全日本プロレス:Best of AJPW 1999 part.2の分析
名勝負 | 世界タッグ王座戦:三沢光晴、小川良成(ch)vs.小橋健太、秋山準(10/23/99) |
好勝負 | 世界タッグ王座戦:バーニング(小橋健太、秋山準)(ch)vs.ノー・フィアー(高山善廣、大森隆男)(10/30/99) |
@三沢光晴、田上明vs.川田利明、小橋健太(6/4/99)
オーソドックスながら力強く華麗なレスリングでスタート。
苛烈な打撃と観客をのせる緩急で
序盤でありながら大きな見所を生み続けます。
中盤はやや流し。
10分ぐらいで控えとの乱れを含めて一気に詰めます。
三沢に場外ハーフネルソンを決め三沢を孤立させます。
三沢が抵抗による表現を加えず、
完全にダウンしているので一方的な技によって試合を構築することになっていますね。
小橋、川田の連続レッド・ドロップなどは面白かったけれども
構成の流れとしては100%の組み合わせにはなっていません。
ただインパクトはあるし火花も散っているので
多少粗っぽくても何とか繋がっていますね。
最後は適度な打ち合い。
クオリティは十分だが、四天王の関係性が薄れてきている印象は否めなかった。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:6/?/13)
A秋山準vs.小川良成(7/16/99)
小川がタオルを投げつけ一瞬で初っ端から目まぐるしい攻防。
俊敏な攻防になればなるほど小川のスキルが光りますね。
秋山も良く理解した形で
小川の戦略性を引き立てます。
ハードながら心地よい攻防でしたね。
ただ後半は秋山がスローに追い込む展開。
退屈になり、前半の攻防も拾えていませんね。
そして最後は小川なんて敵ではない、と言わんばかりの
切って捨てるようなフィニッシュで、かいがない。
平均的な良試合。
(執筆日:7/?/21)
B世界タッグ王座戦:三沢光晴、小川良成(ch)vs.小橋健太、秋山準(10/23/99)
小橋、秋山はバーニング解散をかけて挑戦。
三沢と小橋は火花を散らしつつも
トップ対決ならではの雰囲気を静かな間で醸しましたね。
三沢と小橋に注目が集まるからこそ
小川のサポーターとしての巧みなかかわり方も最大限に光りました。
秋山も緩急を意識しながら臨んでおり、
それぞれ自分の主張、存在意義はどこにあるか
良く分かった上で意欲的に取り組んでいますね。
繋ぎの孤立シーンにおいても鬼気迫る表情が目立ち
息をつかせない攻防の数々でしたね。
タッグだからこそ普通のフィニッシャーでは決まらず、
シングルでは出来ないスポットのラッシュに盛り上がっていきます。
タッグの見せ場が単なるスポットでの盛り上げでなく
きちんと仕留める意図表現が出来ていましたね。
三沢と小橋のとんでもない攻め合いで最後も更に盛り上げ、
3月と同じくトップレベルの戦いでした。
決着の一撃もえぐく、シチュエーションも相まって名場面でもありました。
文句なしに名勝負。
(執筆日:8/?/22)
C世界タッグ王座戦:バーニング(小橋健太、秋山準)(ch)vs.ノー・フィアー(高山善廣、大森隆男)(10/30/99)
遺恨の沸点が最大に高まっており、
小橋が手をつけられない暴走モードに。
秋山は加勢よりも抑止に動いていた方が多いのでは、と思う程。
その為バーニングのタッグの連携は最小限で
その要素はノー・フィアーが存分に発揮する形で、
歪なバランスになっていて見せ方も限定的ですが、
抗争の熱量を最大限に高め尖らせたという点ではお見事。
ぎりぎり好勝負です。
(執筆日:5/?/20)
DRWTL公式戦:小橋健太、秋山準vs.三沢光晴、小川良成(11/20/99)
三沢が序盤からエルボー・スイシーダを放ったり、
小川がやや控えめに受けに回ったり、しており、
RWTLという場とはいえ先月の王座戦の結果が反映されていますね。
中盤のラフな小川の孤立といい
流れにのった良質なストーリー・テリングですが、
一方で演者のスキルとしては100%発揮しきれない方向にも左右していますね。
お約束で試合時間は30分しかないのですが
終盤の攻防は見応えがあるので、20分くらいに濃縮すれば更に良くなりましたね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:8/?/22)
注目試合の詳細
なし試合結果
@三沢光晴、田上明vs.川田利明、小橋健太(6/4/99)A秋山準vs.小川良成(7/16/99)
B世界タッグ王座戦:三沢光晴、小川良成(ch)vs.小橋健太、秋山準(新チャンピオン!)(10/23/99)
C世界タッグ王座戦:バーニング(小橋健太、秋山準)(ch)vs.ノー・フィアー(高山善廣、大森隆男)(10/30/99)
DRWTL公式戦:小橋健太、秋山準vs.三沢光晴、小川良成(30分時間切れ)(11/20/99)