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全日本プロレス:Best of AJPW 1989の分析


名勝負 なし
好勝負 世界タッグ王座戦:ジャンボ鶴田、谷津嘉章(ch)vs.天龍源一郎、川田利明(2/23/89)

Jr.ヘビー級王座戦:渕正信(ch)vs.百田光雄(3/29/89)

@世界タッグ王座戦:ジャンボ鶴田、谷津嘉章(ch)vs.天龍源一郎、川田利明(2/23/89)
 序盤から合体技、大技が飛び出る熱のある戦いです。
 天龍vs.鶴田のトップ対決でこの試合も盛り上がるのだろうかと思いきや
 それよりも川田vs.鶴田が熱かったですね。
 川田が勢いだけでなく効果的な組み合わせの攻めで鶴田と対抗しています。
 天龍は控えに回り、荒々しいカットで火種を加えました。
 谷津はやれることが限られている印象はありましたが
 打撃はえぐく川田への脚攻めもまずまずでしたね。
 ぎりぎり好勝負。

AJr.ヘビー級王座戦:渕正信(ch)vs.百田光雄(3/29/89)
 百田が不意打ちからクロス・ボディにトペ。
 渕が安定の受けで百田の攻めを引き出して行きます。

 百田も人気で常に良いリアクションが観客から起きていますね。

 渕はスタンド/グラウンド交えながら腕攻め。
 百田は不恰好ながら攻める姿勢を失わず
 的確ながら地味な渕と上手く欠点を補い合っている。

 フィニッシュが弱いが、まさしく良い試合、が似合う内容。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:1/?/12)

BPWF、UN王座戦:スタン・ハンセン(ch)vs.天龍源一郎(4/2/89)
 (収録日は3/29/89)
 会場がどよめくハードな打撃。
 そこにサブミッションを混ぜ込む、
 その混ぜ方、移行の仕方が上手くヒリヒリした緊張感がありますね。

 天龍は椅子攻撃をしても主導権を奪い返すには至らず鬩ぎ合い。
 攻防の緩急がコントロールできていて細かな工夫も入っています。

 得意技をピタリとはめた攻防の作り方も冴え渡っていましたね。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/21) 

CPWF、UN、インターナショナル王座戦:スタン・ハンセン(PWF/UN ch)vs.ジャンボ鶴田(Int ch)(4/16/89)
 ハンセンがいきなり乱戦を仕掛けジャンピング・ニー。
 どんどん仕掛けて鶴田のスケール感の良さを出していきます。

 ハンセンは完全劣勢ですが、
 だからこそワン・ポイントの抵抗の仕方にセンスが光りますね。 
 主導権を取り返す過程のテンポ・コントロールも素晴らしかった。

 荒々しさと技の見せ場の演出が絶妙にミックス。
 鶴田のヒール殺法によりそれが導かれているのも一期一会感のある潰し合いでした。

 最後は翌週の再戦に持ち越しとなる不透明決着ですが、
 内容はかなり良かったですね。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/21)