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Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2011 part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 オープン・ザ・ドリームゲート王座戦:吉野正人(W1)(ch)vs.ドン・フジイ(Infinity 206 1/18/11)

サイバー・コング(K)vs.BxBハルク(W1)(Infinity 207 1/23/11)

オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:望月成晃、ドン・フジイ(Z)(ch)vs.堀口元気、斉藤了(BW)(Infinity 208 2/6/11)

敗者復活サバイバル・イリミネーション・マッチ:神田裕之、ドラゴン・キッド、堀口元気、斉藤了(BW)vs.YAMATO、サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 211 3/1/11)

オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:斉藤了、堀口元気(BW)(ch)vs.鷹木信悟、YAMATO(K)(Infinity 214 4/12/11)

オープン・ザ・トライアングル・ゲート王座戦:CIMA、リコシェ、ドラゴン・キッド(BW)(ch)vs.BxBハルク、横須賀享、Pac(W1)(Infinity 215 4/14/11)

オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.望月成晃(Z)(Infinity 215 4/14/11)

オープン・ザ・トライアングル王座戦:CIMA、ドラゴン・キッド、リコシェ(BW)(ch)vs.鷹木信悟、サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 217 4/24/11)

@YAMATO、サイバー・コング、KAGETORA(K)vs.吉野正人、BxBハルク、横須賀享(W1)(Infinity 205 1/14/11)
 KAMIKAZE(K)とWorld-1(W1)の対決。
 序盤はショルダー・タックルの打ち合いなど
 ややDGとしての個性故に逸脱している所もあるがしっかりした土台付け。
 ハルクの孤立から流れをつけ、連携で勢いをつけてと全体的な構成も良好です。
 個々の動きに目をむければまずはコングの圧倒的なインパクトが魅力的です。
 そしてKAGETORAが意外に良かった。
 色の薄さは否めないもののディティールがあるので
 時にどうやったんだ!?というぐらい俊敏な丸め込みを見せ、
 時にコングと一緒にパワフルなムーブを見せたりとジョーカー役として活躍しています。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

 試合後謎のマスク集団がW1を襲撃。
 正体を明かすとWarriorsと土井の新ユニットの面々。
 この2チームが合体してブロッド・ウォーリアーズ(BW)が結成される。

Aオープン・ザ・ドリームゲート王座戦:吉野正人(W1)(ch)vs.ドン・フジイ(Z)(Infinity 206 1/18/11)
 (24分中16分)
 久しぶりにトップ王座挑戦となる絶倫ズ(Z)のフジイ。
 ベテランが全盛期の選手相手についていけるのか、という見方をしていたけれど
 試合が始まってみればその見方がひっくり返されます。
 吉野のスピーディーな攻防とフジイの重厚な攻防、
 この対極の要素が序盤からぶつかり合い
 見事に火花を散らし、そして一つの試合に溶け込んでいます。
 まったく引けを取っておらず、フジイが王者になるのもありだと思わせる程です。
 玉岡レフェリーを使った印象的なリングアウト寸前の見せ場を挟んで後半へ。
 両者が一つ一つ見応えのある技を強弱使いこなして
 雪崩式、必殺技、新技、丸め込みの応酬、と右肩上がりに最後まで突っ切っていきました。
 予想を覆したフジイに対する驚きが最後まで持続する素晴らしい試合。
 文句なしに好勝負。

Bサイバー・コング(K)vs.BxBハルク(W1)(Infinity 207 1/23/11)
 (17分中11分)
 コングがパワー・ファイターの花形ボディ・リフトで
 序盤から一気に構図に引き込みます。
 その上でペースを落として憎たらしい脚攻めで煽り立てます。
 コングはゆったりした試合運びも安心して見てられますね。
 だからこそハルクは必要なタイミングで動くことに集中できるし、
 サブミッションを使った反撃も高い完成度の状態で試合に出てくる。
 コングがハルクの反撃をものともしないパワフルさ、
 そして要所でそのパワフルな技を脚に打ち込む上手さを見せて
 終盤をドラマチックに描きました。
 パワーと知略という普通相反する要素を1つに同居させて
 不自然だと感じさせないのだから素晴らしいですね。
 ぎりぎり好勝負。

Cオープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:望月成晃、ドン・フジイ(Z)(ch)vs.堀口元気、斉藤了(BW)(Infinity 208 2/6/11)
 (24分中22分)
 このカードらしい地味ながらしっかりした試合運びでスタート。
 望月はやるべき時にタイミングを逃さずに行動を起こして
 キャラ通り格好よさをアピールできていますね。
 DGの過剰に行き過ぎた形ながら
 エプロン・チョーク・スラム+エプロン・ツームストン+場外スパイク・ツームストンの3連発から
 中盤は斉藤が孤立する展開となる。
 望月のベテランとは思えぬエネルギッシュな攻めが斉藤の首をえぐく攻めたてていきます。
 斉藤が吐くんじゃないかと思うほど追い込まれても気持ちを折らない姿を見せ、
 堀口がパートナーの斉藤を心配そうに、そして痛そうに見つめる表情をした事で
 BWは一応ヒール的位置づけなんですがこの孤立シーンには惹きこまれましたね。
 終盤はBWがヒールの面目躍如で
 タッグの攻防になる中で、綺麗に小癪な動きを織り交ぜてフィニッシュ。
 一つのストリームになりきれていないにも関わらず魅力たっぷりな内容。
 ぎりぎり好勝負です。
 
Dオープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:Pac(W1)(ch)vs.リコシェ(BW)(Infinity 211 3/1/11)
 (16分中9分)
 動きが大きく且つスピードのあるかわし合い。
 スプリングボードとか普通に一呼吸止まるはずなんですけどね。
 まさに三次元プロレスの名にふさわしい攻防です。
 また個々が高度な技をやっているだけではなくて
 相互に交わる事でダイナミックな攻防も生まれています。
 後半においては高度な技への挑戦というスタンスが強かったものの
 Pacが拍手を求める際も相手から目を離さなかったりして、
 それでも尚これが戦いである事を示したのは素晴らしかったですね。
 最後は360シューティングスター・プレスでフィニッシュ。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

E敗者復活サバイバル・イリミネーション・マッチ:神田裕之、ドラゴン・キッド、堀口元気、斉藤了(BW)vs.YAMATO、サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 211 3/1/11)
 (20分中11分)
 (オーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールあり。敗れた選手は一時失格となるが味方の勝利による試合に戻ることが可能。
 全滅もしくは制限時間30分終了後、最も多く残っているチームが勝利というルールです。)
 鷹木が負傷、戸澤がアメリカ遠征、岩佐が長期欠場しているため
 KAMIKAZEは3人しかいないハンデ戦の状況になっています。
 試合においてもYAMATOが不利な状況を覆そうと気負っている様が表現されていましたね。
 
 敗者復活ルールはこれが初めての試みとなるために
 早い段階から次々と脱落シーンが出てきます。
 幾らなんでも早すぎるとは思いますが、
 こういう攻防を見ていると普段世界観に隠れているけれど
 DGは一瞬で決まってもおかしくないキレ、クイックの動きに満ち溢れている事を再認識しますね。
 試合の構成を別にすれば、決して説得力に欠けるものではなかった。
 後の事を考えるとここで1回脱落条件にオーバー・ザ・トップ・ロープがある事を前振りしておいても良かったかな。

 後半はYAMATOが4対1の絶体絶命の状況に追い込まれます。
 YAMATOが素晴らしいダウン表現を見せます。
 普通ならこんな状況はやり過ぎと言うものですが
 敗者復活及びオーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールという
 一発逆転の希望の道がある。
 ドラマチックな展開に心躍らせるシーンでした。
 YAMATOがなんとか神田を落として脱落させます。

 ここでコングとKAGETORAのどちらを復活させるか、と注目していたら
 何と負傷欠場していたKAMIKAZEの大将、鷹木のサプライズ復帰。
 鷹木がパワフルなムーブで無双し一気に1対4の逆王手。
 ここで鷹木がいない間、KAMIKAZEを支えてくれたYAMATOに舞台を譲り、
 YAMATOが攻防の末に斉藤を倒してエンドです。

