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Highspots:Dynamite Kid in Japan Disc Oneの分析


名勝負 ジュニア級王座戦:タイガー・マスク(ch)vs.ダイナマイト・キッド(8/5/82)
好勝負 ジュニア級王座戦:タイガー・マスクvs.ダイナマイト・キッド(4/21/83)

Highspots製。
3枚組み約4時間25分です。

@ジュニア級王座戦:藤波辰巳(ch)vs.ダイナマイト・キッド(2/5/80)
 硬い攻防ながら相手の主導権を渡さないための攻め合いで、
 同時にスター対決を醸す型も織り交ぜています。
 藤波の流血からじわじわとエネルギーが高まっていく。
 相変わらず70年代レスリングに縛られ試合は余り動かないものの
 リアリティーで惹きつけられる所がありますね。
 先ほどのお返しや、2度目の技を切り返すなど攻防も分かりやすく意味を付与している。
 デス・マッチと評しても良いタフ・マッチで
 新日Jr最初の素晴らしい試合に挙げられるのでしょう。
 ぎりぎり好勝負。

Aジュニア級王座戦:タイガー・マスク(ch)vs.ダイナマイト・キッド(8/5/82)
 この試合こそこの数え歌の極方にあります。
 進化し続ける中で縦横に動き、片方は待つ、という既存の考えから脱し
 360°の方向に同時に動いて自在にキャンパスに描いていきます。
 これにより意図を超えて試合が動いていきした。
 かといって試合の流れにだけ身を任せている訳ではありません。
 これまでの試合経験を利用して身体能力をより活かした攻防を生み、
 スポットを調整、場外による過激化を行い、ミスもフォローできています。
 まさに集大成ですね。
 更にハード・ヒットにかつてない程気持ちがこもった結果、
 表現自体はそれ程ないにも関わらず
 休むのも戦略的にアリだと思わせる、
 今にも尽きそうなぎりぎりの攻防にまで辿り着きました。
 最後もそれに終止符を打つにふさわしい新技でフィニッシュです。
 文句なしに名勝負。
 (執筆日:4/30/10)

Bジュニア級王座戦:タイガー・マスクvs.ダイナマイト・キッド(4/21/83)
 前回の試合でタイガーが首を痛めたために遺恨試合という様相。
 飄々と華麗な技を出す印象のあるタイガーが
 早い段階でトペを出したりと渾身の技でキッドに牙を向いていき、
 特別な雰囲気を漂わせています。
 これに対しキッドがタイガーの痛めている首を攻め、マスク剥ぎを狙うので
 その雰囲気はベビーフェイス対ヒールの最終決戦的ヒートにまで変化します。
 それで場が荒れた事により意思疎通が軽く乱れてますが
 戸惑いや動きが止まればすぐに相手が攻撃してフォローも出来ていますね。
 今からするとタイガーがキッドに近づいていく、
 そういう部分の見せ方を期待してしまいますが
 80年代の試合にそれを求めるのは無茶でしょうか。
 それはさておきこの試合の問題はフェンス・アウト後の試合進行。
 延長開始までに時間かけ過ぎて
 キッドの不意打ちツームストンのダメージから回復した状態になっているし、
 (公平なスポーツ観を気取ったのかもしれないけど)
 激しい場外戦の後のビール瓶は不要で、これまた流れを切っている。
 そしてその後のヒール・アピールは今更だし、
 場外でツームストンを食らった後ツームストンを打ち返せるような試合性質ではないと思いますよ。
 どうも私には終盤が受け入れられないので名勝負に入れられませんね。
 それ以外は最終決戦というべき素晴らしさなのだけど。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:4/25/10)

Cダイナマイト・キッドvs.デイビー・ボーイ・スミス(8/1/85)
 ブルドッグス対決にして師弟対決。
 スミスがシングルとして完成されるのは10年後ですから
 試合はキッドがヘビー級風味でキャリーして
 スミスもやるな、と思わせる場面を作りましたが
 全体としてはちょっと閉塞感が漂ってしまいましたね。
 それでも中々良い試合です。

DVD Rating:★★★☆☆
(執筆日:12/11/08)

