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全日本プロレス:Best of AJPW 1996 part.2の分析


名勝負 世界タッグ王座戦:三沢光晴、秋山準(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス、ジョニー・エース(6/7/96)
好勝負 三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.スタン・ハンセン(9/5/96)

@世界タッグ王座戦:三沢光晴、秋山準(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス、ジョニー・エース(6/7/96)
 (少しカット)
 ウィリアムスと秋山が素晴らしいライバル関係にあります。
 秋山はアマレス・テクニックと小気味良い勢いを見せ、
 ウィリアムスは投げの見せ方などが上手いため、ごつくでかく強く見えます。
 秋山=ウィリアムスと秋山<ウィリアムスが同時に成り立っている。
 タッグ内では三沢>秋山、ウィリアムス>エースで
 三沢とウィリアムスは等号のつかない<>関係にある。
 エースも関係性の外にいながら基準点として価値を見出している。
 この決して1つに固定しない構図で絡まりあった4人が1つの系として存在しています。
 それ故初っ端で控えのウィリアムスが三沢の不意をつき
 タイガー・スープレックスを決めるハイ・スポットがあっても
 ベース・ラインにそのエネルギーは吸収される。
 攻防はハーモニーを奏でているし、カット・ワークは完璧。
 クライマックスも三沢、秋山が殺人バック・ドロップなどの危険な投げを食らうものの
 場外エスケープを使って生き延び逆転する様は素晴らしい物があります。
 投げの上位に頭部から落ちる投げをセットしているのと、
 フィニッシュが技の連発押し、という単純な物だったのが数少ない残念な部分かな。
 文句なしに名勝負。
 (執筆日:4/?/10)

A三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.スタン・ハンセン(9/5/96)
 リング内外場を使いつつ
 打撃のリアクションで調整しています。

 ハンセンは耐え、0線トぺを放ったりと
 47歳ながら新しい試行錯誤も混ぜつつ
 場外スポットも織り込んで四天王プロレスにも対応しています。

 とはいってもベースはあくまでクレバーな試合構築。

 それに対して小橋は現在進行形の四天王プロレスから
 少し揺り戻して対応しても良かったですね。

 後半の攻防が余りベース・ラインを上げられず、
 乱れも生まれたのはそれが原因でしょう。

 1993年の一戦には遠く及ばないものの
 ハンセンまだまだ一線級でやっていけると
 そのスキルで瞠目させる内容です。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:3/?/21)

B三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.川田利明(10/18/96)
 抑え目に焦らす構築は良好。
 それと同時に小橋が川田のポジションまで上がってきていることを示せています。

 ちょっとした工夫もあれば、
 単純明快なハード・ヒットもあります。

 場外柵にぶつけられた川田が反撃で小橋の頭部を蹴り飛ばします。
 何度も何度も蹴り飛ばします。
 アクション自体はオーソドックスに抑えつつも
 その蹴りを当てる場所、威力が尋常ではないですね。

 20分経過を前に小橋が反撃。
 得意技の素振りで盛り上げつつも、やり過ぎないバランス感が良いですね。
 今一度川田の反撃を受けた後でドラスクで脚攻め開始。

 ここからはまったり目の試合運び。
 一方で帰結が直情的なジャーマンだったりするので
 全体感からすると構成が崩れているように見えます。

 35分でラリアット相打ちも行ってリセット。
 これもタイミングとしては早いですよね。

 一つ一つの見せ場に切り替えて、もう決まりそうな雰囲気にしていますが、
 そうはせずなので、どうしても間延びしてしまいます。

 お互い部位を痛める形でそれぞれそこへの攻めを織り込みますが、残り時間は遠い。

 四天王プロレスのネバー・エンディング要素が一度道に入り込むと
 引き返せず修正できない悪い側面として出てしまいましたね。
 ポイントでは気合でダメージ感を吹っ飛ばして緩急をつけても良かったのですが、
 そこは律儀にダメージ感から脱却もしなかった。

 昨年の伝説の一戦には大きく見劣りしてしまうフルタイム戦でしたね。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:5/?/21)

CRWTL公式戦:三沢光晴、秋山準vs.小橋健太、ザ・パトリオット(11/22/96)
 (放送日は11/24/96)
 三沢、秋山は未勝利、小橋、パトリオットは全勝中という
 それぞれ天国と地獄の戦績を背負っての好カード。

 小橋は2人と因縁深く火花を散らします。

 パトリオットはその点では敵いませんが、
 シチュエーションに求められる適切な試合運び。
 振る舞いでも分かりやすく伝えていて好感が持てますね。
 連携も良かったですよ。

 最後は秋山vs.パトリオットに絞る形ですが、
 この2人の攻防の質が良かったのもですが、
 控えの小橋と三沢も形だけの妨害ではなく
 本気で動いたからこそしっかりと熱量を生んだのが良かった。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@世界タッグ王座戦:三沢光晴、秋山準(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス、ジョニー・エース(6/7/96)
A三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.スタン・ハンセン(9/5/96)
B三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.川田利明(新チャンピオン!)(10/18/96)
CRWTL公式戦:三沢光晴、秋山準vs.小橋健太、ザ・パトリオット(11/22/96)