・オブ・デス(フォールを取られた者はマスクを脱ぐか髪を切られる):ミスティコ対ペロ・アグアーヨJr対ヴィ ラノIV対ドクトル・ワグナーJr対ウルティモ・ゲレロ対リズマークJr対ブルー・パンテル対アトランティス
  それぞれ入るなり殴りかかっている。
  最後にミスティコの入場。
  その前に入場していたアグアーヨが花道で襲いかかりチェーン攻撃。
  ミスティコが花道にダウンしたまま扉が閉じられる。
  扉をチェーンで施錠しようとしたアグアーヨに数人が襲いかかりリンチ。 
  ミスティコは起き上がるとケージを登って行きダイビング・クロス・ボディ。
  ワグナーとリズマークが食らう。
  アグアーヨがケージを登っていく。
  パンテルを振り切り天辺に辿りつきアピール。
  外側に出るもレフェリーが有効ではないと言っている。
  アトランティスとウルティモがケージを乗り越えて追いつくと殴りつける。
  ケージにぶつける。
  アグアーヨをリングに入れる。
  連携技も出る。
  ワグナーがケージを登ろうとする。
  ヴィジャノがしがみつき肩車した状態に。
  ウルティモが2人を乗り越えてケージを出ようとするも防がれる。
  ワグナーはヴィジャノを蹴り落とすとまた登ろうとする。
  ヴィジャノが引き摺り下ろしパワー・ボム。
  アグアーヨが振られたミスティコを打ち上げる。
  ミスティコはケージにしがみつき直撃を避けると登っていく。
  リングから火花が飛び煙に包まれる。
  アグアーヨがミスティコにしがみつく。
  他のレスラーもやってきて1コーナーに団子状態。
  外れて別コーナーではパンテルが脱出を狙うもヴィジャノにつかまり肩車されている。
  アグアーヨはミスティコのマスクの紐を解いている。
  ヴィジャノがパンテルにエレクトリック・チェアー。
  ヴィジャノは登ろうとするも火花に当たったか降りる。
  ワグナーがケージ上からミスティコを落とそうとしている。
  アグアーヨが脱出を狙うもウルティモとヴィジャノに阻止される。
  ミスティコらもリングに戻される。
  アグアーヨがまたミスティコのマスクを剥ごうとしている。
  レフェリーらしき人がケージ横に現れ笛を吹く。
  レスラーがいっせいに登っていく。
  ウルティモが登っていくもパンテルにつかまる。
  別のところではミスティコがのぼり、ヴィジャノが追う。
  アグアーヨにウルティモがつく。
  全員防がれる。
  1人が技を決め、別のレスラーが先程技を決めたレスラーに技を決めていく。
  ワグナーがミスティコを打ち上げるとミスティコはコーナー上にいたヴィジャノに雪崩式ハリケーン・ラナ。
 ウルティモがワグナーにモンキー・フリップを狙う。
  ワグナーは回転してコーナーに乗せる。
  アトランティスがワグナーを殴りつけコーナー上のウルティモに渡す。
  ヴィジャノがウルティモらを踏み台にケージを上っていく。
  パンテルがしがみつくもアグアーヨに引き離される。
  ヴィジャノが脱出に成功(9分)!
  ウルティモが後に続こうとする。
  パンテルが脚にしがみつく。
  ミスティコがケージ上に登りウルティモと殴り合い。
  ワグナーも同じ付近のケージ上へ。
  一方外れた場所からこっそりとアグアーヨがケージを登っていく。
  気づいたパンテルが脚にしがみついて妨害。
  残りの5人はお互い妨害されリングまで戻る。
  アグアーヨがケージを登るもウルティモらに阻止される。
  ミスティコがケージを登るもワグナーが妨害し追い越そうとする。
  ヴィジャノ ら も上がってきて阻止。
  結束したアトランティス、ウルティモ、ヴィジャノはミスティコに3連続攻撃。
  アグアーヨやワグナーがケージを登ろうとするも防がれる。
  ウルティモがアトランティスを打ち上げケージにしがみつかせる。
  アトランティスはそのまま脱出(13分)!
  アトランティスとウルティモは握手。
  3人が各コーナーで登っていくも残りの3人に防がれる。
.  ワグナーはミスティコの蹴りを受け止めるとドラゴン・スクリュー。
  他のレスラーにも技を決める。
  ミスティコが攻撃していたウルティモにスーパープレックスを狙う。 
  ウルティモが逆にフェイス・バスターを決める。
  ヴィジャノの協力を得てウルティモがパンテルに雪崩式パワー・ボム。
  今度はワグナーに同じ事を狙う。
  ワグナーは隙を突いてケージを登る。
  ウルティモ、ワグナーを蹴りつけると脱出に成功(18分)!
  パンテルがケージを登るもウルティモが脚にしがみつく。
  ウルティモが登っていくもミスティコが防ぐ。
  アグアーヨが登っていくもパンテルが防ぐ。
  ウルティモがミスティコに雪崩式の技を狙う。
  ミスティコは防ぐとケージを乗り越える。
  後は降りるだけだが、そのときパンテルがアグアーヨを捕らえダイブだと叫ぶ。
  ミスティコは応じダイビング・クロス・ボディへ。
  しかし避けられパンテルに誤爆。
  雪崩式の技を防がれコーナー上にいたウルティモがケージを上り始める。
  アグアーヨがケージ上で追いつく。
  ヴィジャノがアグアーヨを殴りつけて引き離す。
  今度はパンテルがウルティモにしがみついている。
  ミスティコがパンテルの側に上ってくる。
  パンテルはミスティコを落とすとウルティモも下ろす。
  ミスティコを起こそうとしている。
  その隙を突いてウルティモが素早く脱出(21分)!
  残るはアグアーヨ、ミスティコ、パンテル、リズマークの4人。
  それぞれ疲労の色が濃くなっている。
  アグアーヨがミスティコにダイビング・ダブル・ストンプ。
  コーナーに振り突進。
  ミスティコは避けるとその先にいたパンテルにヘッド・シザース。
  アグアーヨにもヘッド・シザースの入りから脇固めに捕らえる。
  タップさせるもこの形式では無効。
  リズマークはミスティコを蹴りつけるとロープに振る。
  ミスティコがセカンド・ロープを蹴ってトルネードDDTに持っていこうとする。
  受け止められるも最後はDDTに持っていく。
  アグアーヨがケージを登ろうとする。
  脚にしがみついてきたパンテルを蹴り飛ばす。
  ミスティコが追いつきコーナー上から蹴り落とす。
  ケージを乗り越えミスティコが脱出(23分)!
  リズマークが登ろうとするもパンテル、アグアーヨが捕まえ2人でパワー・ボム。
  アグアーヨはパンテルにドロップ・キックを決めると殴りつける。
  アピール。
  起き上がったパンテルがドロップ・トー・ホールドから脇固めでタップさせる。
  リズマークがパンテルに襲いかかる。
  もみあっている隙にアグアーヨがケージを上っていく。
  2人は気づいて後を追うも一歩遅くアグアーヨが脱出(25分)!
  残り2人となりフォール、サブミッションが有効になり脱出は無効となる。
  リズマークがパンテルにエルボー・ドロップを決めカバー。カウント2。  
  ムーンサルトを決めるもカウント2。
  パンテルがリズマークにレッグ・ロックを決める。
  リズマークがロープを掴む。
  パンテルが4の字を狙う。
  リズマークが丸め込みに切り返す。カウント2。
  リズマークがパワー・ボムを決める。
  ケージを登ろうとするも脱出は無効だといわれ降りる。
  シットダウン・パワー・ボムを決めるもカウントは2。
  パンテルが不意を突いて脇固めに捕らえる。
  リズマークがタップしパンテル勝利かと思われたがリズマークの脚がロープの外に出ていたので無効。
  リズマークが不意を突いて丸め込み。カウント2。
  パンテルがハリケーン・ラナを狙う。
  リズマークがパワー・ボムに切り返しロープに脚をかける。カウントは2。
  パンテルが不意を突いて脇固め。
  リング中央で為すすべなくリズマークはタップ!
  この結果リズマークが敗北!
  紙ふぶきが舞う。
  リズマークは観念するとマスクを脱ぐ。
  リズマークのマイク・アピール。
  パンテルを認め去っていこうとする。
  パンテルは呼び止めると戦えて光栄だと言う。


