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全日本プロレス:Best of AJPW 1994の分析


名勝負 CC決勝:川田利明vs.スティーブ・ウィリアムス(4/16/94)

三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス(7/28/94)

三冠王座戦:スティーブ・ウィリアムス(ch)vs.小橋健太(9/3/94)
好勝負 スタン・ハンセン、ジャイアント馬場vs.三沢光晴、小橋健太(3/5/94)

CC特別試合:三沢光晴vs.川田利明(4/11/94)

@川田利明、大森隆男vs.小橋健太、浅子覚(2/19/94)
 (途中から)
 小橋は浅子に上手く活躍の場を設けていますね。
 一方で川田は敢えて突き放して見守る形で
 それぞれ違った先輩/後輩タッグを描いているのは面白い。
 
 ただ如何せん大森、浅子のレベルがまだまだ低く、
 試合の場自体が求めるものには届いていません。

 川田x小橋で引っ張るでもなく、
 浅子が川田にも気後れせず、
 立ち向かう様子を見せて少し男を上げたくらいでしたね。

 まあまあ良い試合。
 (執筆日:5/?/20)

Aスタン・ハンセン、ジャイアント馬場vs.三沢光晴、小橋健太(3/5/94)
 馬場は全盛期をとっくに過ぎているのでのっさりしていますが
 それを怪物の動きに昇華させるべく含みのある表情で演技している。
 三沢、小橋も後追いをせずその演技を完結させるに任せている。
 また構築上は馬場のためだが、戦いとしてはタッグにその理由付けを見出している。
 ハンセンは93年ほどではないにしろ
 何回か打撃を受けて行く中での微調整が冴え渡り
 小橋との攻防はスポットも打撃の攻防も鉄板。
 三沢も馬場の攻めに対して良い受身をする。
 過剰に痛がる様を見せるのではなく、どすんと倒れて動けない苦しみを見せている。
 とはいっても馬場が制約要素なので
 ペース上長ったらしさを感じる試合ではある。
 それでも90年の全日タッグらしくタッグの見せ場を豊富に作り上げ、
 その様式と共に三沢はエースとしての役回りを、
 馬場は相手を倒しまくって場の制圧者へと変貌を遂げていく。
 それ故に三沢の馬場越えという結末は最高潮を生み出しました。
 文句なしに好勝負。

BCC公式戦:田上明vs.小橋健太(3/24/94)
 田上に攻めを切られつつも
 小橋が力強い攻めを弱めないので盛り上がりましたね。

 場外マットを剥いでのDDTから首攻め。
 
 場外スポットを定期的に挟みつつ
 まずはお互いの攻めを立てて個の関係性を築いていきました。

 一進一退のバランス感はそれぞれが成熟した1994年なので高いレベルを保っています。

 小橋の緩急、田上の受けの調整で見応えがあったものの
 30分試合故のフラット感は少しあり、今一歩物足りなさも残りました。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:5/?/21)

CCC特別試合:三沢光晴vs.川田利明(4/11/94)
 三沢の負傷により本戦トーナメント外の特別試合として予定通り試合開催。

 落ち着いた展開でスポットは絞っていますが、
 場外を上手く使っていて試合への意気は感じさせます。

 川田が脚攻め。
 三沢の攻めの部分を絞る為の構築が見えますが、
 三沢はポイントを絞りながら気迫の反撃で十分な印象を残しており、
 ロング・マッチ構築にもフィットしています。

 怪我していれば普通試合を止めるなり、
 試合をしても軽めに終わらせるなり選択肢がある中で
 通常とは違う試合の作り方をしつつも30分試合をしようなんてこの気概尋常ではありません。

 三沢が打撃以外の技に制限があり、終盤に関しては
 厳しい台所事情を感じさせましたが、それでも攻守の持って行き方で見応えあり。

 苦心作なぎらお見事な内容でした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/21)

DCC決勝:川田利明vs.スティーブ・ウィリアムス(4/16/94)
 川田が脇固めやストレッチ・プラムなど
 ウィリアムスと渡り合うに値する幅広い攻めの選択肢を用意。
 一方で失神したかと思う程のダメージ表現も冴え渡ります。
 ウィリアムスも予想もつかぬタイミングで技を追加したり、
 素晴らしい攻防を織り交ぜるなどして
 不器用な部分を残しつつも他のトップ・ガイジンに引けを取らない働きを見せました。
 カウンターのバック・ドロップを食らい場外に転がり落ちるも
 何とか戻ってきた川田にウィリアムスが猛然と襲いかかり終盤戦へ。
 顔に拳を入れるなど壮絶な一戦にふさわしい演出があり、
 更に返されつつも何度も同じ技にトライする価値のある闘いにまで発展させました。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:1/?/13)

E田上明vs.小橋健太(3/27/94)
 (途中から)
 田上が優勢を保ってリード。
 攻めの空間の動かし方、受けの技能ともに素晴らしく、中々ないコンディションですね。

 小橋も観客との一体感の作り方が中盤から冴えわたっています。

 一進一退。
 技を食らった後、耐えての反撃が利いていますし、
 消耗感の演技がかなり上手くて
 そこから放たれる一発一発に重みがあります。
 カバーを返された時の悔しそうな表情も最高に伝わってくるものがありましたね。

 この試合はフルで残して欲しかったですね。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/21)



注目試合の詳細

なし

試合結果

@川田利明、大森隆男vs.小橋健太、浅子覚(2/19/94)
Aスタン・ハンセン、ジャイアント馬場vs.三沢光晴、小橋健太(3/5/94)
BCC公式戦:田上明vs.小橋健太(30分時間切れ)(3/24/94)
CCC特別試合:三沢光晴vs.川田利明(4/11/94)
DCC決勝:川田利明(優勝!)vs.スティーブ・ウィリアムス(4/16/94)
E田上明vs.小橋健太(30分時間切れ)(3/27/94)