TOP日本のプロレスDDT →DDT:Money in the bag〜闘争中〜 6/19/20

DDT:Money in the bag〜闘争中〜 6/19/20の分析


名勝負 なし
好勝負 Money in the bag:竹下幸之助、勝俣瞬馬、飯野雄貴vs.大仁田厚、クリス・ブルックス、伊藤麻希(6/19/20)

◆男色ディーノ、スーパー・ササダンコ・マシン、大石真翔vs.HARASHIMA、上野勇希、吉村直巳vs.竹下幸之助、彰人、勝俣瞬馬(6/19/20)
 企画としてはシャトーアメーバ・スタジオのどこかにある
 大金の詰まったバッグを見つけるというもの。

 形式名からしてWWEのMITBをパクっているので、
 同じようなものを見せてくれるのかと思いきや、
 上記参加3チーム同士は試合という形式では戦いません。

 スタジオの中には偽物も含めてバッグが幾つもあり、
 そのバッグのある場所には
 "逃走中"にもじってハンターと銘打たれた
 バッグを守るトリオがいて、その相手と試合をしていく独立散文形式。

 なのでMoney in the bagとしての全体像としては
 試合として評価するに値せず、TVのバラエティ番組的です。
 
 ヨシヒコの件といいDDTの感性がここにきて
 内輪感強いまま大衆化されて、
 結果的に中途半端になっている印象があって危惧します。
 色々な広告媒体、メディア・ミックスさせる意図は分からないでもないけれども…。

 このネタは面白いのではないか、と提議されたら、
 それほもう規定路線としてフォロー・バックされるだけで
 適正なチェックバックの結果、
 場合によっては没にするなり別の方向性に修正されたりする機構が弱いのではなかろうか。

 バッグを守る主との各乱戦は
 緩いファン・マッチ的なもので低調。
 普通に純東京女子プロレス対決が
 一番しっかりとした内容になっていたと言わざるを得ない。

 ただ最後の2試合はそれ単独で
 試合として特筆すべきレベルになっていたので扱います。
 
@Money in the bag:HARASHIMA、吉村直巳、上野勇樹vs.佐々木大輔、高尾蒼馬、遠藤哲也(6/19/20)
 ドラマでも使われたオフィス現場が戦場。
 乱戦のテンションは一定以上に保てているし、
 路上プロレスのスポットも見栄えがしていますね。

 もう少し洗練させれたところもあったでしょうが、
 バッグが高い窓枠に置かれていることで、
 ラダー・マッチ的攻防が見られたのも面白かった。

 平均的な良試合。

AMoney in the bag:竹下幸之助、勝俣瞬馬、飯野雄貴vs.大仁田厚、クリス・ブルックス、伊藤麻希(6/19/20)
 こちらはアメーバ・スタジオを出てライブスタジオ渋谷HARLEMが戦場。
 その為これまでの試合がスタジオの中の1場所で
 戦場が限定されていたのに対し、
 この試合はライブ・ステージからバックステージ、
 会場外の野外まで様々な見せ場を生み出しています。

 初っ端からテーブルを叩き付けたりとハードコア度も高かった。

 その戦いの中で一番大仁田が輝いていましたね。
 この形式の原点といえばMemphis Wrestlingのバー・ルーム・ブロウル。
 その参加者の一人である大仁田が
 こうして良いパフォーマンスを見せてくれたのは嬉しい。

 現役の勝俣やブルックスも良いハードコアっぷりでしたね。

 電流爆破もギミックとして上手く作用していて実に素晴らしかった。

 トゥペロ・コンセッション・スタンド・ブロウルが
 39年してここまで進化を遂げたか、と歴史を感じさせました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/20)

結論、企画自体は低調で
普通にTVでバラエティ番組でも見ることをお勧めしますが、
最後の試合だけはプロレス・ファンとして
全方位にお勧めしたい内容になって
罪だけでなく功もなんだかんだしっかり伴ってくるDDTの強みというか。
大仁田に感心する日が来るなんて思ってもみなかった。


注目試合の詳細

なし

試合結果

@Money in the bag:HARASHIMA、吉村直巳、上野勇樹vs.佐々木大輔、高尾蒼馬、遠藤哲也(6/19/20)
AMoney in the bag:竹下幸之助、勝俣瞬馬、飯野雄貴vs.大仁田厚、クリス・ブルックス、伊藤麻希(6/19/20)