注目試合の詳細

@ジュニア級王座戦:藤波辰巳(ch)vs.ダイナマイト・キッド(2/5/80)
  キッドは藤波を振るとヒップ・トス。
  アッパーカートにボディ・スラムを決める。
  ロープに振りヒップ・トス。
  卍固めを狙う。
  藤波が防ぎドラゴン・スクリュー。
  仕切り直し。
  四つに組む。
  キッドがアッパーカートを連発する。
  打ち返されるもスナップ・メア。
  コーナーに振り突進する。
  藤波は避けて自爆させるとアーム・ドラッグ。
  キッドは打撃で逃れると卍固め。
  藤波がロープに逃れようとすると両者転落する。
  両者リングに戻る。
  キッドが腕を取る。
  カバーに押し込み体をのせる。
  藤波がボディ・シザースに切り返す。
  キッドは殴りつけて逃れる。
  打撃を叩き込んでいくと藤波が流血。
  ロープに振りヒップ・トス。
  藤波は食らうもすぐに蹴り飛ばすと
  ドロップ・キックからタイガー・スープレックスを狙う。
  キッドがロープを掴んで逃れる。
  エプロンに出た藤波を殴りつけると藤波は場外に落ちる。
  リングに戻ってきた藤波を捕まえると場外に投げ捨て後を追う。
  藤波はキッドをテーブルに叩きつけるとリングに戻る。
  キッドもリングに戻る。
  キッドが藤波の額に打撃を叩き込んでいく。
  ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
  藤波がサンセット・フリップに返す。カウント2。
  キッドがダブル・アーム・スープレックスからカバー。
  藤波の脚がロープにかかる。
  藤波が反撃しサイド・スープレックス。
  カバーするもカウント2。
  キッドは蹴りつけるとダイビング・ストンプ。
  卍固めに捕らえる。
  藤波がヒップ・トスに返す。
  ロープ・ワークから藤波がドロップ・キックにいくもキッドが避け自爆させる。
  キッドがブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  ボディ・スラムからダイビング・ヘッド・バッドを決めるもカウントは2。
  藤波を落とすとテーブルにぶつけリングに戻る。
  エプロンに上がってきた藤波を殴りつける。
  藤波はエプロンに上がるとショルダー・タックル。
  サンセット・フリップを決めるもカウント2。
  キッドがボディ・スラムからダイビング・ヘッド・バッドへ。
  藤波は避けて自爆させるとドロップ・キック連発。
  落ちた所でブランチャへ。
  キッドが避けて自爆させる。
  リングに戻るとエプロンに登って来た藤波を捕まえカナディアン・バック・ブリーカーの体勢。
  逃れられるもショルダー・タックルからロープに走る。
  藤波がドロップ・トー・ホールドからドラゴン・レッグ・ロール・クラッチで1,2,3!


