Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2011 part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | トライアングル・ゲート王座戦:YAMATO、吉野正人、Gamma(JT)(ch)vs.望月成晃、鷹木信悟、ドラゴン・キッド(JT)(Infinity 231 8/14/11) ノンブレ・コントラ・ノンブレ、なにわ式イリミネーション・マッチ:サイバー・コング、BxBハルク、土井成樹、戸澤陽(BW)vs.吉野正人、鷹木信悟、KAGETORA、YAMATO(JT)(Infinity 234 8/25/11) ノー・ロープ・ノーDQマッチ:YAMATO(JT)vs.戸澤陽(BW)(Infinity 235 9/16/11) |
@トーナメント1回戦:YAMATO、望月成晃(JT)vs.堀口元気、斉藤了(BW)(Infinity 228 8/3/11)
(23分中12分)
しっかり確立された動きで蹴りを叩き込み価値を示した望月。
この望月にコングがエプロンで脚にラリアットを叩き込みます。
定番のスポットですが、この際YAMATOにもボックス攻撃を行った事で
望月が一人でどうにかしなければいけない事を強調しました。
ただ望月が王者という事で余裕がある状態で反撃していますね。
脚を攻撃するなら蹴りを武器にする望月を、という事なんでしょうが
これなら孤立の見せ方が得意なYAMATOの方に行う方が良かったのではないか。
後半は堀口のキレのある動きを試合の転換点に配置しながら攻防。
やや緩慢になった所で再びコングが介入。
ここから短い時間に一気に攻防を凝縮させフィニッシュに持って行きました。
好勝負に届かずも中々良い試合。
Aトーナメント決勝:BxBハルク、戸澤陽(BW)vs.望月成晃、YAMATO(JT)(Infinity 230 8/7/11)
(25分中16分)
決勝にしてはオーソドックスな攻防。
いや逆に決勝だからこそオーソドックスなのか。
中盤はコングの介入が望月にヒット。
でも王者だから孤立時間は不十分、と1回戦と同じことをしています。
特に連携技に優れている訳でもないし望月、YAMATOはそんなに魅力的なタッグではありませんね。
1+1が3にはなっています。
後半はBWが望月の攻めの魅力を活かしてスポットを多数作り出しています。
ハルクx望月、YAMATOx戸澤という魅力的なシングルも使って盛り上げました。
確かに良い試合ではあるものの決勝にしては物足りないワン・オブ・ゼムの内容。
中々良い試合。
Bサイバー・コング、BxBハルク(BW)vs.横須賀享、KAGETORA(JT)(Infinity 231 8/14/11)
(18分中14分)
BWとJTの抗争激化に伴いKAGETORAのラフ度が上昇。
これによって影の薄かったKAGETORAがより魅力的になっています。
技自体は乱れず見事に決めますからね。
BWはセコンドを使いながら主導権を握っていますが
このタッグならハルク、コングの機能分担でダイナミックな流れを生み出せるでしょう。
それをセコンド使ってせこせことした見せ方になるのは勿体ない。
後半になってもKAGETORAの動きは衰えない。
横須賀の動きの後にKAGETORAが+1を加えていますし、
個人としてもハルクと中々見応えのある攻防を行っています。
横須賀とコングは真っ向勝負をもっと見せて欲しかったですね。
KAGETORAが試合をスティールした一方で
コングのポテンシャルが発揮されていませんでした。
中々良い試合。
Cトライアングル・ゲート王座戦:YAMATO、吉野正人、Gamma(JT)(ch)vs.望月成晃、鷹木信悟、ドラゴン・キッド(JT)(Infinity 231 8/14/11)
(29分中18分)
JT同門対決。
テンポを統一させ、ルチャ・ルールによる迅速な交代で盛り上げます。
YAMATO、鷹木、望月がDGに欠けがちのグラウンドを混ぜていたのが良いですね。
それでこそ連携技やタッグ・スポットが栄えるというものです。
華やかなムーブを見せつつも目の前の相手を追い込んでいる感があり、
それは確かに戦いであります。
Gammmaも空気を読んで真面目モードで試合に臨んでいますね。
後半は一気に加速していき打ち合いに。
YAMATOがトップとしての存在感を示し、
望月はベテランとは思えぬ力強さを見せました。
控えと交代しながらつないで行く技巧が優れていて、
また打ち合いといっても連続でスポットを決める選手がいたりと豊潤でした。
ぎりぎり好勝負。
試合後BWが襲撃。
土井と鷹木がタッグで試合をすることになり、そのパートナーをファンにダーツを選んでもらう。
D鷹木信悟、YAMATO(JT)vs.戸澤陽、BxBハルク(BW)(Infinity 232 8/21/11)
(22分中15分)
ホットな抗争をくっつけたタッグ。
DGの攻防の面白さ、スピード感に
強引さや遺恨が混じって試合に深みが生まれています。
今回は連携よりもシングルに焦点を当てた内容でしたね。
この時は鷹木vs.ハルク、YAMATOvs.戸澤が軸になっていましたが、
その前は鷹木vs.戸澤で抗争していましたからこちらも相当面白かったですね。
