Highspots:Best of Stan Hansen Disc Eightの分析
名勝負 | スタン・ハンセンvs.小橋健太(全日本プロレス 7/29/93) |
好勝負 | なし |
Highspots製。
約2時間15分です。
@スタン・ハンセンvs.小橋健太(全日本プロレス 7/29/93)
さて三沢戦でハンセ ンのシングルは厳しくなっている、と書きました。
逆に言えばタッグではまだまだ通用するという事。
なぜならばその肉弾力、迫力に隠れがちですが
非常に素晴らしいインサイド・ワークを持っているからなんですね。
このインサイド・ワーク、これを今回最大限に使ったために
全盛期と同じなんて言わずハンセンのキャリアの中でも一押しの名勝負が生まれたのです。
具体的に見ていくと全体的な基調はラフ・ファイト。
序盤はハンセンがリングと場外の間の境界性を上手く使い
(HBK対ラモンのラダー初戦が近いですね)
特別な土台を作ると小橋が執拗なヘッド・ロックに引き継ぎます。
小橋がこれを使うと絶対外れませんね。
この2つはコンセプトというソフト面な訳ですけどハード面も素晴らしい。
今回、両者は打撃という技種に対しての感性が研ぎ澄まされていて
それが観客に与える効果を分かっているんですね。
概念を理解し、それを実際に具現化してみせる。脱帽です。
ところでクオリティの高さと記憶に残るかが必ずしも正比例しないのは
年間最高試合の例を見てもお分かりの通り。
しかしこの試合はその点についてもぬかりなし。
フィニッシュ・シーンがコーナー上の小橋にウェスタン・ラリアート炸裂というオリジナル・ワンになっています。
ハンセンの異質なファイトが小橋という最高の卵と融合して産まれた歴史的な名勝負。
(執筆日:12/13/08)
Aスタン・ハンセンvs.スティーブ・ウィリアムス(4/14/96)
ベイダー戦並みのぶつかり合いが見れると思いきや、
ハンセンは奇襲をかわすといきなり地面でDDTを決めウィリアムスをダウンさせます。
ウィリアムスが有効な反撃が出来ず、復活してからも試合運びが滅茶苦茶。
基本的にスローだったのもマイナスですね。
技自体は当然迫力がありましたがこんな内容ではいけません。
少し悪い試合。
B三冠王座戦:川田利明(ch)vs.スタン・ハンセン(3/4/95)
ガタの来ているハンセンを、旬の四天王が支配する三冠王座戦に30分越えの時間枠と共に放り込むなんて無謀すぎます。
それによりハンセンはベースの打撃が本来とは違う、相手を待つそれになっているし、
川田も相手が純四天王プロレスでないせいか歪なリズムを鳴らす。
結果、意思疎通に時間のかかったダウン・ベースの試合運びは必要以上にスロー。
どの時間帯にもそれなりの展開、キーとなる攻防はあったけれど
どの時間帯においてもベスト・ウェイでない事を常に感じさせる内容でした。
悪くない試合。
C世界タッグ王座戦:川田利明、田上明(ch)vs.スタン・ハンセン、ゲイリー・オルブライト(1/24/96)
とにかくオルブライトがいけませんね。
タッグ・ワークは劣るしシングルも動きが単調。
速いペースと投げ+レスリングというスタイルは良いんですけどね。
一方のハンセンは四天王タッグに使われる素材を見せていた人ですからね。
川田、田上と同じ高いレベルでしっかりと仕事をこなしていました。
中々良い試合でした。
(執筆日:11/25/08)
Dスタン・ハンセン、ベイダーvs.小橋健太、ジョニー・エース(5/1/98)
小橋はトップに上り詰めた時期ですから素晴らしい働きを見せています。
しかし残り3人は思ったような活躍ではありませんでしたね。
ベイダーはラッシュが弱くタッグで魅力を抑えられた感じ。
エースはとにかくインパクト不足で無駄に弱い役。
ハンセンは打撃が弱くなっているのが分かるほど衰えている。
時間をかけているのでそれなりにクオリティはありますが
一番充実している小橋が何とか丸め込みで勝ちを拾う結末には首を傾げざるを得ない。
平均レベル。
引退セレモニー(1/28/01)の様子を収録。
総評
8枚組みという異例の大ボリュームなので
多少ばらつきがあっても満足いく内容になっていますね。
シングルでは地味にvs.猪木が面白かったし
タッグではゴディとのタッグが、相手としてはザ・ファンクスが面白かったですね。
DVD Rating:★★☆☆☆
(執筆日:8/26/10)
注目試合の詳細
@スタン・ハンセン対小橋健太(全日本プロレス 7/29/93)ハンセンは苛立っていたのかテープを回収しようとした若手を踏みつける。
小橋がその隙に襲いかかる。
ハンセンが場外に転がり出る。
小橋は追うと張り手の連発にDDT。
エプロンからフライング・ショルダー・タックルを決める。
リングに戻そうとする。
ハンセンが防いで張り手を連発。
小橋はチョップを打つと張り手を返しラリアット。
ハンセンがふらつきリングに逃げようとする。
小橋は防ぐと鉄柱にぶつける。
リングに戻すと蹴りつける。
腕折り。