Aジュニア級王座戦:タイガーマスク(ch)vs.ダイナマイト・キッド(8/5/82)
  キッドが腕を取り倒す。
  タイガーは跳び起きると飛び越えてリスト・ロックを外す。
  キッドがロープに走りクロス・ボディへ。
  タイガーはかわすとソバット。
  キッドが落ちたのを見てロープに走る。
  すぐに戻ったのに対処しクロス・ボディ。
  カウント2で返されたタイガーは場外に出て間を置く。
  タイガーは腕を取られるも腰投げ。
  再び腕を取られるも華麗に取り返す。
  キッドは殴りつけて逃れるとキッチン・シンク。
  リバース・チン・ロック。
  タイガーがリスト・ロックに返す。
  キッドはロープ・ブレイクで逃れると同時に襲い掛かる。
  ロープに振る。
  タイガーは蹴りを合わせると第2撃を受け止め払いエルボー・ドロップへ。
  キッドは避けるとモンキー・フリップ。
  着地されたのでドロップ・キックへ。
  タイガーは避けるとバックを取る。
  取り合いからキッドがロープに逃げる。
  キッドがレッグ・ロック。
  タイガーが反転させる。
  キッドがロープを掴む。
  外されるやキッドはタイガーを場外に落としブレーン・バスター。
  リングに戻る。
  同じく戻ってきたタイガーにサイド・スープレックス。
  カバーするもカウント2。
  グラウンド・ヘッド・シザース。
  タイガーは跳びぬけるとロープに振りソバット・キック。
  ブレーン・バスターで落とすも自身も転落。
  キッドを柵にぶつけリングに戻る。
  戻ってきたキッドを捕まえタイガー・ドライバー。
  カバーするもカウント2。
  サイド・スープレックスからカバー。カウント2。
  グラウンド・ヘッド・シザース。
  キッドがロープに脚をかける。
  パイル・ドライバー。
  カバーするもカウント2。
  ロープに振られたタイガーがショルダー・タックル。
  ロープに走る。
  タイガーはヒップ・トスに返しドロップ・キック。
  近づいてきたキッドにモンキー・フリップ。
  エプロンに上がってきたキッドにクロス・ボディを狙うも避けられ自爆。
  キッドはコーナーに振るとカナディアン・バック・ブリーカーへ。
  逃れられるもエルボー・ドロップで動きを止めグラウンド・ヘッド・シザース。
  タイガーが反転して抜け出すと弓矢固めへ。
  完全には決められず。
  カバーするもキッドがロープに脚をかける。
  キッドが逃げて回復を図ろうとする。
  タイガーはキッドが脚を痛めたと見て狙いをつける。
  キッドはロープ・ブレイクで逃れると同時に打撃を叩き込む。
  パイル・ドライバーを狙う。
  タイガーはリバース・スープレックスで返しセントーンでカバー。カウント2。
  ロープに振りクロス・ボディへ。
  キッドは避けて自爆させるとツームストン。
  そしてダイビング・ヘッド・バッド。
  カバーするもカウントは2。
  タイガーはキッドをショルダー・スルーで落とすとランニング・ブランチャ。
  エプロンのキッドを捕まえるとリングにパイル・ドライバー。
  そしてダイビング・ボディ・プレスで1,2,3!


Bジュニア級王座戦:タイガー・マスクvs.ダイナマイト・キッド(4/21/83)
  キッドが腕を取る。
  タイガーが華麗な動きから逃れ投げるも
  キッドもまた前転して着地して見せる。
  キッドがリバース・チン・ロック。
  外させずロープ・ブレイクに逃れられてもすかさず殴りつける。
  ロープに振られたタイガーがショルダー・タックル。
  キッドがショルダー・スルーを決めるもタイガーが着地し相対する。
  ロープに走ったキッドにタイガーがソバット。
  場外に逃れたキッドにトペ・スイシーダ。
  リングに戻しブレーン・バスター。
  コーナー上へ。
  キッドはタイガーを投げ落とすとミサイル・キック。
  跳び起きるとグラウンド・ヘッド・シザース。
  タイガーは抜け出すと蹴りつける。
  ロープに振りフライング・クロス・チョップ。
  コーナー上からエルボーを決め弓矢固めを狙うも決められずレッグ・ロックへ。
  キッドがマスクに手をかける。
  タイガーはキッドをロープに振るとクロス・ボディを狙う。
  キッドがロープを掴んで自爆させる。
  タイガーはショルダー・スルーでキッドを落とすと
  ダイブを狙うも逃げるのを見てフェイク・ダイブの619。
  キッドがリングに戻りレッグ・ロック。
  タイガーは逃れるとラリアット。
  セントーンからカバー。カウント2。
  キッドがマスクを剥ごうとする。
  首狙いでブレーン・バスター。
  サイド・スープレックスからカバー。カウント2。
  タイガーがグラウンド・ヘッド・シザースから逃れロメロ・スペシャル。
  キッドがツームストンを狙う。
  タイガーが暴れて崩す。
  キッドがドロップ・キックからロープに走る。
  タイガーはモンキー・フリップで落とすとダイブを狙う。
  逃げたのを見ると1回エプロンに出てからクロス・ボディ。
  勢い余って柵の外に出てダブル・フェンス・アウト。
  両者リングに戻ると再開を要求。
  キッドがツームストンからコーナー上へ。
  タイガーがエプロンに転がり出る。
  タイガーが戻って来て再開を要求。
  キッドもアピールする。
  延長戦が決定となる。
  キッドが蹴りかかりツームストン。
  そしてダイビング・ヘッド・バッド。
  勝利を確信したかカバーにいかずヘッド・ロック。
  タイガーがバック・ドロップ。
  ツームストン。
  キッドがたまらず場外に出る。
  タイガーがブランチャにいくも避けられ自爆。
  キッドがリング内へのブレーン・バスターを狙う。
  タイガーが後ろに着地しバックを取る。
  バックの取り合い。
  キッドが場外に自ら身を投げて防ぐ。
  キッドはタイガーを柵にぶつけるとブレーン・バスター。
  タイガーがキッドを鉄柱にぶつける。
  キッドがタイガーを柵にぶつけようとする。
  タイガーが振り返しキッドを柵にぶつける。
  キッドが割った瓶を手にしてリングに入る。
  レフェリーが制止する。
  キッドは瓶を捨てる。
  見逃されることになった様子。
  キッドがタイガーに襲い掛かりマスクを剥ごうとする。
  制止しようとするレフェリーを突き飛ばす。
  ブレーン・バスターからカバー。カウント2。
  落とすとチョップ。
  タイガーがツームストン。
  キッドがお返しのツームストン。
  両者リングアウトになる。