最後は戸澤vs.YAMATOを王座戦のクライマックス・レベルでやりきってくれました。
好勝負に少し届かず。
Eオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:望月成晃(JT)(ch)vs.サイバー・コング(BW)(Infinity 232 8/21/11)
(24分中17分)
まず望月のハードな蹴りをものともせずコングのタフさをアピールします。
かといって怪物として圧倒するのではなく
サブミッション合戦に持ち込める所がコングの魅力ですね。
コングがセコンドを使ったり馬鹿にするように蹴りをして煽ります。
望月も投げようとして防がれる、という定番を使いながら苦しい戦いを表現。
静止画がどう見えるかの意識がほとんどないのが惜しまれますが。
後半もサイバーが望月の動きについていき引き続き厳しい攻め。
ただこれは同時にダイナミックさを損ねている所もありますね。
良質な攻防がたくさんあるもののどれを一番印象づけたいのか良く分からないのです。
好勝負に少し届かず。
試合後BWとJTのシングル5番勝負が決定。
Fノンブレ・コントラ・ノンブレ、なにわ式イリミネーション・マッチ:サイバー・コング、BxBハルク、土井成樹、戸澤陽(BW)vs.吉野正人、鷹木信悟、KAGETORA、YAMATO(JT)(Infinity 234 8/25/11)
(37分中18分)
(90秒ごとに選手追加のバトル・ロイヤル。
全選手が揃ってからはオーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールが有効。
BWが勝てば吉田式にルール名が変更となる。ちなみに吉田はコングの本名。)
入ってきた選手が見せ場を担当する王道ですが、
相手を他の選手にぶつけたりとちょっとした1対2スポットの織り交ぜがにくいですね。
後半は乱戦状態で選手が追加していき、
最後にYAMATOがリングに入った所で一瞬の空白を開けチームが相対。
軍団対決なのだという空気感を見事に作り出しました。
そこからはYAMATOがいきなり落ちそうになってオーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールを認知させ、
入り乱れての打ち合いに突入です。
ちょっと勢いにまかせて見せ方、攻勢を余り考えていなかったですね。
しかしYAMATOvs.ハルク、戸澤になった所で持ち直します。
YAMATOが今年前半に何回も見せてきたドラマチックな攻防を見せましたね。
BWもハルク、戸澤による煽りとこずるい介入連発でサポートしました。
ぎりぎり好勝負。
試合後戸澤がYAMATOに挑戦を表明しYAMATOが受諾する。
Gノー・ロープ・ノーDQマッチ:YAMATO(JT)vs.戸澤陽(BW)(Infinity 235 9/16/11)
(22分中11分)
リングと場外の境界の危険性を強く印象付け、
その上で実際に場外に落下する際は思いっきり行っています。
この特殊な形式を上手く表現していますね。
その落下で大ダメージを負う展開にするのもありだったでしょうが
今回は激しい場外乱戦へとつなげています。
一つ一つハード・ヒットの上に戸澤がイカれキャラを細かく混ぜるので
決着がつかない場外乱戦と分かっていても目が離せませんでしたね。
リングに戻ってからはノー・ロープという異様な空間の中
一脚のテーブルをユニークなアイディアで使用しています。
壊れたテーブルへのジャーマン、
そして鉄板を仕込んでいたエプロンへのジャーマンでKOフィニッシュは素晴らしかったですね。
ぎりぎり好勝負。
フルだったら普通に考えてもう1ランク上がると思います。
DGの2011年シングルにおいて#2ぐらいにランクされる一戦。
注目試合の詳細
なし試合結果
@トーナメント1回戦:YAMATO、望月成晃(JT)vs.堀口元気、斉藤了(BW)(Infinity 228 8/3/11)Aトーナメント決勝:BxBハルク、戸澤陽(BW)(優勝!)vs.望月成晃、YAMATO(JT)(Infinity 230 8/7/11)
Bサイバー・コング、BxBハルク(BW)vs.横須賀享、KAGETORA(JT)(Infinity 231 8/14/11)
Cトライアングル・ゲート王座戦:YAMATO、吉野正人、Gamma(JT)(ch)vs.望月成晃、鷹木信悟、ドラゴン・キッド(JT)(Infinity 231 8/14/11)
D鷹木信悟、YAMATO(JT)vs.戸澤陽、BxBハルク(BW)(Infinity 232 8/21/11)
Eオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:望月成晃(JT)(ch)vs.サイバー・コング(BW)(Infinity 232 8/21/11)
Fノンブレ・コントラ・ノンブレ、なにわ式イリミネーション・マッチ:サイバー・コング、BxBハルク、土井成樹、戸澤陽(BW)vs.吉野正人、鷹木信悟、KAGETORA、YAMATO(JT)(Infinity 234 8/25/11)
Gノー・ロープ・ノーDQマッチ:YAMATO(JT)vs.戸澤陽(BW)(Infinity 235 9/16/11)