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Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2015 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 マスカラ・コントラ・カベジェラ金網サバイバル・ダブル・リスク・マッチ:CIMA vs.Kzy vs.斉藤ジミー了vs.鷹木信悟vs.Tホークvs.YAMATO(5/5/15)

オープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:戸澤陽(ch)vs.Eita(7/20/15)
 
オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.Tホーク(7/20/15)

オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:鷹木信悟(ch)vs.CIMA(12/27/15)

①マスカラ・コントラ・カベジェラ金網サバイバル・ダブル・リスク・マッチ:CIMA vs.Kzy vs.斉藤ジミー了vs.鷹木信悟vs.Tホークvs.YAMATO(5/5/15)
 フォールを取ると紐付けられたセコンドのマスク/髪が守られると共に
 脱出できる権利を得れるというルール。
 最後にリングに残った選手は髪を失う。

 ケージ内に大人数で始まるので
 ごちゃごちゃファン・マッチ路線になりがちな形式ですが、
 今回はフォールを取らなければならない、
 取るべき意義が設定されているのが大きい。
 最初のフォール、脱出までに無駄に焦らさないのも良いですし、
 それによりフォールを取らないといけないレスラー、と
 もう脱出するだけで良いレスラーとの間で鬩ぎあいが生まれてくるのも面白い。
 ケージの脱出をめぐる攻防で
 単純にスピードで振り切るシーンがあったのもアリ。
 DGなんだからこういう見せ方があっても良いと思いますね。
 シンプルながら中々やったことのない見せ場でした。

 後半はこの形式お約束のセコンドの凶器ネタによる賑やかしがありますが、
 あくまでリング内の戦いのアクセントであって
 そこから逸脱はしていないのは良かった。

 Tホークが一人救うべきセコンドが2人、
 つまりフォールを2回取らないといけない、という
 分かり安すぎるお膳立ては良くも悪くも
 終盤の展開をお約束にしていますが、そんなに気にならなかった。
 元々カオスになりがちなので、
 これぐらいで丁度良いかもしれませんね。
 ただTホークがまだ脱出の権利を得ていなくて
 そこを場内アナウンスで指摘されるというシーンを
 1回ならまだしも2回もやるのはTホークが馬鹿みたいに見えるし、
 ケージ越しのパイ攻撃もパイまみれのままで
 クライマックスの攻防をさせるという事なので
 絵として品位を損ねているので勿体無い。

 しかしながら総じてこの形式の歴史の中で
 試合らしい試合になっていたな、と好評価です。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/?/18)

②オープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:戸澤陽(ch)vs.Eita(7/20/15)
 戸澤が鉄柱に肩から突っ込むと、
 Eitaが肩を攻めていきます。
 戸澤は耐え切ると真っ向からカウンターでバイシクル・キックにトペ。
 ここで余裕っぷりを見せて煽ったのは良いですね。
 普段のアンダードッグではなく
 新世代を迎える王者として振舞えている。
 Eitaがトペコンから反撃開始。
 それは戸澤が過去にやってきたような
 アンダードッグとしての奮闘をなぞる様です。
 マウスピースを吐き出してのエルボー合戦、
 そこに織り込まれるクイック・ムーブと終盤も熱かった。
 ぎりぎり好勝負。

③オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.Tホーク(7/20/15)
 吉野がレスリングにしろロープ・ワークにしろ
 最速スピード・レスラーだと一手で見せつけます。
 対するTホーク、この状況で
 ゆったりとした間によって貫録を失わず、
 敢えてグリーン・ボーイを見せすぎることはしない選択。
 この構図は良かったですね。
 続いて吉野の腕攻め。
 大きな動きで行うのでTホークが受け一辺倒でも全然面白い。
 Tホークが腕の痛みに耐えながらチョップを放ち反撃。
 吉野が細かく動いて終盤に向けて雰囲気を高めていきます。
 終盤。
 キーとなる技をどこに配置するか、
 長い間をどこで挟むかのセンスに脱帽。
 最終的にTホークの吉野超えという
 ドラマは実現しなかったものの中身だけで
 十分年間最大大会のメインの称号を誇れるだけのものがある。
 文句なしに好勝負。

④オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:鷹木信悟(ch)vs.望月成晃(11/1/15)
 望月から仕掛けていきなりダイブまで放ちます。
 鷹義は黙って受けつつ、焦らしで間を取ってきますが、いまいち乗れない。
 試合前になにか負傷しているぐらいの見せ方な気がしますね。
 ベースのダメージ表現がどうしてもしっくりきません。
 鷹義が脚に椅子を叩き込み、蹴りの威力を奪います。
 ここから一気にダイブに持っていく繋げ方は素晴らしい。
 全体的に短期的なセット・シーンは上質ながら
 そのセットとセットの繋ぎが上手くいっていない印象。
 消耗戦としての間と動きすぎる攻防の乖離。
 同年の本間vs.石井、はたまたDGで言うならデイビーvs.鷹義
 レベルの一進一退とも言えますが、
 試合全体のまとまりとして好きになれないですね。
 そういう意味ではライガーvs.佐野なのか。
 中々良い試合。
 
⑤オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:鷹木信悟(ch)vs.CIMA(12/27/15)
 CIMAが先手を取り脚狙い。
 鷹木が椅子攻撃から花道パイル・ドライバーを狙います。
 防がれるもラフ・ファイトで主導権を奪取。
 CIMAはスポットを抑えた試合運びですが、
 その中で楽しませる術を知っていますね。
 流石です。
 鷹木も最大限の緩急で魅せてくる。
 溜めるべき所はため、間を置くべきところは間を置いて
 トップ対決としての雰囲気感はやや弱い部分もあるが
 しっかり観客の注意を惹きつけていきました。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/?/18)


注目試合の詳細

なし

試合結果

①マスカラ・コントラ・カベジェラ金網サバイバル・ダブル・リスク・マッチ:CIMA vs.Kzy vs.斉藤ジミー了vs.鷹木信悟vs.Tホークvs.YAMATO(5/5/15)
②オープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:戸澤陽(ch)vs.Eita(7/20/15)
③オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.Tホーク(7/20/15)
④オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:鷹木信悟(ch)vs.望月成晃(11/1/15)
⑤オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:鷹木信悟(ch)vs.CIMA(12/27/15)