 ドラマに全てを集約してきた形ながら格好良すぎますね。熱い。
 ぎりぎり好勝負。

 試合後YAMATO、鷹木が斉藤、堀口のタッグ王座への挑戦表明。
 また岩佐も復帰してくる。

Fオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座#1コンテンダーズ・マッチ:望月成晃(Z)vs.Gamma(BW)(Infinity 211 3/1/11)
 (19分中12分)
 Gammaの唾攻撃や乱入行為が禁止されているので
 試合中にやろうとするとレフェリーが防ぎに行きます。
 それを逆に振りにしてGammmaが頭を使ったこずるい方法で主導権を握る内容となっています。
 状況を利用して上手く深みを与えましたね。
 攻防の能力はないですがGammaですから相対する望月の強さが際立ち面白かったですね。
 只深みを与えたとはいえ試合の芯の本質は変わっていないので限界がある。
 最後はやっぱりセコンドがレフェリーの目を逸らしての攻めでがっかりしましたし、
 望月も掟破りを打つ必要はなかったですね。
 Gammaのシングルにおいてはキャリア・ベストか。
 中々良い試合。

G敗者復活サバイバル・イリミネーション・マッチ:吉野、BxBハルク、Pac、横須賀(W1)vs.土井成樹、CIMA、リコシェ、谷嵜なおき(BW)(Glorious Gate 3/4/11)
 (28分中17分)
 (オーバー・ザ・トップ・ロープ・ルールあり。敗れた選手は一時失格となるが味方の勝利による試合に戻ることが可能。
 全滅もしくは制限時間30分終了後、最も多く残っているチームが勝利というルールです。)
 前回は1対4の逆転劇に使われましたが
 今回は一つ一つのフォールが戦局を
 ドラスティックに変えるその性質を追求した形。
 気合いが空回りしている谷嵜がBWの脚を引っ張るのは面白いし、
 ルールの膠着しやすいという欠点も、
 相手2人を一気に脱落させたり、BWとW1両方が脱落するスポットでカバーしています。
 Pacがリコシェと火花を散らす余り、リコシェを落としてトペコン。
 その結果、リコシェが脱落していたのに、
 Pacが脱落でリコシェが復活になるシーンもありました。
 展開の妙が光る一方でどうしても攻防や戦いの良さは影をひそめてしまいます。
 最後も4-0になるのでクライマックス感がどうしても出ないんですよね。
 好勝負に少し届かず。

Hオープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:斉藤了、堀口元気(BW)(ch)vs.鷹木信悟、YAMATO(K)(Infinity 214 4/12/11)
 (24分中16分)
 序盤はBWの不意打ちから始め、鷹木のパワフルさを印象付ける内容。
 中盤はYAMATOが脚攻めを食らい孤立。
 YAMATOは耐え凌ぐ様の見せ方上手いですね。
 YAMATO、鷹木のタッグは最高の爆発力を生み出します。
 終盤は両チームのフロー感が素晴らしい。
 コントロールして相手と同じレベルに合わせているので
 試合の盛り上がりがすんなりといき観ている方ものりやすく疲れにくい。
 またBWは細かい攻防の微調整で鷹木を適切に扱っていましたね。
 最後の必殺技の攻防まで完成度の高い一戦。
 ぎりぎり好勝負です。

Iオープン・ザ・トライアングル・ゲート王座戦:CIMA、リコシェ、ドラゴン・キッド(BW)(ch)vs.BxBハルク、横須賀享、Pac(W1)(Infinity 215 4/14/11)
 (30分中12分)
 (W1は負ければ軍団解散)
 細かい攻防と控えとの入れ替えで流れを作りながら進行。
 その後は個人技、タッグ、トリオと幅広い技を上手く織り交ぜ進行。
 肩車して異常な高さになったり、
 ルチャ・ルールによって予期せぬアクションが生まれたり、
 豪華な数珠うちが見られたりとDGでしかない魅力が詰まっています。
 半分以上カットされているため構成が悪くなっているものの
 クライマックスを見る限りインフレした攻防もコントロールしきっていたので
 おそらく完成度の高い内容の上でW1が解散するだけのものをやりきったと思います。
 ぎりぎり好勝負。

Jオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.望月成晃(Z)(Infinity 215 4/14/11)
 (25分中12分)
 望月はベテランがトップ王座に挑む意味合いを序盤の気迫で表現してみせている。 
 トップ王座らしく技を一つ一つ大事にして構築していきます。
 ダメージ設定も重く重厚感を生み出していますね。
 終盤において望月が気合で耐えまくり、
 何もなかったかのように打ち返しているのは一見背反していますが、
 技を打った後でどっと疲れを取り戻していますね。
 攻めている側としての辛さもあり望月らしい独特の世界観がそこにはあります。
 攻めのスタイルが一貫していて流れにのれば良い吉野と
 一撃性の蹴りを信じ気持ちで食い下がる望月は良い対比性の関係にある。
 これもフルで見たかったですね。
 ぎりぎり好勝負。

 試合後望月が軍団解散となったW1に新しいユニットを組まないかと誘う。
 吉野は考えておく、それよりも再選だと望むが、望月は以前敗れたYAMATOと王座戦を行うと宣言。

Kオープン・ザ・トライアングル王座戦:CIMA、ドラゴン・キッド、リコシェ(BW)(ch)vs.鷹木信悟、サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 217 4/24/11)
 (27分中20分)
 序盤は個々がアピールできているもののCIMAが飛びぬけていますね。
 悪童として観客の掛け声と動きを外したりと卓越したアピール能力を見せています。
 連携技、1対2のスポットで徐々に加速。
 6人もいたら相性もありそうなものですが
 どの絡みでもスムーズに一定以上の攻防を行っています。
 だからこそ全体としてのテンポをコントロールできる。
 こういう技術は分かりやすく表に出ませんが本当に凄い事だと思いますね。
 終盤はBWの連携が爆発。
 2011年の中でもトップ・レベルの隙のないタッグ・ワークでした。
 一方のKAMIKAZEが幾つかのスポット以外個で動いているので
 それが=最高のタッグの攻防とはならなかったですけどね。
 KAMIKAZEは面子上個で動くのも仕方ないが
 鷹木、コングがもう少し耐えを見せて怪物性を高めてほしかったですね。
 攻めは素晴らしく鷹木が一気にキッドを持ち上げて肩車し
 コングのダイビング・クローズラインと合体させたのは見事でした。
 最後はCIMAが表情と仕草でコングとの一騎打ちに視線を集めました。
 CIMAの上手い魅せ方で始まり、そして終わりました。
 ぎりぎり好勝負。

 試合後望月+吉野らの動きに対してBWもシフト・チェンジすると布告。

注目試合の詳細

なし

試合結果

@YAMATO、サイバー・コング、KAGETORA(K)vs.吉野正人、BxBハルク、横須賀享(W1)(Infinity 205 1/14/11)
Aオープン・ザ・ドリームゲート王座戦:吉野正人(W1)(ch)vs.ドン・フジイ(Z)(Infinity 206 1/18/11)
Bサイバー・コング(K)vs.BxBハルク(W1)(Infinity 207 1/23/11)
Cオープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:望月成晃、ドン・フジイ(Z)(ch)vs.堀口元気、斉藤了(BW)(新チャンピオン!)(Infinity 208 2/6/11)
Dオープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:Pac(W1)(ch)vs.リコシェ(BW)(Infinity 211 3/1/11)
E敗者復活サバイバル・イリミネーション・マッチ:神田裕之、ドラゴン・キッド、堀口元気、斉藤了(BW)vs.YAMATO、鷹木信悟サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 211 3/1/11)
Fオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座#1コンテンダーズ・マッチ:望月成晃(Z)vs.Gamma(BW)(Infinity 211 3/1/11)
G敗者復活サバイバル・イリミネーション・マッチ:吉野、BxBハルク、Pac、横須賀(W1)vs.土井成樹、CIMA、リコシェ、谷嵜なおき(BW)(Glorious Gate 3/4/11)
Hオープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:斉藤了、堀口元気(BW)(ch)vs.鷹木信悟、YAMATO(K)(Infinity 214 4/12/11)
Iオープン・ザ・トライアングル・ゲート王座戦:CIMA、リコシェ、ドラゴン・キッド(BW)(ch)vs.BxBハルク、横須賀享、Pac(W1)(Infinity 215 4/14/11)
Jオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:吉野正人(ch)vs.望月成晃(Z)(新チャンピオン!)(Infinity 215 4/14/11)
Kオープン・ザ・トライアングル王座戦:CIMA、ドラゴン・キッド、リコシェ(BW)(ch)vs.鷹木信悟、サイバー・コング、KAGETORA(K)(Infinity 217 4/24/11)