TOP日本のプロレスDDT →DDT:Best of DDT 2021

DDT:Best of DDT 2021の分析


名勝負 タッグ王座戦:坂口征夫、樋口和貞(ch)vs.竹下幸之助、MAO(2/23/21)
好勝負 ユニバーサル王座戦:上野勇希(ch)vs.坂口征夫(2/14/21)

KO-D無差別級王座戦:遠藤哲也(ch)vs.秋山準(2/14/21)

エクストリーム王座戦、キッズルーム・デス・マッチ・37カウント・エディション:勝俣瞬馬(ch)vs.MAO(2/28/21)

@ALL OUT(彰人、竹下幸之助、勝俣瞬馬、飯野雄貴)vs.DAMNATION(佐々木大輔、マッド・ポーリー、高尾蒼馬、火野裕士)(2/14/21)
 飯野と火野が良いぶつかり合いを見せると他も
 それに乗って他も良いパフォーマンスを見せていきます。

 タッグ要素も適切にありつつも8マン・タッグとしては広がりが弱い印象。

 これはコロナ対策で場外の使い方に制限があるせいでしょうが、
 終盤には次々と重なっていくスプラッシュなど面白いスポットはありましたし、
 凶器を投入することによって一段ギアを上げてきましたね。

 好勝負に少し届かず。

Aユニバーサル王座戦:上野勇希(ch)vs.坂口征夫(2/14/21)
 坂口が総合格闘家ならではの圧力をかけ、その上で解き放たれる蹴りはKOレベル。
 キャメル・クラッチを口に手をかける等怖さの表現も素晴らしかった。
 総合格闘技をバックボーンにプロレスと融合させた
 彼のスタイルの理想形といっても良いパフォーマンスでしたね。

 上野もダウン・ベースで見事な化学反応を見せています。
 一撃で大きく動かすに足る攻防だからこそ
 上野も攻めに入った時はフルスロットルで全力で動ける。
 驚異の身体能力を存分に披露していますし、
 腕攻めを上手く絡めていたのが良かったですね。

 最後をサブミッションで〆ることで
 ストーリーも豊かにまとめあげました。

 MOTNです。
 文句なしに好勝負。

BKO-D無差別級王座戦:遠藤哲也(ch)vs.秋山準(2/14/21)
 小橋を立会人として迎えて秋山がトップ王座に挑戦。
 舞台は整いました。

 秋山はオーソドックスな動きの中に余韻を持たせて
 キャリアで勝る自分の強みを表現。

 遠藤も場外をポイントに脚攻め開始。
 場外は攻守入れ替えの場面転換で使われますが、
 ここでそのまま場外でデス・ロックを決めるなど、
 構築論が前面に出て表面的にならないよう工夫がされていますね。

 秋山も攻められている膝を犠牲にして攻めたり、
 その膝を回復させる為に時間を稼いだり豊かに表現しました。

 ニア・フォール合戦の上の遠藤の4の字に
 秋山が強さから弱さも見せつつ、
 それを乗り越えて最後は再び強くフィニッシュ。

 秋山はまだまだ最前線で戦っていけると実感させる内容。
 遠藤も良いバトン・タッチを行いました。

 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:2/?/21)

Cタッグ王座戦:坂口征夫、樋口和貞(ch)vs.竹下幸之助、MAO(2/23/21)
 樋口はコーナーに走ってかわされて
 そういう攻防の一端まで動作の身振りのコントロールが行き届いていて素晴らしい。
 体幹の良さが全てにポジティブに働いていますね。

 坂口は口を塞ぐチキン・ウイングに代表される荒々しい攻めに
 情感的なダメージ表現、それを一過性に終わらせない丁寧さ、で攻守両面で魅せます。
 坂口はここに来て成長を感じさせていて
 今一度シングル王座も巻いて欲しいですね。

 MAOは変幻ムーブを放ちますが、
 技だけに留まらず曲者として場をかき回していて、
 彼の個性が最大限に活きていますね。

 竹下も容赦ない攻め口を見せ、
 4人全てがベスト・コンディションにありました。

 そしてタッグとしての形勢を変えていく展開、
 シチュエーション作りも見事で
 どんどん観客も集中し引き込まれていく見事な試合でした。

 今年のタッグ・マッチ・オブ・ザ・イヤー候補です。

 ぎりぎり名勝負。

Dエクストリーム王座戦、キッズルーム・デス・マッチ・37カウント・エディション:勝俣瞬馬(ch)vs.MAO(2/28/21)
 一つ目のルールはキッズルームにある物を使って良いというもの。
 レゴやプラレールなどソフトコアな凶器も使われますが、
 MAOがいつものテーブルをキッズ・ルームにあるだろ、と強引に言い張って
 ハードコアなものも使うので見応えがあるし、ユーモアもたっぷり。

 2つ目のルールはサウナに当て字して合計37カウント取られると強制敗北というもの。
 前半から細かくカバーを挟む理由になりアクセントになっていますね。

 37カウントは意外に遠く、
 前半はポイント差なんてあってないようなものですが、
 後半は目まぐるしい切り返し合いで見応えあり。

 特に36カウントで1カウントも取られてはならないシチュエーションになってからの
 勝俣の気迫の見せ方が素晴らしく、ドラマチックでしたね。

 最後の決め方もお見事。

 双方のキャラ・スタイルを立てたルールで、それを上手く活用しました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:2/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ALL OUT(彰人、竹下幸之助、勝俣瞬馬、飯野雄貴)vs.DAMNATION(佐々木大輔、マッド・ポーリー、高尾蒼馬、火野裕士)(2/14/21)
Aユニバーサル王座戦:上野勇希(ch)vs.坂口征夫(2/14/21)
BKO-D無差別級王座戦:遠藤哲也(ch)vs.秋山準(新チャンピオン!)(2/14/21)
Cタッグ王座戦:坂口征夫、樋口和貞(ch)vs.竹下幸之助、MAO(2/23/21)
Dエクストリーム王座戦、キッズルーム・デス・マッチ・37カウント・エディション:勝俣瞬馬(ch)vs.MAO(2/28/21)