Cダイナマイト・キッドvs.デイビー・ボーイ・スミス(8/1/85)
  キッドが不意をついて蹴りつける。
  コーナーに振ってぶつける。
  ブレーン・バスターを決めカバー。
  スミスがカウント1で押し飛ばす。
  スミスがロープに振りモンキー・フリップ。
  ボディ・スラムからカバー。カウント2。
  ロープに走りクロス・ボディ。カウント2。
  ロープに走りサンセット・フリップ。カウント2。
  ロープに走りクルーシーフィックス。カウント2。
  ロープに走る。
  キッドがカウンターでキッチン・シンクを決める。
  チン・ロック。
  コーナーに振る。
  スミスは脚を出してぶつかるのを防ぐとキッドの股下を通る。
  キッドが両脚を取り倒す。
  スミスがそれを利用し両脚で捻り飛ばす。
  スミスがアーム・ドラッグ。
  キッドは跳び起きると顔を引っかく。
  キッドがヘッド・ロック。
  ロープに振られるやショルダー・タックルへ。
  しかしスミスは倒れない。
  キッドがロープに走る。
  スミスがゴリラ・プレスに捕らえる。
  カバーするもカウント2。
  アバランシュ・スラムもカウント2。
  ブレーン・バスターからカバー。カウント2。
  チン・ロック。
  キッドは体を起こし逃れると殴りつける。
  じっくり攻めて行きダイビング・ヘッド・バッドへ。
  スミスは避けて自爆させるとロープに振る。
  ボディ・アタックからカバー。カウント2。
  チン・ロック。
  レッグ・ロックへ移行。
  キッドが立ち上がり延髄切りを決める。
  殴りつける。
  スミスも打ち返す。
  キッドがショルダー・ブロックを決める。
  スナップ・メアからグラウンド・ヘッド・シザース。
  ダイビング・ニー・ドロップを決めエルボー・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  サイド・スープレックスを決めカバー。カウント2。
  スミスがキッドを場外に投げ捨てる。
  トペ・スイシーダを決める。
  スミスがリングに戻る。
  リングに戻ってきたキッドにインサイド・クレイドル。カウント2。
  キッドが不意をついてドロップ・キック。
  スナップ・メアからヘッド・バッド・ドロップ。
  場外に落とす。
  スミスはエプロンに上がると近づいてきたキッドに蹴りを入れる。
  続けてミサイル・キック。
  クロス・ボディにいくと両者落下。
  スミスがキッドを柵に振りブレーン・バスターを狙う。
  キッドが後ろに着地しバック・ドロップ。
  キッドがリングに戻るとカウントアウト!
  キッドの勝利!

試合結果

@ジュニア級王座戦:藤波辰巳(ch)vs.ダイナマイト・キッド(2/5/80)
Aジュニア級王座戦:タイガー・マスク(ch)vs.ダイナマイト・ キッド(8/5/82)
BNWA ジュニア級王座戦:タイ ガー・マスクvs.ダイナマイト・キッド(ダブル・リングアウト)(4/21/83)
Cダイナマイト・ キッドvs.デイビー・ボーイ・スミス(カウントアウト)(8/1/85)