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Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2021 part.2の分析


名勝負 オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.Kzy(Kobe Pro-Wrestling Festival 7/31/21)
好勝負 ノー・ロープス・ランバージャック・マッチ:YAMATO vs.KAI(7/9/21)

オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.YAMATO(Kobe Pro-Wrestling Festival 8/1/21)

①ノー・ロープス・ランバージャック・マッチ:YAMATO vs.KAI(7/9/21)
 ノー・ロープ要素とランバージャック要素を上手く織り交ぜていますね。

 積み重ねていく適切な構築と
 フェイス/ヒールの雰囲気作りが光りました。
 
 かなり綺麗な構築にテーブル等のハードコアも加わって、
 しっかりとしたストーリー性で遺恨を語り切りました。

 少しこじんまりとまとまっている感もありますが、素晴らしい試合です。

 ぎりぎり好勝負。

②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.Kzy(Kobe Pro-Wrestling Festival 7/31/21)
 ワームの動きがあったかと思えば対角ロープ走り。
 Kzyの独自の発想が歌舞き、
 それにシュンの人並外れた身体能力が加わって爆発。
 攻防だけではありません。

 エプロンで場外に向けてシュンがモンキー・フリップを決めると
 完全にダウンしたKzyを見下ろします。
 その光景は圧巻でしたね。
 ハイ・フライではないハード・ヒットを指向してきた積み重ねが今、
 マスクマンならではの怖い王者像として最高に花開きました。

 シュンのハード・ヒットの一つ一つに
 Kzyもまた見事な受け身、顔芸による表現を見せます。

 アクション量が増えてもドラマ性が付随していきます。
 
 シュンはここぞのアピールの使いどころが素晴らしかったですね。

 最後は気合受けをかなり多用しながらも
 独自の攻防のチェーンを作って〆。

 飛び切りの王座戦でしたね。

 ぎりぎり名勝負。

③オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.YAMATO(Kobe Pro-Wrestling Festival 8/1/21)
 演舞から場外に移って花道、エプロンの攻防、と
 テンポ良く場面を切り替え過激スポットで盛り上げます。

 吉野の引退試合が控えている為にセミに回された格好ですが、
 それならそれで、とショート・カット気味に構築しつつ
 ベスト・クオリティは依然として目指す気概を見せます。
 
 シュンがYAMATOの良さを出しつつ、
 その上で王者として上回ってみせます。
 この上回り方がほんの少し上回る形で、
 絶妙のバランス取りでしたね。

 両膝ついた頭突き合戦は印象的で、
 昨夜には少し劣るもののトップ・クラスの王座戦でした。

 文句なしに好勝負。

④吉野正人引退試合:R.E.D.(BxBハルク、Eita)vs.吉野正人、土井成樹(Kobe Pro-Wrestling Festival 8/1/21)
 吉野は試合前の映像で一緒に最高の思い出を作りましょう、と締めくくり。

 吉野はまだ引退しなくても良いのでは、と
 傍から見ると思うような攻めを見せる一方で、
 受け手側に回ると試合への貢献度は低め。
 これは元からの性質もあるでしょうけどね。

 土井との連携技や吉野自身の一つ一つのムーブを焼き付けるシーン。
 REDが見事に煽っていきます。
 土井が再び裏切るのか、という過去の経緯を踏まえた演出もありましたね。

 引退試合として感傷的に煽り立てていて引退試合としては真っすぐの内容。
 一方で引退試合でなかったら素晴らしい試合と言えるかというと言い切れない所もあります。
 
 好勝負に少し届かず。

 試合後引退セレモニー。

⑤オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:YAMATO(ch)vs.箕浦康太(9/20/21)
 似通った試合スタイルですね。

 22歳の箕浦の身体能力が光りますが、
 そこに対しても一歩も引かない40歳のYAMATOの充実っぷり。

 エプロンの攻防でYAMATOがジャーマン。
 追撃を受けた箕浦がキャッチし場外での水車落し。
 上書きしたとはいえ先のジャーマンがやや軽く扱われていますね。

 主導権を握った箕浦が腕攻めを重ねます。
 ここでのYAMATOのワーク。
 しっかり相手を受け止めた上で自分の主人公の視点に引き込んで形にする技量はお見事。

 終盤は箕浦にある程度裁量を与えつつYAMATOが締める形。
 箕浦は吉野から継承したソルナシエンテ含め武器はあるものの
 まだ単発気味な印象で、後一皮むけたい所ですね。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:9/?/21)


注目試合の詳細

なし

試合結果

①ノー・ロープス・ランバージャック・マッチ:YAMATO vs.KAI(7/9/21)
②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.Kzy(Kobe Pro-Wrestling Festival 7/31/21)
②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:シュン・スカイウォーカー(ch)vs.YAMATO(新チャンピオン!)(Kobe Pro-Wrestling Festival 8/1/21)
③吉野正人引退試合:R.E.D.(BxBハルク、Eita)vs.吉野正人、土井成樹(Kobe Pro-Wrestling Festival 8/1/21)
④オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:YAMATO(ch)vs.箕浦康太(9/20/21)