@サモア・ジョーvs.ネクロ・ブッチャー
  ジョーはレフェリーを放り投げるとネクロに殴りかかる。
  フォア・アームズの打ち合いから延髄切り。
  場外に逃れたネクロにトペ・スイシーダ。
  観客席の椅子に座ったネクロに蹴りを叩き込む。
  ネクロもチョップにヘッド・バッド。
  ジョーがヘッド・バッドを打ち返しネクロは流血。
  ネクロは椅子を投げつけていく。
  ジョーが場外でパワー・スラムを狙うも
  崩れてネクロは頭から落ちる。
  ジョーは容赦なくオレ・キック。
  リングに戻し甚振っていく。
  ネクロはビッグ・ブーツを決め落とすと柵を持ってくる。
  柵をジョーになげつけその上からセントーン。
  ジョーはエプロンから場外へのコンプリート・ショット!
  Holy Shit!Holy Shit!
  ジョーは顔面が真っ赤に染まったネクロをリングに戻すと
  セカンド・ロープに橋渡しにした柵の上にパワー・ボム!
  カバーするもカウントは2!
  更に椅子の上へのジャーマンを決めカバー!カウントは2!
  Necro!Necro!Joe!Joe!
  ネクロが拳をたたきこんでいく。
  ジョーも張り手連発に膝を叩き込んでいく。
  起き上がろうとするネクロの側頭部を蹴り飛ばす。
  ネクロはロープを掴んで立ち上がろうとするも倒れこみカウント10!
  ジョーの勝利! 
  ジョーはネクロを脚蹴りにする。
  ネクロが立ち上がりジョーに襲い掛かる。
  ジョーはやってられるかと立ち去る。
  IWA!IWA!Necro!Necro!
  Match of the Year!Match of the Year!

試合結果

@IWGP王座戦:ブロック・レスナー(ch)vs.中邑真輔(1/4/06)
ABotS Jr決勝:稔(優勝!)vs.タイガー・マスク(6/18/06)
B武藤敬司、蝶野正洋vs.天山広義、小島聡(新日本プロレス 1/4/07)
Cグレート・ムタ、RG vs.インリン、TAJIRI(6/17/07)
Dケージ・オブ・デス(フォール を取られた者はマスクを脱ぐか髪を切られる):ミスティコvs.ペロ・アグアーヨJrvs.ヴィジャノIVvs.ドクトル・ワグナーJr vs.ウルティモ・ゲレロvs.リスマルクJr vs.ブルー・パンテルvs.アトランティス(CMLL 74th Anniversary 9/28/07)
@サモア・ジョーvs.ネクロ・ブッチャー(IWA-MS Something to Proove 6/11/05)