ハンセンがヘッド・バッド。
小橋がロープに走りラリアット。
カバーするもカウント2。
ヘッド・ロック。
ハンセンは起き上がるとバック・ドロップに切り返す。
しかし小橋はロックを離さない。
カバーに移行。
ハンセンはカウント2で返すと場外に転がり出る。
小橋が追いビッグ・ブーツ。
喉元を踏みつけリングに戻す。
カバーするもカウント2。
サッカーボール・キック。
ブレーン・バスターでカバー。カウント2。
ヘッド・ロック。
ハンセンがロープに掴まりもたれかかる。
小橋はレッグ・ドロップでロープに叩きつけるとスライディング・キック。
チョップを浴びせリングに戻す。
ハンセンがロープに走る。
小橋がショルダー・スルーを決めカバー。カウント2。
ヘッド・ロック。
ハンセンは起き上がると腹にパンチ。
小橋がフォア・アームズを浴びせブルドッグ。
カバーするもハンセンがロープに脚をかける。
チョップ。
チョップ。
ハンセンがパンチ。
小橋がパンチ。
パンチ。
蹴る。
蹴る。
崩れ落ちたハンセンにタックルしようとする。
ハンセンがカウンターで蹴りを入れる。
小橋がたまらず場外に転がり落ちる。
ハンセンがエプロンからダイビング・ボディ・プレス。
パワー・ボムも決める。
エプロンからエルボー・ドロップ。
リングに戻しカバー。カウント2。
ニー・ドロップ。
カバーするもカウント2。
背中を蹴りつけ後頭部にエルボー・ドロップ。
カバーするもカウント2。
ハンセンがチョップ。
小橋がビッグ・ブーツ。
ハンセンが張り手。
小橋、ダウン。
ハンセンは後頭部にニー・ドロップを決めカバーする。カウント2。
背中にニーを入れる。
チョップ。
小橋もチョップ。
もう1発。
ハンセンが張り手。
小橋も張り手。
2発。
3発。
ビッグ・ブーツで倒す。
小橋が這ってカバーに行く。カウント2。
ミサイル・キックへ。
ハンセンは避けて自爆させるとカバー。カウント2。
セカンド・ロープからダイビング・ボディ・プレスを決めるもカウント2。
ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
小橋が蹴り上げスーパー・キック。
続けてドロップ・キック。
コーナーのハンセンにビッグ・ブーツ。
ニー・ストライク。
マシンガン・チョップを決める。
セカンド・ロープに脚をかける。
ハンセンが押し飛ばす。
サッカーボール・キック。
起き上がった小橋に張り手連発。
小橋も張り手を連発。
ハンセンが頭部を掴んで倒す。
小橋が起き上がり吼える。
ハンセンがヘッド・バッドからビッグ・ブーツ。
小橋が耐えラリアット。
DDTを決めカバー。カウント2。
ハンセンを起こそうとする。
ハンセンが不意をついてラリアットを放つ。
小橋は避けスリーパー。
ハンセンがスナップ・メアで逃れる。
小橋は蹴りつけるとスリーパー。
ハンセンがロープを掴む。
小橋がハンセンの背中にニー・ストライクを入れカバー。カウント2。
ヘッド・ロックを決めるとロープを使おうとする。
その動きを利用してハンセンがバック・ドロップに切り返す。
カバーするもカウント2。
ハンセンがショルダー・タックル。
エルボー・パッドを直しウェスタン・ラリアートへ。
小橋はドロップ・トー・ホールドを決めるとレッグ・ドロップ。
2発目。
ロープを使って3発目。
ダイビング・レッグ・ドロップでカバー。カウントは2。
もう1度カバーするもカウント2。
ボディ・スラムを決めるとレッグ・ドロップ。
そしてムーンサルト。
カバーするもカウントは2。
ハンセンを起こそうとする。
ハンセンが不意をつきニー。
殴りつけ延髄切り。
両者ダウン。
先に回復した小橋がコーナーに向かおうとする。
脚にしがみついてきたハンセンに張り手を浴びせ蹴りつける。
ネック・ブリーカー・ドロップを決めカバー。カウント2。
サンセット・フリップを決めるもカウントは2。
スクール・ボーイもカウント2.
インサイド・クレイドル。カウント2。
もう1発。カウント2。
ロープに走りラリアット。
カバーに行くがカウントは2。
ボディ・スラムを決めるとムーンサルトを狙うべくコーナー上へ。
ハンセンが起き上がり殴りつけ体勢を崩す。
エプロンに出る。
小橋がハンセンの頭部をターン・バックルにぶつける。
ハンセンがチョップを浴びせる。
小橋がバック・エルボー。
ハンセンがヘッド・バッドを決めラリアート。
小橋がコーナー上から転げ落ちる。
ハンセンがリングに戻りカバーで1,2,3!
ハンセンの勝利!
試合結果
@スタン・ハンセンvs.小橋健太(全日本プロレス 7/31/93)Aスタン・ハンセンvs.スティーブ・ウィリアムス(4/14/96)
B三冠王座戦:川田利明(ch)vs.スタン・ハンセン(新チャンピオン!)(3/4/95)
C世界タッグ王座戦:川田利明、田上明(ch)vs.スタン・ハンセン、ゲイリー・オルブライト(新チャンピオン!)(1/24/96)
Dスタン・ハンセン、ベイダーvs.小橋健太、ジョニー・エース(5/1/98)