Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2019 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.土井成樹(12/15/19) |
①オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦、ノーDQ:Eita、ビッグR清水(ch)vs.Kzy、堀口元気(8/24/19)
ラダーを持ってきて出てきて場外乱戦。
堀口がノーDQ用に表情、受身表現を変えてきているのが流石ですね。
対するEitaも堀口の髪を切りる等十分に煽り立てて行きます。
折角孤立シーンとするならホット・タッグでの勢いづけを利用すれば尚良かったですね。
連続攻撃、切り返し合い、セコンド介入、ハードコア・スポット
と幅広く見せ場を詰め込んできます。
Kzyはここぞのスポットの見せ方が素晴らしく
最大限効果を発揮するようにできていますね。
入場時に予告していたラダーを終盤には持ってきて
ラダー・トップからの迫力あるスポット。
ただ一進一退の見せ方は弱く
壮絶ではあったが、これで決まったんじゃないか、でもまだ決まらない、
逆転するかもしれない、とかそういう観る者を揺さぶる力に乏しい。
好勝負に少し届かず。
②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦Ben-K(ch)vs.YAMATO(8/24/19)
Ben-Kがタフ・アーマーを活かして先手取る展開も
YAMATOと比べると貫禄が足りず。
YAMATOは表情の見せ方、色気の出し方が完璧。
ここまで素晴らしいとBen-Kの朴訥であること、
それは二面性がありますが、
悪い部分、物足りない部分の方が目立ってしまいます。
Ben-Kは怪力で場外に投げ落とし、
自分の身を省みないスピアーで追撃したりと
YAMATOに負けないように自分の色をしっかり追及しているので、
クオリティには繋がっているものの
相互にお互いを高めあう関係にまでは成り切れなかった印象です。
終盤のダウン・カウントを入れた見せ方など
ユニークなものも見られましたが、
このカードはBen-Kがもう少し防衛を重ねてから見たかったですね。
中々良い試合。
(執筆日:9/?/19)
③オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:R.E.D.(ビッグR清水、Eita)vs.MaxiMuM(ジェイソン・リー、石田海斗)(9/29/19)
マキシマムから奇襲を仕掛けダイブに連続攻撃。
空間を広く使い活きの良い動きを見せますね。
中盤の作り方は甘いのでREDが担当。
ターンバックルをはがして金具を使ったり、
場外に追いやってリング・アウトさせようとしたり
(リングに戻るのを妨害したらカウントがリセットされるはずだが)
分かりやすい展開付けをして盛り上げました。
両チームの攻めのテンポ感の違いが
格の差の表現にも繋がっている。
同じ土俵での攻防を要求しなかったが故に上手く行きました。
好勝負に少し届かず。
④オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.望月成晃(10/8/19)
望月が序盤から腕攻め。
中盤ではなく序盤から出すのは珍しいですね。
Ben-Kもパワーのある所を見せて
スタイル・クラッシュに仕上げていますが、
それでも序盤から出すだけの理由は十分に作れていない。
展開は印象的にできていて、
シーンの深みの為にBen-Kは腕の痛みを攻めに反映させたいところ。
そこも不十分ではありますが、
攻防自体は試行錯誤に富んでいて幅は広く、
疲労感自体は上手く表現できるようになっていました。
最後のフィニッシュも微妙だし、
クオリティは伸び悩んだものの
Ben-Kが王者として新たなステージに突入したことを確信させる試合。
中々良い試合でした。
⑤オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.吉野正人(11/4/19)
Ben-Kは昨年吉野の王座に挑戦し跳ね除けられた過去があるので、
単純な王者/挑戦者の構図にならないというのがこの試合のミソですね。
このシチュエーションに合わせて対抗意識を見せる割に
余りに早く吉野が主導権を掴み腕攻め開始したのは勿体無かった。
吉野が懐深くBen-Kの形にさせない攻防を作っていきます。
Ben-Kはエンジンがかかるのが遅かったものの
フロム・ジャングルを持ち替えてパワー・ボムから本領発揮。
疲労感、腕の痛みを出しつつも
良質な攻防を数え切れない程生み出して、
積み重ねてストーリーに繋げました。
序盤の導入にもう少し厚みがあるか
2人の融和がもう少し早ければ好勝負でしたね。
好勝負に少し届かず。
⑥オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.土井成樹(12/15/19)
土井は前回戴冠時から10年経っており、
尚且つこのシングル自体が初対決。
土井がスピードで相手のペースを外し
エプロンのスピアーを鉄柱に誤爆させ腕攻め。
Ben-Kは反撃して場外の柵ごと破壊のスピアーから腹攻め。
双方下準備は上々でスポットを適度に織り交ぜ、
均衡させながら徐々にボルテージを押し上げます。
ベース・ラインを引いている間に協調度を高め、
それがより必要な後半で精度の高い一進一退として活かす。
Ben-Kがいつになく攻防のパターンも広がっていて面白かったですね。
初対決ということで2人の間の
個人的な感情、ストーリーを感じることはできなかったが、
試合は十分に素晴らしかった。
ぎりぎり好勝負。
⑦土井ダーツSP:EITA、箕浦康太、Kzy vs.このまま市川、ドン・フジイ、ヨースケ・サンタマリアvs.YAMATO、Gamma、堀口元気vs.Kagetora、HYO、X(Ben-K)(12/18/19)
市川なども入っているのでコミカルなネタも含めて
ドラゲーらしいファン・マッチで前半は構成。
過剰に行わずほどほどの物量に抑えて、
十数分経過時にYAMATO組vs.Eita組の最終戦。
本格派に寄って良い攻防を見せていましたね。
後少し重厚感があれば尚良かったか。
最後はREDが乱入でフィニッシュ。
そしてそのREDの鬼の正体がBxBハルクだった、という
衝撃の展開となりました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:1/?/20)
注目試合の詳細
なし試合結果
①オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦、ノーDQ:Eita、ビッグR清水(ch)vs.Kzy、堀口元気(8/24/19)②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦Ben-K(ch)vs.YAMATO(8/24/19)
③オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:R.E.D.(ビッグR清水、Eita)(新チャンピオン!)vs.MaxiMuM(ジェイソン・リー、石田海斗)(9/29/19)
④オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.望月成晃(10/8/19)
⑤オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.吉野正人(11/4/19)
⑥オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Ben-K(ch)vs.土井成樹(新チャンピオン!)(12/15/19)
⑦土井ダーツSP:EITA、箕浦康太、Kzy vs.このまま市川、ドン・フジイ、ヨースケ・サンタマリアvs.YAMATO、Gamma、堀口元気vs.Kagetora、HYO、X(Ben-K)(12/18/19)